洋傑のつぶやき(意外に伸びたランド円の今後の推移・修正版)

◆全戻しとなったランド円。今後は再度上昇?下落?

 

※本記事内容は洋傑の個人的な見解に基づく展望を書いております。あくまで個人的見解であり、明確な先行きを示唆する内容では無い点をご理解の上、ご覧ください。 

 

 今日のランド円は欧州時間に概況の強気相場(日経先物が23900円越えをここでするのは正直意外でした)を背景に休場書して、一時は7.474円まで上昇して、直近高値7.478円まで殆ど全戻しとなりました。このまま越えるか、というラインで再度反転して下落した点は、以前の下落傾向に似ていますが、未だに7.43円前後であり、まだまだ上値を試せる位置にいます。

 今回の高値位置まで上昇した事で、今後の推移についてもやや修正を加える必要が出てきています。まあ、毎日洋傑Blogは更新していきますので、むしろ修正する方が話題には困りませんが、今回については、少々趣が異なってきます。

 

 というのも、今回の7.474円まで上昇した事で、下落4波動(下落3波動内部)が終わっていない可能性が出てきました。

 そもそも、エリオット波動に於ける4波動目は、比較的膠着相場が続くことが多いのですが、前回の7.478円まで上昇した時に一定のフィボナッチ・リトレイスメント(50寸前)まで行ったので「もう5波動目に入るな」と勝手に考えてしまいました。これは少々早すぎる判断であったと反省しています。

 

 まず、下落4波動目には、以下の修正波形が出やすいとされています。

①フラット調整

②トライアングル調整

 現時点までに於いては、どちらもあり得る地合いであると言えます。

 まず、フラット修正であった場合の、今後想定される動きとしては…

◆7.205円→7.478円(値幅0.273円)→7.244円→7.517円(値幅0.273円)

 …となる事が予想されます。この仮定上値7.517円は、今回の下落トレンド始点である7.826円と、直近最安値である7.205円の値幅に於ける、フィボナッチ・リトレイスメント50.0に相当する位置です。上値の落ち着き位置としても非常に塩梅の良いポイントと言えますので、正直、今日の欧州時間はこの高値まで上昇する事を覚悟していました(笑)。

 

 しかし、実際はそうはならず、ランド円は7.474円で反転しています。あの勢いなら一気に上抜けしても不思議はない状況にも関わらず、です。洋傑、この動きに非常に違和感を感じました。

 

 これはあくまで洋傑の推論ですが、やはり前回高値7.478円は7.756円から始まる下落トレンドの下値・上値幅のフィボナッチ・リトレイスメント50.0(若干割れ)の位置であり、これを越えると波動的には「2波動目」という前提となり、以後の展開が全く異なる展開になる事が影響していると見ています。

 そうであった場合、上述のフラット調整は、波動的には整合性が付きやすい位置ながらも、そこまで至らない可能性が高いように感じています。

 

 となると、以後の展開としてはトライアングル修正が可能性として高くなります。トライアングル修正は楔形の収束をしていく修正波動ですが、仮に上記修正波動であった場合、今回までの推移を加味すると、上値7.47円前後の高値を直線で結んで、下値が上向きに収束する波形になる事が考えられます。

 であるならば、今後は今一度の下げと上昇の後、下落する流れが考えられ、次回下値目処は7.28円辺りになってくると思われます。

 

 まだ今晩の推移次第で動きは変わると思いますので、洋傑は上記2修正波の仮定の上で推移を見守りたいと思います。

◆諸指標推移から見た、今後の動きについては…

 

 テクニカルの観点からが中心の記事でしたが、諸指標推移からも今後の推移を考えてみましょう。

 諸指標推移はやはり依然として上向きです。株高・円安・債券売りが傾向としては見られ、地合いはリスク選好であると見るのが自然です。ですが、近々の傾向としてはその流れが戻りつつある気配があり、米国市場で流れが変わる事も少なからず考えられます。

 

 特に顕著な動きをしたのが円インデックスです。円は一時0.009100の節目まで下がりましたが、その後は反発しています。やはり一部の情勢の悪要素(新型ウイルスなど)も含め、節目であるラインを割ってまでリスクオンになる地合いではないという市場判断でしょうか。今は始値に近い数値で動いています。

 ドルインデックスも上昇の気配がある点も、ランド円にとってはネガティブ要素です。パウエル発言によってドル安を考えていた洋傑ですが、予想に反して動きは大きく出ませんでした。今日についても横ばいないし上昇が見込まれる事が、今後のランド円単体の下げ要素にはなり得ると考えます。

 

 南アフリカ債利回りも下落から一転して明確な上昇相場となりました。これもランド円の下げ要素としては強い根拠となりますが、まだまだ推移は確定しておらず、米国市場で再び下落、なんて展開もありえますので楽観はできません。

 

 重要指標としては20:00発表の小売売上高は予想よりはるかに下振れした内容なっている点も、今後の下げ要素です。昨日の製造業生産と併せて非常に悪い結果が続きました。この影響は一旦の高値まで行き着いたランド円には強く影響してくることが想像できます。

 

 総合的にはまだまだ概況が強い中、一定の高値までランド円が上昇した事で、これからは下げ材料が顕在化する可能性は高いものの、南アフリカ債の動向次第、といった感じでしょうか。

 

 洋傑は7.34円にまとまった売りを持っているので、何とか下がってほしいですね。

 :;(∩´﹏`∩);: