◆まずは下落トレンドのまとめ・今の波動ケースパターンの推測
今回は2月29日時点までの下落トレンドについて、洋傑の見解から書きたいと思います。明日の週間展望にもこの内容は反映させますので、併せてご覧頂ければ幸いです。
また、本記事はエリオット波動の観点に基づいての記事内容となりますが、「エリオット波動がよくわからない」という方は下記リンクの「エリオット波動売買戦略Blog」が非常に分かりやすい上に、こと細かく書かれているのでお勧めです。良かったら一度ご覧くださいませ。
まず、直近のランド円推移について、昨日記事に於いては下落パターンについて「下落3-5波動目パターン」と「下落5波動目パターン」の両方で考えていましたが、今までのチャート推移を考察する上に於いて、後者のパターンは、形態として不十分であると考え、現時点においては破棄します。
よって、現時点のチャート推移は下落3-5波動中(もしくは終了直後)の前提の上で記載しますので、その点はご了承願います。
◆直近のランド円下落トレンド
①下落1波動目:7.826円→7.453円(0.373円)
②下落2波動目:7.453円→7.756円(0.303円)
③下落3波動目:延長波の仮定。現在進行中?
ⓐ下落3-1波動目:7.756円→7.532円(0.224円)
ⓑ下落3-2波動目:7.532円→7.681円(0.149円)
Ⓒ下落3-3波動目:7.681円→7.205円(0.476円)
ⓓ下落3-4波動目:7.205円→7.478円(0.273円)
ⓔ下落3-5波動目:7.475円(トライアングル終点)→現在進行中(衝撃波5波動構成?)
※以下は5波動構成の仮定で考えています。
a)下落3-5-1波動目:7.475円→7.182円(0.293円)
b)下落3-5ー2波動目:7.182円→7.328円(0.146円)
※フィボナッチ・リトレイスメント(b/a):49.8(≒50.0)
c)下落3-5ー3波動目:7.328円→6.820円?(0.508円)
※フィボナッチ(c/a):1.734(≒1.618??)
…といったところでしょうか。下落3-5波動目はその長さから、延長波である3波動内の最も伸びる衝撃波である可能性が高いと見ています。現に今のところの値幅では3波動内のどの推進波より長いことが見て取れます。
そして、この直近安値6.820円が3-5-3波動目途中なのか、3-5-4波動目始点なのかはまだ判断が付かないところです。3波動目が長くなるケースは多いですが、その伸びは一般に1波動目の1.618倍程度とされています。ですがこの数値は往々にして多少抜けるケースが殆ど(ランド円ではそう思います)であり、この辺は柔軟に見る必要があると思います。
ですので、ここはもう少し大きな視点で、現時点で考えている下値目処記事にも書いた内容である”下落1波動目に対して3波動目をフィボナッチで終点を推測する”方法で考えてみたいと思います。
◆下落1波動目:7.826円→7.453円(0.373円)
ⓐ下落1波の2.382倍:6.938円(可能性低・通過済)
ⓑ下落1波の2.618倍:6.780円
Ⓒ下落1波の3.000倍:6.637円
ⓓ下落1波の3.238倍:6.619円(可能性低)
ⓔ下落1波の3.382倍:6.565円(可能性低)
ⓕ下落1波の3.618倍:6.477円
ⓖ下落1波の4.000倍:6.334円
ⓗ下落1波の4.238倍:6.246円(可能性低)
ⓘ下落1波の4.382倍:6.192円(可能性低)
ⓙ下落1波の4.618倍:6.104円
延長波も一般的には4.618倍位が上限だと思うので、それ以上は記載しません。ですが、下記推論が既に値越えしている以上、上記推論以外殆どありません。見れば見るほど恐ろしい数値です…。
加えて、.238倍、.382倍は抵抗としては弱いと見ていますので直近の抵抗帯6.78円と6.64円を割ると、上記理論上はハンパなく下がる事が懸念されます。
また、こちらも先日書いた、延長波内に於けるフィボナッチの特性についてですが、
①1波始点ー5波始点の値幅を0.618倍として、5波始点→5波終点の値幅が0.382倍になるパターン
②1波始点ー5波始点の値幅を0.382倍として、5波始点→5波終点の値幅が0.618倍になるパターン
→1波始点ー5波始点の値幅:7.756円ー7.475円(0.281円)
既に①②の両パターンは値幅的にオーバーしています。先日書いた値幅は間違っていました(②のみ書きましたが、正しくは7.026円です。スミマセン)。また、現在が下落5波動目のパターンについて、同様の内容を記載しておりましたが、こちらも下値値幅が間違っていた上、この5波動推論自体を一旦破棄していますので、割愛します。
先ほど1波動から3波動終点を推測する方法位しか残りの下値目処を計る方法が殆どないと書きましたが、厳密にはもう一つだけあると見ています。それは「ランド円の最安値」と「2019年8月の最安値」です。
◆ランド円最安値:6.417円
◆2019年ランド円最安値:6.778円
以上の抵抗点しか存在しないのが現実であり、特に厚めの抵抗「帯」になっている6.78円前後を抜けると、本当に底なしになる可能性があり、最安値更新が見えてきます。
以上、エリオット波動観点からの推論記事でした。