洋傑のつぶやき(ランド円・今後の下値抵抗ラインについての見解)

◆週明け相場の急落が懸念されていますが…

  

※本記事内容は洋傑の個人的な見解に基づく展望を書いております。あくまで個人的見解であり、明確な先行きを示唆する内容では無い点をご理解の上、ご覧ください。 

 

 週末クローズ時点でランド円は7.22円まで下がりました。日経先物は22700円・ダウ先物で28200ドル・香港株で27000程度といった形に、各指標とも完全なリスクオフ相場となってクローズしました。

 各指標とも週明けの中国市場への懸念(春節明けの株価急落・暴落、ともすればフラッシュクラッシュ)から、総じて円買いに流れましたし、株価指数は全て売りに流れた、といった格好です。既に十分すぎるほどに相場が週明けの中国市場に向けた織り込みを進めている中でクローズした…と洋傑は考えていました。

 

 しかし、土日相場を確認したところ、20:00時点で各株価とも大きく下げ幅を広げています。ダウで100ドル以上、香港株で300以上の下げとなっており、週明けオープン時点の下窓へ、大きな懸念となっているのが実情です。株価の下落はクロス円相場に直結する事が多いので、こちらも週明けオープン時点から「まだ下げる」可能性が出ています。正直、中国市場開場前から不安要素が満載であり、この記事を書いた次第です。

 

 まだ週明けが下窓スタートになると決まった訳でも、オープン以後下げが強まるとも決まってはいませんが、本記事に於いては、洋傑の週間展望とは別に、”もし下落相場・クラッシュ相場になった場合に、下値の抵抗線はどの辺にあるか”という点に絞って、洋傑の見解を書いていきたいと思います。

 よって、週間展望の内容とは異なる点が出てくることを、予めご理解ください。

◆フィボナッチ・リトレイスメント観点の見解

 

 まず、今回下落がまだ続くという仮定に於いて、その下げ止まり点は移動平均線や上昇・下落ラインなども大きく加味されると思いますが、本記事では直接チャートには現れない数値であるフィボナッチ・リトレイスメントの観点から探ってみます。

(移動平均・ライン引きは書きませんので、あしからずご了承ください)

 

 まず、フィボナッチが意識される上昇ないし下落幅については、以下の中期・短期の2点が意識されやすいと考えています。即ち、

◆2019年7月末~2019年12月末までの上昇トレンド:

 6.775円→7.825円(1.050円)

◆2019年12月末~2020年1月8日までの下落トレンド:

 7.825円→7.453円(0.372円)

◆現在の下落3波始点(仮定):7.756円

 となります。

 

 つまり、昨年半ばからの上昇トレンドに対するフィボナッチか、直近の下落1波動に対してのフィボナッチか、という事に絞って書きます。その他にも様々な見方はあると思いますが、洋傑個人としては上記2トレンドで考えれば然程の問題はない、と考えています。

 その2トレンドについて、まずは昨年からの上昇トレンドについて列記します。

◆2019年7月末~2019年12月末までの上昇トレンドのフィボナッチ

 ①23.8:0.250円(7.575円)→通過済

 ②38.2:0.401円(7.424円)→通過済

 ③50.0:0.525円(7.300円)→通過済

 ④61.8:0.649円(7.176円)

 ⑤76.2:0.800円(7.025円)

 ⑥78.6:0.825円(7.000円)

 

 対して、直近の下落トレンドに対して、こちらは下落1波動目の長さを「1」として、延長波(になりやすい)3波動の幅から、下値を計測します。

◆2019年12月末~2020年1月8日までの下落トレンドのフィボナッチ

(始点は3波動目始点である7.756円とします)

 ①1.000倍:0.372円(7.384円)→通過済

 ②1.618倍:0.602円(7.154円)

 ③2.000倍:0.744円(7.012円)

 ④2.618倍:0.974円(6.782円)

 ⑤3.000倍:1.116円(6.640円)

 あまり影響は大きくないと思いますが、以下の目途も記載します。

 ※2.238倍:0.833円(6.923円)

 ※2.382倍:0.886円(6.870円)

 

 恐らく、上記2トレンドに沿った下値抵抗線が形成されると、洋傑は考えますが、これらを総合的に捉え、抵抗ラインを想定します。

◆想定される下値抵抗ラインについて

 

 上項の内容に沿って、今後想定される下値抵抗ラインを考案した場合、以下の通りとなります。

◆抵抗ラインA:7.14円~7.18円

◆抵抗ラインB:6.99円~7.03円

 直近下落トレンドに対してのフィボナッチで考えれば、まだ6.6円~6.9円の間にも抵抗線はあると思いますが、やや弱いと見ており、上述の抵抗ラインBを超えると、2016年の最安値6.5円前後が最後の抵抗線として残るのみであると思います。それらも含めて書くと…

◆抵抗ラインB’:6.77円~6.93円

◆最終抵抗ライン:6.47円~6.50円

 となります。

◆下落する仮定に於いて、最も可能性の高い抵抗ラインは?抵抗できるか??

 

 さて、各抵抗ラインを洋傑見解で書きましたが、直近の推移及び現在の株価推移を見た上で、洋傑個人がどうなるかを、独断と偏見で書きたいと思います。

 まず抵抗ラインAについてですが、現状の終末変動と週明け中国市場開けまでの不安地合いの中に於いて、ここで留まる可能性は、現時点では低いのではないか、と見ています。

 

 洋傑は抵抗ラインBが、現時点では最も反発する可能性が高いと見てますが、正直自信はありません。先日の単日展望も破たんしたばかりですので、現状で反発を期待しての逆指値は、極めて危険であると思います。

 折しも2016年に記録した最安値はチャイナショックを発端とした下落トレンドの終期に記録したものです。今回も最も意識されやすい抵抗ラインにして最終防衛線でありますが、個人的にはこの下落自体は長期続くものではなく、最悪でもあくまで一時的なクラッシュ相場になる、という見方をしており、そう考えた場合は、7円位の反発(クラッシュ時はスプレッドが広がっているので売値は6.5近くになる可能性もありますが)になるのでは、と考えてしまいます。

 

 どこで反発するか、そもそも反発するかどうかは、現時点で考えても結論が出ません。よって判断・注意部分としては

①各抵抗線を明確に超えるかどうか

②朝のオープン相場では判断せず、中国市場までしっかり見定める

③逆指値注文は非常に危険

 に絞られると、洋傑個人は感じています。

 

 最後に、あくまで「下落相場が継続し、大きな下げ局面、ないしクラッシュ相場になった場合」に限った、洋傑の見解です。まだそのようになるかどうかは不明瞭であり、明日の展望にその辺も加えて記載するつもりです。