洋傑のランド円コラム推論(ランド円の先読み?検証チャートの正体)

◆検証チャートの正体、それは南アフリカ債利回り。

 

 ここ数か月前からTwitterなどで話していた検証中指標分析法について、今日は書きたいと思います。

 この検証法(まだまだ検証が必要なものですが)に気づいたのは諸指標推移をチャートで観察した際に疑問に感じたのがきっかけです。洋傑が南アフリカ債利回りの有用性を感じたのは2019年2月でしたが、それから推移を絶えず見てきました。その時にチャートを見ていた時に「ランド円の推移と時期ズレで一致してないか?」と感じてから、その検証を始めました。

 

 この方法は債券利回りの10年ではなく、20年債利回りチャートが参考となります。

 

 本記事では、まだ検証中ゆえに不十分な点が多い点はご了承願います。また、記事内ではランド円チャートとの相関性や当てはめるべき手法などを記載しますので、是非皆さんも実践で検証いただければと思います。

 

※本記事は洋傑の主観に基づく検証法を記載しています。正確な内容でない部分が多いので、あくまで一見解としてご覧くださいますよう、お願い申し上げます。

◆まずは南アフリカ債利回り毎の特性について

 

 この検証法を説明する前に、南アフリカ債利回りの期間債毎の特性について簡単に説明したいと思います。

 

①超短期債(3か月)

 ランド円推移に変動が訪れる際に変動することが多い債券です。この債券の利点としては常に稼働している点が挙げられます。時間帯によって動きがあったり、変動があってからランド円推移に影響が出るまでの時間などは多少の変動と誤差が出ることが多いので注意が必要です。

 大まかな動きは、個人的見解要素が強くなりますが、変動があってから約15分~45分程度、債券利回りの上昇ないし下落は必ずしもそれに沿った動きにはならない事が多いです。変動する時間は稀に東京時間などにもありますが、明確に変動が生じるのは欧州時間帯初動(15:00~17:00)である点です。

 

②短期債(2年)

 こちらは特異な変動をすることが多いです。3か月は別として、他の中期・長期債とは別の推移をするケースが多いです。この推移が他の債券と違う動きを示した際には中短期ないし短期のトレンド転換の可能性が生じているケースがあります。但しこの推移が影響を及ぼすのは時間がややかかる傾向があります。加えて短期的な転換と中期的な転換推移が別々に、尚且つ同時進行することが多いので、判別は非常に難しいです。

 

③中期債(10年)

 これは現在進行指標としての機能が最も有用です。これはコラム記事にも書いた通り、投機的観点での債券動向ならではの推移として、利回りが上昇すればランドの下落圧力となり、利回りが下落すればランドの上昇推進要素となる事が多いです。

 この点についてはコラム記事に詳しく書いていますので、良かったらそちらをご覧ください。

 

④長期債(20年以上)

 この指標は10年債(現在進行指標)の、更に先行指標として機能することが多いです。長期債推移の方向性が10年債利回りの方向性を先行する指標となるケースが多いです。この「先行指標の先行指標」としての機能から、今回の記事の主題となる相場示唆の可能性を感じた訳です。

◆検証チャートの特性とランド円とのあてはめ方法と検証法について

 

 さて本題です(が、然程長くありません)。この検証チャートの使用方法について書いていきます。

 まず、この検証チャートの特性と特徴についてですが、主に3点となります。

 

①時間軸のあてはめ方

 これは南アフリカ債券市場の稼働時間(約10時間程度)の関係から、実際の時間チャートの半分程度のスパンで見るのがよいと思われます。例えば南アフリカ債利回りチャートが15分足なら、実際の時間チャートは30分程度で見るのが相場推移としては当てはめやすいです。そうなると実際の時間との誤差が生じてきますので、いずれ「同じタイミング」で見続けていると展開がズレてくる事があり、その都度の修正が必要になってきます。

 それも含めて、どうやって「当てはめるか」です。これは②にも関係する点となりますが、一定の期間差で当てはめた後に、実際のチャート推移との類似形態を見つけて当てはめる、これだけです。というか、いろいろやってきてこれが最も整合するケースが多かったですが、まだ検証中です。

 

②おおよその時間差

 実際の時間軸チャートと見比べてみて、おおよそ30日~45日程度のタイムラグがあります。ですので、現在の最新チャート推移は約30日~45日程度先を示していると言えます。もちろんこれは正確に合わせるために①における類似チャートとの整合という作業が入りますが、今までの検証に於ける時間差は上記30日~45日になるケースが非常に多いです。

 

③デメリット

 まず値幅については誤差が大きく出る傾向が強いため、この検証チャートでは僅かな上下でも、実際のランド円チャートでは大きな変動になる事がある、という事には注意が必要です。よって、狭いレンジで上下が随時切り替わる時期に於いては、実際のチャートとの類似性はやや薄れることになります(4月7日アップの画像を見ていただければわかると思います)。それでも大きな意味でチャート推移は一定似通います。

 また①でも書きましたが、もともとの稼働時間が異なるため(10時間と24時間)、次第に動きがズレてくる点です。これはチャート推移で誤差修正しながら矯正するしかないと思います。

 そして一番気を付ける点として、反転ポイントが正確につかめない事です。上記の通り、時間にズレが生じやすい点はすでに述べましたが、これが反転時期ともなると尚つかみにくいと言えます。大きな反転が生じそうな時期にはトレードを控える事が重要となってきます。

 

 大前提として、この検証チャートはまだ「検証段階」ですので、まだまだ実践検証が必要な段階です。ですがTwitter内でも一時期あまりに一致したこともある検証法でもあります。

 洋傑自身、この内容を未だに完全に展望に生かしきれていません。今回の上昇も見方によっては「そのまま上がってるから、売りは危険」と言える状況ではありました。この動きを未だに信じ切れていないのも、「これで当たるなら苦労はない」という思いがあるからでしょう。

 

 この検証法を実践に完全に移行できるよう、今後も検証を進めます。