洋傑のつぶやき(2020年12月2週ランド円推移展望)

 本記事は洋傑の個人的見解要素が強い内容となっています。その点を予めご理解の上、ご覧ください。

◆先週までの振り返り:前半に急落も後半は曖昧相場に突入

 

 先週のランド円は週間展望レンジ内では収まったものの、想定下値にも、その後の反発による最高値更新もなく、非常に曖昧な推移で一週間が終了した印象が強いです。

 個人的には初動で下げた値が直近上昇幅に対してのフィボナッチ・リトレイスメント23.6付近で反発した点から、このまま再度の高値更新に向けた買いの流れと、再度調整の為に下げる売り圧力とが複雑に入り乱れた結果の推移ではなかったかと見ています。

 

 事実、先週下値である6.727円を付けてからの反発上昇はかなり急激なものであったと思っています。そして6.911円からの下落幅に対しての戻り78.6である6.871円前後で再び固い抵抗がある事からも、売買攻防がかなりせめぎあっている事が伺えます。

 

 次週はこの売買攻防に決着がついたうえで相場が動く一週間であると考えていますが、その辺も含め、先週同様に諸指標推移とテクニカル両面分析を進めたいと思います。

◆次週のランド円推移推測:そのまま最高値更新か再度の反落かは概況推移次第ながらも、後者がやや優勢か

 

 まずテクニカル分析に入る前に諸指標推移から簡単に考察してみたいと思います。

 

 まず諸指標推移の直近推移と今後の予想について週間単位で洋傑見解を書きたいと思います。正直個々の推測に関してはあくまで一見解ですし、信憑性はないと思ってください。大事なのは直近推移だと思いますので(笑)。

 

◆株価

 ①直近推移:概ね横ばい

 ②今後推測:一時的な急落を伴いながらも上昇傾向か

◆通貨指数

 ①直近推移:ドル安ユーロ高/円横ばい/資源国通貨高

 ②今後推測:同様推移の可能性高い

◆先進国債券利回り 

 ①直近推移:上昇傾向/日本債利回りはやや下落

 ②今後推測:不安定ながらも持ち合い相場になる可能性高

◆商品先物

 ①直近推移:原油+銅+金+銀ともに全面高

 ②今後推測:同様推移の可能性高い

◆南アフリカ債利回り

 ①直近推移:僅かに上昇傾向

 ②今後推測:上昇の可能性高

 

 …となります。方向性としては比較的概況は上昇にまとまっている印象があります。株価は少し不安要素がありつつも大きな値崩れはまだ発生していませんし、通貨動向も概ねリスクオンと言えます。

 

 債券推移は相場推移から先行している可能性がある指標と言えますが、この推移が米国債を除き(ドイツ債・日本債)、収束状況となりつつある事から、相場推移はまだ大きなリスクがあるとは言えないと考えます。

  商品先物も債券以上の先行指標と考えていますので、この動きを見る分には長いスパンでのリスクオン相場に至る可能性を強く示唆していると個人的に考えますので、今後大きな相場後退があったとしても持ち直す事が期待できる推移です。

 

 逆に心配なのは南アフリカ債利回り推移であり、長期債・中期債・短期債とも上昇傾向が続いています。この指標での判断ではランド円にとって下げ圧力が強まりつつあることを示していると言えます。特に短期債である2年債利回りは約一か月上昇が続いており、指標の特性上これが4-6週程度で相場へ影響が出る事が多いのが懸念材料です。

 時期的には12月半ば辺りを目処に下げる可能性はありそうな気がしますが、最近この指標の動向に於ける信憑性が低いので、現時点ではまだ何とも言えません。

 

 

 テクニカルの面はどうでしょうか。

 これは最初に述べた通り、かなり微妙な位置にあると言えます。これまでの推移で6.297円から始まる上昇5波動は完了したと思っています。そしてまだ一段大きな上昇波動(6.116円始点)は6.911円から4波動目に入ったとするのが洋傑の現時点の+見解となります。

 文字で書くと分かりづらいので、以下に記します。

 

◆洋傑の現時点の波動カウント(始点6.116円)

 ①1波動目:6.116円→6.445円(0.339円)

 ②3波動目(延長波):6.297円→6.911円(0.614円)

  ⓐ3-1波動目:6.297円→6.503円(0.206円)

  ⓑ3-3波動目:6.367円→6.901円(0.534円)

   ※3-3波動/3-1波動=2.592(≒2.618)

  Ⓒ3-5波動目:6.670円→6.911円(0.241円)

   ※3-5波動/3-1波動=1.170(≒1.236)

 

 と、ここまでが現時点の推移と洋傑の波動カウントです。大きな波動カウントと小さな波動カウント(延長波)の区分けをした根拠としては、主に仮定4波動目のフィボナッチから推測した部分が非常に大きいです。

 

 まず延長波と仮定した6.297円始点の上昇波動ですが、4波動目が6.901円→6.670円(0.231円)となっています。この値戻し分を6.297円→6.901円(0.604円)で測った場合、フィボナッチ・リトレイスメントは38.2ジャストとなります。また、6.911円→6.727円までの先週下落推移は値幅0.184円となり、これも6.116円→6.911円(値幅0.785円)で照らし合わせた場合にフィボナッチは23.4となり、23.6近似値となります。

 以上の極めて近いフィボナッチ数から前者は延長波の4波動目、後者を大きな上昇波動の4波動目と考えた訳です。

 

 では、先週安値6.727円で大きな4波動目は終了となるのでしょうか。数値上は十分であると言えますが、4波動目の推移としては非常にシンプルな下落→反発となりすぎている印象です。よって洋傑はまだ今一度の下げがあると考えています

 

 それ以外にも理由はあります。それは推測される上昇5波動目の高値目処です。

 もし6.727円から5波動目が始まる場合、恐らく1波動目の1倍以上の推移になる可能性が大であり、最低でも7.06円辺りまで上昇することとなります。これは今年の高値7.833円から最安値5.607円の値幅2.196円の大きな節目である61.8ポイントの6.964円を大きく超える事になります。

 

 勿論そういったケースもあり得ますが、5波動開始時点でそういった流れになる可能性は低いと思っています。恐らくは5波動目終点が上述の6.964円前後になるように調整された上で上昇する、と考えるのが洋傑の推測です。その仮定で考えるのであれば、下値は最低でも6.62円前後まで下がる必要があります。

 

 これはたまたま出た結果ですが、6.911円を始点として調整波動(4波動目)がabc調整を行う場合、そのa波は直近下落幅の0.184円(6.911円→6.727円)となるはずです。直近高値(6.87円)から下がる波動をc波とした場合に、6.62円まで下げる波動(b波)はa波に対して値幅1.382倍近似値となります。これはテクニカルの観点から見ても妥当と言える動きです。

 あくまで仮説にすぎない内容であり、信憑性云々以前の話ですが、参考程度に見て頂ければ幸いです。

 

◆ランド円レンジ推測:6.60円ー7.05円

 

 以上の内容とまとめると、

 

ⓐ諸指標推移は概ねランド円に対して上向きに作用する可能性が高いと言える。一方で南アフリカ債利回り推移は真逆の下落示唆で動いており、概況推移に反して一時的な下落がある、概況推移と合わない動きをランド円が示す可能性あり

 

ⓑテクニカル面では先週推移に於いて最低限の下落幅は達成しており、このまま上昇することもあり得るが、これまでの値幅推移やチャート推移から、今一度の下落をしてから上昇→高値更新の展開が現時点においては可能性高と考える。

 

 となります。

 上述の内容で考えると次週は概況推移と裏腹にテクニカル推移が下落に向く可能性はあると思っています。余程概況が上昇優勢であるならばごく短時間に急落する展開になる事も考えられます。

 

 但し、最低限の下落は達成している事から、ポジティブニュースや概況が余程強い場合にはそのまま最高値更新で上昇することもあり得ます。その際には6.96円で一旦止まって下がる事が可能性として高いように感じますが、そのケースになった場合には再度動きを分析する必要に迫られそうです。

 

 下値については上述の仮説から6.60円前後とします。あくまで最高値更新せずに反落する展開(洋傑推測)で進む場合には、この辺りまで下がる可能性が高いと思っています。高値については6.727円から5波動が始まった仮定に於いての高値推測点です。実際は年高値-安値のフィボナッチ61.8である6.96円で止まる可能性が高いように感じますが。

 

 方向性は一旦下落→その後反発上昇とします。

◆洋傑のトレード戦術:

 

 ひとまず週初めに売りを仕掛けてよいように思っていますが、諸事情で資金不足から静観すると思います(笑)。

 6.60円付近まで下がれば買いで良いと思っていますが、こちらは個人的な見解から控えるかもしれません。理由としては例の「預言書」推移の不穏さからです。

 

 預言書とは洋傑が勝手につけた名称で、南アフリカ債利回り推移とランド円推移の一定期間で見た場合の相関性に基づいたアノマリーですが、この推移に於いて近々急落のサインが出ています。あくまでアノマリーであり、憶測の域を出るものではありませんが、期間的に12月中旬辺りに発生しそうな気がしています。

 冷静な分析の上では6.60円から上昇して最高値更新すると見ていますので、もし来週推移で最高値更新になった場合には上昇波動もいったん終わる意味からも預言書が当たる可能性はあるように感じるんですよね…

 

 ともあれ、来週は上下に激しい推移の週になると思います。

 (*'ω'*)