洋傑のつぶやき(週明けのランド円展望について)

 今日は昨日アップした週間諸指標推移を基に、週明けのランド円展望について書きたいと思います。

 先週末は大きな下げなく、ほぼ上げ相場で終始しましたが、長期下落トレンド上限(だいたい7.60円~7.80円)を大きくは更新せず、徐々に高値を切り上げていく展開になりました。やはりこの点は「長期下落トレンドを上抜けるほどの材料が乏しい」ことから、仮に上抜けるとしても時間がかかりそうな様相を呈しています。

 

 概況推移はどうか、南アフリカ指標はどうか、そして、その上で来週明けの展望がどうなるかを書きますので、洋傑の個人的見解ではありますが、ご覧頂けば幸いです。

◆概況は底堅い推移が続いている

 昨日の週間推移にて書きましたが、現在進行形指標ともいえる株価や指数は別にして、債券利回り(日本10年)が上昇傾向なのは概況の底堅さを計る上で重要であり、また、現時点の推移からは急落の可能性は示唆されていません。

 勿論、次週は閑散相場になりますので、不意の急落はないとは言えません。ただ、その流れ自体が継続するかどうかで言えば、一時的な推移に留まる可能性が債券推移からは伺えます。

 

 先ほど現在進行形指標であると言った株価や指数に関しては、週間推移から見る分に横ばい推移が続きました。次週は取引自体が非常に少なくなることも考えると、目立った推移になる可能性よりは、横ばいないし「閑散に売り無し」の言葉通り、徐々に高値となっていく流れもあり得ます。

 円に関しては上述の徐々高推移になるとするなら、株価との相反関係から下がる事も考えられますが、こちらは案外横ばいで推移するのではないか、と洋傑は考えています。

 

 また、金価格は先行きが不透明ですが、来週の展開で急激な上下をするような展開は、現時点では考えにくいと思っています。しいて言えば上向きの可能性が僅かに高いように感じますが、概況推移には大きな影響はなさそうです。

 円をの除く通貨インデックスはドル高・資源国通貨高ですので、こちらも概況の強気相場を物語っていると言えます。ドルは別として、資源国通貨は長期下落トレンドを上抜けした感もありますので、指標推移からはこちらも下げ相場が考えにくい状況と言えます。

 

 概況推移から考えた場合、株価・指数・債券・リスク指標共に、下げ要素は弱く上げ要素が強い、といった地合いであると判断します。唯一の例外はドルインデックスで、この上昇はランド円には下げ要素です。

 

 また、株価に関しては祝日前の手仕舞いから売りが強まる事もあり得ます。相場が売り先行で始まった場合には、円高が一時的に上昇する事もあると思いますので、東京市場初動には要注目です。

◆南アフリカ債利回りは日々流動的な推移になりやすい?

 こちらも昨日記事に書いた通り、中期債と長期債とで見解が分かれている点や、短期スパンと長期スパンで見解が異なるなど、指標としてまとまった方向性が見いだせない状況です。それだけ、今は相場が迷っているとも言えるでしょう。

 先行き不透明である以上、日々の債券動向に注視する必要があるわけですが、初日の23日を除くと、24日は南アは稼働している状況ですが概況がクリスマスイブで概ね休場である点、25日・26日は祝日と、債券市場が稼働していないか、稼働していてもスプレッドが広がるかの二択で、まともなトレードになりずらいといえます。まともに取引できるのは23日位ではないかと洋傑は考えています。

 

 さて、話を戻して債券動向ですが、初日初動次第といった処でしょう。週末クローズ時点でやや上昇していますが、短期スパンで見ても下落トレンド上限でクローズしていますので、初動で下がってトレンド継続か、上昇して上抜けかで以後の動きは決まってきます。

 毎度の事ですが、欧州市場が開く17時前まではランド円が指標と真逆の推移になる事が多いので、仮にエントリーするならそのタイミングが良いと思います。明確な動きなれば良いですね。

 

 週始めの初動推移はそんな感じで出だし次第でしょうが、先行きに関しては、洋傑が現在検証中の指標分析では「ランド円下落」が示唆されています。ただその時期は12月末~1月初旬辺りであると想定されますので、明日の時点でその動きが始まる可能性は、まだ低いと見ています。

 この分析はまだまだ不確定要素が大きいので信憑性はまだ高くありませんが、この分析方法では、12月下旬(主に末)から来年初めにかけてランド円の「急落」が明確に示唆されています。下げ幅はまだ未知数ですが、この点はロングを仕掛ける場合にも警戒が必要であると思います。

◆不確定要素は「絵に描いた餅」ですが、昨年の経緯から一定に懸念も

 これは分析云々ではありませんが、昨年のクリスマスショックに対する懸念から、同様のフラッシュクラッシュが起こる事も、不確定の連続である相場に於いては無い話ではないと思っています。

 勿論、これはもしかしたら論ですので、議論の余地は無いですが、先ほどの南アフリカ債利回りの項でも触れた通り、ロングを仕掛ける方は一定警戒が必要です。

 

 現在の相場は強気に”なりすぎている”感が非常に強いです。こういった時に不意の売りが来ると相場は一気に表情を変えることが往々にしてあります。

 可能性を詰めすぎるときりがありませんが、重ね重ね警戒は怠らないようにした方が良いと思います。

◆週明け展望:債券初動次第も、下げ優勢の可能性が高い?

 洋傑の見解としては、ランド円下落の可能性がやや高いのでは、と考えています。但しこれはあくまで南ア債利回り動向が下落に傾かなかった場合に限りますが。

 

 株価は祝日前の手仕舞いの可能性から売りが強まる事も考えられます。勿論これは上述の「概況の底堅さ」を前提にした、あくまで一時的な下げだと考えています。記載した通り、債券(日本)は売り優勢が今なお継続しており、まだ本格的な下げ相場のサインも出ていない状況ですので、このタイミングで仮に下がっても、その下げは一時的かつ限定的で、いずれは戻ってくる可能性が高いです。

 

 東京時間はそのように見ていますが、欧州時間も東京時間の推移を引きつく流れを予想しています。共通の祝日前ですし、おそらく東京市場で起こった現象は引き継がれやすい状況だと言えます。

 そこで南ア債券市場の推移がランド円下げにつながった場合は、こちらも一時期かほん筋の流れになるかは別途検証が必要として、下げ相場になりやすいと見ています。

 

 さあ、非常に見方が難しい状況ですが、どうなる週明け・ランド円。

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