洋傑の個人的ランド円展望(2020年2月3週)

◆先週までの推移考察:底堅い推移も、終盤はやや不穏な終わり方…

 

 先週は強気相場で始まり、弱気相場でクローズした印象が強いです。初動推移については前週同様に弱気相場…に見せつつ、結局は東京市場に於いて上昇となりました。週半ばは概ね膠着相場となりましたが、基本的には上値優勢で推移していたものの、終盤はじり安展開となり、最終盤には今まで大きな抵抗帯として機能していた23500円~23600円ラインを一時的にとは言え、下抜けた局面も出ています。

 

 とは言え、ここまでは先週・先々週と同様の流れです。次週も今まで同様に上昇相場…となるかは”非常に微妙”であると、洋傑は考えています。理由は様々ありますが、本記事は諸指標推移や南アフリカ債・テクニカルの観点から総合的に今後の推移を考える内容ですので、別の記事にでも書ければ書きます(笑)。

 

 さあ今週も諸指標推移とテクニカルの観点から、次週のランド円の動きを考えてみたいと思います。

 

※本記事内容は洋傑の個人的な見解に基づく展望を書いております。あくまで個人的見解であり、明確な先行きを示唆する内容では無い点をご理解の上、ご覧ください。

◆諸指標+南アフリカ債利回り推移+検証中指標分析法の考察

 

 諸指標推移の直近(週間)動向考察・来週推移推測を記載します。

 

①株価(主に日経先物)

 先週は週始めの不安相場から一転、急上昇ではじまりました。この辺は直近2週同様の流れであり、週間での動きも大差ない推移となりました。加えて、比較的狭いレンジで動く期間が長かった為、上値は24000円、下値は23500円~23700円に強い抵抗帯が形成され、週を通して「底堅く・上値重い」展開となったのが印象的でした。しかしながら上述の通り、最終盤にその節目である23500円を(一時的にとは言え)下抜けた事が、今後に大きく響く可能性は十分にあり得ます。

 ダウは週間で上値収束型の推移となりました。故に最高値の更新もしています。終盤にはやや下落で終わっていますが、その下落幅も限定的であり、大きく流れが変わる気配はありません。この辺は日経とは異なり、かなり強い相場展開であったと言えます。

 

 株価での注目ポイントは、日経先物が上値節目である24000円を再度越えてくるか、下値では現時点の下値抵抗帯23500円を下抜けるかであると考えています。日経先物は先々週に大きく一気に上昇した事もあり、23500円から下に大きな抵抗ラインが存在せず、ここを抜けると一気に値下がりして、元の22800円辺りまで下押しすることも考えられます。逆に、24000円を再度越えると、最高値前後までは再度上昇する事も可能でしょう。

 

 次週の洋傑見込みとしては、日経先物が直近下落ラインを僅かに下抜けしている点、ダウ先物が直近の上昇収束ラインを下抜けた事から、下押しする事を想定し、22500円~23500円のレンジを考えます。

 

②指数(ドル・円):

 まず円について、円インデックスは先週の株価の狭い推移に影響されてか、こちらも0.009100~0.009130の限定された動きとなりました。チャート推移はお椀型を形成しつつあるように見える反面、まだ先の流れが掴み難い地合いであると考えています。流れ次第では上抜け・下抜けともあり得る状況であり、どちらかの抵抗ラインを抜けるまでは判断ができません。

 ドルについては、円とは対照的に顕著な上昇ラインを形成しており、下がる気配がありません。今後も底堅く推移することが考えられますが、一旦は99.500辺りが意識されそうです。

 

 指数での注目ポイントは、円は上値0.009150を越えるか、下値0.009100を割るかどうか、ドルは99.500を越えるかどうかにかかっていると考えていますが、ドルについては現在までの推移から、99.000辺りが強い抵抗として機能する可能性が高いと見ており、仮に99.500を越えなくても底堅く推移する事が考えられます。99.500を越えると大きな節目もなく、一旦は100.000を目指す流れになりそうです。

 円は上記両ラインのどちらかを抜けるかが重要です。これはまだどちらに抜けるかが非常に難しいですが、株価の推移展望を考えた場合、洋傑は上抜けの可能性が高いと考えます。

 

 次週については、洋傑個人としては円高・ドル高で考えていますが、流れ次第でいって来いとなる可能性もあり、かなり大きな値幅で動くのでは、と考えています。

 

③債券(日本・アメリカ):

 債券動向については、今週も日本債と米国債で推移が分かれました。まず日本債は底堅く上昇を続け、-0.020まで上昇してクローズしましたが、中短期の下落ライン上限で反落していると言えます。対して米国債は週間ではレンジ相場であるものの、その値幅はかなり収束しているように見えます。ある意味、日本債より膠着からのブレイクが期待できる指標ではないかと、洋傑は考えています。

 直近の流れから見て、日本債はまだ不明瞭なものの、米国債利回りは下落トレンド→膠着相場ですので、ブレイクする方向は下向きである可能性がやや高いと見ています。

 

 注目ポイントとしては、日本債利回りは上値ー0.010を越えるか、下値ー0.050を割るかどうか、米国債利回りは現在の三角持ち合いをどちらにブレイクするかでしょう。重要度は米国債利回りが高いと考えています。

 

 次週については、洋傑個人としては現時点までの米国債利回り推移から、下抜けブレイクで下落と見ています。

 

◆南アフリカ債利回り

 今の南アフリカ債利回りは非常に流動的な推移となっている、と洋傑は考えています。というのも、期間別に見た場合、すべての期間で統一した方向性ではなく、膠着相場になりつつあると言えるからです。

 ①短期:上昇

 ②中短期:下落

 ③中期:上昇

 こう見た場合、直近ではやや利回り上昇となる可能性が高く、週初動はそのような動きになる事が考えられます。しかし週を通して考えた場合、週半ばは下落トレンドである可能性が高まり、週後半では中期トレンドの下値にタッチする可能性がある事から、再び上昇と、かなり振れやすい地合いになる事が考えられます。

  

◆検証中指標分析法

 これは先日記事に詳細を書きましたのでご覧ください。

 直近の動向サインとしては…

①直近:下落傾向

②その後:上昇相場

 といった流れを踏むサインが出ており、週始めは下落を、週中盤ないし後半は上昇を示唆しています。

 

 総合的に直近推移を考えてみた場合、洋傑は以上のように分析しています。

◆エリオット波動+フィボナッチ:続・アップダウンのレンジ相場になる気配?

 

 現在のランド円相場は、7.826円を始点とした下落トレンドが継続していると見ており、今までの推移を洋傑は以下のように考えています。

◆下落1波動目:7.826円→7.454円(0.372円)

◆下落2波動目:7.454円→7.756円(0.202円)

◆下落3波動目:7.756円→進行中

 ①下落3-1波動目:7.756円→7.532円(0.224円)

 ②下落3-2波動目:7.532円→7.676円(0.144円)

 ③下落3-3波動目:7.676円→7.205円(0.471円)

 ④下落3-4波動目:進行中

 

 現在のランド円推移は下落3ー4波動目と考えています。また、この4波動目はまだ途中であり、また同時に非常に複雑な動きをすることが多いので、洋傑は上向きのトライアングル調整波動と考えていましたが、今後の推移(各指標での動き等)を考えた場合、

◆7.205円→7.478円:トライアングルa波

◆7.478円→現在(7.474円も含め):トライアングルb波途中?

 …の可能性が高いように感じています。この辺は毎日見解が変わってしまいますが、それだけ今の推移が複雑である証左だと思います。ご了承ください。

 その仮定で考えた場合、ランド円の直近推移は下値更新する「ランニングトライアングル修正」である可能性を含めると、7.205円を下回る推移もあり得ます。

 

 この辺はまだ不明瞭で、下値目処も7.00円~7.28円と広範になりそうです。上記の仮定以外にも様々な推移が考えられますので、現時点で可能性の高い推移(洋傑はトライアングルと見ていますので、その縛りで)を列記します。

◆トライアングル調整:値幅7.20円~7.48円

 ①上向きの収束型:高値7.48円前後で横並びの収束展開

 ②通常の三角持ち合い:7.35円辺りを基準に収束展開

◆ランニングトライアングル調整:値幅7.00円~7.48円

 

 恐らく、拡大型のトライアングル調整は無いと思いますので、以上のパターンに絞りました。通常のトライアングルなら上値がやや優勢に展開することが考えられますし、ランニングなら下値優勢になる事が想像できます。

 このランニング型になった場合、下値目処は過去記事にも書いたフィボナッチ・リトレイスメント+延長波の観点から…

◆抵抗ラインA:7.13円~7.19円

◆抵抗ラインB:7.00円~7.05円

 になってくることが考えられます。これを下回る場合には推移展望を見直す必要がありますが、現時点の地合いであれば、余程のねがえぃぶニュースが無ければ下回らないと考えます。

◆週間ランド円展望:7.00円~7.53円/大きな三角持ち合いを推測

 

  上記の分析を踏まえ、次週に於ける洋傑のランド円展望を以下のように考えます。

◆ランド円レンジ:7.00円ー7.53円

◆ランド円の方向性:週を通して大きなアップダウン・レンジ相場

 

 まず、諸指標推移についてはまだ不明瞭な部分が多いものの、株価の下抜け気配から、円高・債券買いが進むと推測する。株価はある程度の値幅をもって下落する事が考えられるが、直近推移に於いてリスク指標である金価格がさほどの上昇をしていない点から、日経先物22500円を底に反発する、大きな調整下落局面であると考える。一方でドルは底堅く推移する避難通貨としての機能を引き続き有し、ドル高・円高の先進国通貨買いが進むと予測する。

 南アフリカ債利回り推移については、各期間トレンドが分かれている為、非常に神経質な推移が予測されるが、週始めは上昇、半ばから下落展開を見込んでおり、上下激しく振れる相場展開を想像する。

 

 ランド円はドル高・円高によって大きく値幅を抑えられる局面もあると思われるが、自国指標(南アフリカ債利回り)の推移によってアップダウンを伴いながら推移すると考えられ、日毎に大きく値動きする展開を予測、週前半を下落、後半を上昇と考える。

◆洋傑のトレード戦術他

 

 洋傑はまだ売りポジションを残している状況ですが、今日の展望から想定より下に振れると見込んでホールド、状況を見て多少の売り増しはするかも知れません。

 7.20円以下は動向を見てポジション決済をして静観、7.20円以下では買い建ても想定して臨むつもりですが、先週に早合点で火傷しかけましたので、じっくり見定めしたいと思います(できれば)。

 

 スイングで稼ぐ局面、かな。

 (*´ω`*)