洋傑のつぶやき(7月2週ランド円展望と指標動向の気になる点について)

 

 さあ、新しいトレードがまた始まろうとしています。

 先週の動向はほぼ膠着といった感じでしたが、次週は動きが出そうな気配があります。既にアメリカ雇用統計の発表からドル高・ランド売りが進み一時は7.60円まで下がりましたが、トランプ大統領のドル高けん制発言で再度7.65円まで戻っています。

 次週のドルは、円は、なによりランド円はどうなるでしょうか。

 

 昨日の記事に記載した、洋傑の気になる点(指標動向に於ける推移)を記載したいと思います。

 気になる動きをした指標は「南ア債(中長期債加工版)」です。まずはグラフをご確認ください。同時に、ランド円推移も分かるように同時添付しています。

 

 

南アフリカ債(中長期・10年は-1.500・5年は-0.700しています)

 

 4月16日と26日と記載していますが、早速間違っています。正しくは16日と「25日」です。訂正します。

 この両日、5年と10年の加工値がほぼ同じ位置に重なっています。「いや、普通にあるんじゃね?」と思われるかも知れませんが、上記グラフでみてもらえばわかる通り、そう滅多にある動きではありません。

 

 その現象が…金曜日に発生しています。

 

 この動きが発生した直後(1日~3日)はまだ本格的な動きを示さない可能性があります。事実、4月16日・25日とも現象の発生直後はやや上昇しています。しかし、その後急落しています。

 また、同時に発生する現象としては、「2年債利回りが逆に動くor5年+10年と差が開く」があります。16日は後者で25日は前者となりますが、今回は16日と同様に差が開く傾向で推移しています。

 

 そして、ここには添付していませんが、同時現象はもう一つ、「金価格が急激に動く」事が挙げられます。

 洋傑が以前から言っている「金価格の急落がランド円急落のトリガーとなる」やつです。厳密には急上昇のケースでもランド円が急落するケースはありますが、ここで記載すると非常に長くなるので、またの機会にでも。

 

 さて、話を戻して、今回は4月16日と同様の傾向が出ています。今後の展開としてはランド円下落に動く傾向が強いと考えます。実際のところ、直後から現在に至る中期下落トレンドを形成したことからも、それが物語っていると言えます。

 

 ただ、前回の2回は直後に南ア債利回りが下落した事により、1日~3日程ランド円が逆に上昇しています。この点は注意が必要です。

 目安としては、月曜日の欧州市場後半(19時以降)の動きで見極める必要があると思いますが、以前2回が下落であった点を考えると、暫く静観するのが良策かもしれません。

 

 また、2年債との差が開くかどうかも見極めポイントです。この差が詰まるようなら、動きが前回と異なる事となり、やや下落に対する確証が下がる事になる点は注意が必要です。

 

 

 

 概況では、金曜日にドル高が進みました。これは以前の記事でも記載した通り、利下げ期待が後退した事により、ドルが再び買い戻されている為ですが、同時にユーロから資金が多く流れ込んでおり、避難通貨機能も欧州通貨(ユーロというよりはフランか)からドルに戻っている格好です。

 

 ドル高のキモは避難通貨機能の取り戻しによる部分が、ランド円推移にとっては大きな意味を持ちます。

 現在は地政学リスクの上昇や、米中貿易戦争激化の懸念、世界経済の減速などが進み、リスク関連指標が大木上昇している状況です。具体的には先進国債券利回りの下落・金価格の上昇・円の上昇などでしょうか。

 

 即ち、リスクは依然顕在化する状況に於いて、リスク回避の動きは絶えず進む一方で、僅かな買い場を探す傾向も同時に存在する状態です。このいずれの状況にも対応できるのがドルである、と言えます。

 今までは避難通貨機能がフランに流れていましたが、今回の一件でその流れも反転しました。現在は一時的なリスク後退で円安・金安が進みましたが、この両指標は先進国債利回りが大きく上昇しない以上、緩和する事はあれど改善する事はないと考えています。

 

 加えて、リスク選好時には金利維持(もしくは若干下げ)の観点から、ランドに流れていた資金が戻る傾向にあります。金利が下がる可能性自体はまだ高いですが、下げ幅が縮まった以上、ランドの優位性は崩れる事となります。さらに加えてランドも利下げが迫っている状況です。

 

 長々と書きましたがつまりは…

①ドルはリスク回避・リスク選好両方で買われる傾向が高まり、上昇が続く可能性大

②リスクは依然として強く、金・円とも債券買いが進む以上は改善する可能性が低い

③利下げ期待後退で、高金利通貨としての優位性も取り戻しつつある

 …と、洋傑は考えています。

 

 こうなってくると、概況が良い状況でもドル高、概況が悪くなるとドル高・円高となり、かなり上値が重くなる可能性が高まる事が考えられます。同じ高金利通貨の観点から、ドルが優位になる展開が増える事も、ドルランド上昇に繋がり、ランド円にはダブルパンチになってしまいます。

 

 これらの点から、今後ランド円の上値は非常に限られ、下落が始まると考える訳です。

 

 

 

 

 さて、では来週の洋傑のトレード戦術を記載したいと思います。

 すでに洋傑は売りポジションを保持しているので、資金の関係上追加の売り立てが難しいので、ノーポジションでいた場合のケースで記載しますので、あらかじめご了承ください。

 

①初日の南ア債利回りが上昇すれば売り建て、下落するなら静観(19-21時以降の見定め)

②損切りポイントは7.70円

③南ア債利回りの10年と2年の差が維持or広がる展開が良・極端に縮む場合は戦術見直しの必要あり

④先進国債券利回りが急速に上昇するような展開が無い場合、原則は大丈夫と考える

 

 です。

 

 本下落になるか調整下落になるかは10年債・2年債利回りが広がるかどうかによる部分が大きいと思いますが、まだ現時点では分かりません。しばらくは分析するつもりです。

 いずれにせよ、下がる展開の場合は7.50円を下回る事になるので、そのあたりが決済ポイントだと考えます。

 

 さあ、来週もしっかり稼いでいきます!

 (*´ω`*)

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コメント: 1
  • #1

    ららとらん (月曜日, 08 7月 2019 00:49)

    読み応えすごいす!頭の悪いわたしには途中で挫けそうでしたが、勉強不足なのは自分なのでついていける様に精進いたします。
    質問なんですが(ど素人でごめんなさい、広く優しい気持ちでお願いします)
    金ってアフリカは生産そこまで強くないし、重要なんですか?(アフリカにとっては重要って事ですか?)
    金よりも仮想通貨的な金融改革が強くなるかもしれないけど、何年先になるかわからないし、日本みたいに旨味をアメリカとかヨーロッパに取られちゃいそうだし…
    スーパーカリスマな指導者が現れない限り被支配大国のままな感じで、本当に通貨が弱くなる一方な感じが素人ながら思っちゃうから…(一旦上向きかなって思って買いを入れてたけど、信長、維新的(偏ってますが)なカリスマ現れて仮想通貨独占できないと、、資源もありますが…、大きな大きな大局は下がるのが必然なのかなーって)
    けど、隠極まれば陽に達する感じで、タイミング合った瞬間に仮想通貨と一緒に暴騰しそうですよね笑
    アフリカは人類の発祥地?(あまり信じてませんが)

    ともかく私は人類原始のドラミングとボイスが神秘的でランド円にはまってます。
    (ってか応援?気になってます)
    長文ごめんなさい、戻ります
    金ってアフリカにとって重要なのって質問したかっただけです。