洋傑のつぶやき(エリオット波動の観点)

◆今の下落は5波動なのか?上昇2波動なのか?

 

 今日は従来の諸指標推移や南アフリカ債利回りを基軸とした展望推論ではなく、最近の日毎展望に一部書いているテクニカル、ことエリオット波動の観点から、今の下落を検証してみたいと思います。

 

 そもそも洋傑、このブログを始めた当初は諸指標推移でのランド円展望ではなく、エリオット波動からランド円の展望を考えていました。まだ南アフリカ債利回りの動きを掴む前ですね。まだ一年程度前の話ですが、ずいぶん昔に感じます。

 その頃は洋傑の波動を読み解く力が不足しており、今より数段展望は大外ししていました。それから随分とやり方を変えて、株価や指数、債券や金価格等の諸指標推移を基に相場を見るようになり、丁度一年位前に南アフリカ債利回りに出会った訳です。これはコラム記事でも書きましたが、やはり衝撃的な出会いでした(笑)。

 

 …話が脱線しましたが、半年ほど前からの中短期展望から少しずつ、再度エリオット波動も使うようになり、今は日々のランド円展望においてもかなり使用しています。特に上値及び下値の抵抗ライン設定には大いに役立っていますし、その展望内でも書いている他の指標と組み合わせて、一定の方向性と制度を確保できるようになってきた、と感じています。

 

 今回はそのエリオット波動に特化して、一つのテーマについて書きたいと思います。それは「今の(木曜から始まった)下落トレンドは下落トレンド5波動目なのか、(月曜日)直近底値から始まった上昇トレンドの2波動目なのか」という点です。

 

 「いやいや、下落5波動目なんでしょ?」という方もいらっしゃるかも知れませんが、この点はきちんと分析する必要があると思います。というのも、洋傑は今までその先入観故に大きな損失を被った経験が非常に多いからです。ひょっとしたら上述の通り、上昇2波動目の調整下落の可能性だってあるわけです。

 相場の中に絶対は無いだけに、この点は再度検証してみます。

 

 

 現在の2019年12月末から始まる、7.826円を始点とする下落トレンドは今までもあった推進波同様に5波動構成になると考えています。ただ、8時間足や日足で見た場合、今までの上昇ないし下落トレンドでは5波動ではなく、3波動に見えるトレンドが多く見受けられます。

 

 これについて洋傑は、エリオット波動に於ける「フェイラー」であると考えています。フェイラーは3波動目終点を5波動終点が越えられない現象で、主に3波動目が大きなトレンドとなったケースで多く見受けられます。ランド円はその不規則な動き(これはボラが悪い事も要因でしょうが)故に、他の通貨ペアより多く見受けられます。

 このフェイラーが発生した場合、5波動の内の4波動目と5波動面が、次のトレンドにおける1波動目と2波動目になる訳です。

 

 ですので、3波動に見えてもランド円チャートに於ける大きな動きは全て5波動構成であり、洋傑はここ最近(主に2018年以後)は殆どがこのケースのように考えています。その考えが正しいなら、まあそれだけ不安定な通貨ペアだという事ですね。

 その例外が今回も続くか、珍しくはっきり5波動になるかはまだ分かりませんが、今の下落は5波動目と考える訳です。

 

 しかし、この説明では今の下落波動が下落5波動目とも、上昇2波動目とも言える状況であり、見極めとはなっていません。

 何より、今回の大きな下落トレンドにおける5波動構成に於いて、その波動原理が崩れる現象が起きています。そもそもエリオット波動に於ける推進波のルールとして、

①2波動終点は1波動始点を越えない

②1波動・3波動・5波動の内、3波動は最も小さい幅にならない

③1波動と4波動は重ならない

 というものがありますが、今回の下落トレンドにおける各波動は

①1波動目:7.826円→7.453円

②2波動目:7.453円→7.756円

③3波動目:7.756円→7.205円

④4波動目:7.205円→7.478円

⑤5波動目:7.478円→?

 …と、推定波動に於ける1波動目終点と5波動目が重なっており、この点から言えば洋傑の波動カウントは間違っている可能性が高いです。

 ただ、このルールの③は、必ずしも絶対的なルールではなく、他の通貨ペアでも発生する事はあります。まして流動性の悪いマイナー通貨であるランド円の、特に例外的な事象に限ってはあり得る事象だと考えています。

 

 では、この4波動の内容について掘り下げましょう。

 4波動目の終点は、当初7.425円が意識されていました。これは水曜日の段階で反転して下落したポイントですが、その後も順調に下落に向かっていたところ、急なポジティブニュース(新コロナ治療薬報道)で相場が急騰した事によって、一気に上抜けた経緯があります。これが例外と考える理由です。

 

 もう一つは、この7.478円まで上昇した波動自体が、7.756円を始点とする「3波(延長波)内5波動目」で、まだ3波動目内であるという考え方です。現在の動きを掴む上で、水曜日の上昇目処となった7.478円という位置がポイントとなる可能性が高いのは言うまでもありません。

 洋傑はこれまで下落トレンド内に於けるフィボナッチ・リトレイスメントを羅列してきました。その中に於いて、この7.478円の近似値であるフィボナッチは7.756円を始点とする、下落3波動目のフィボナッチ・リトレイスメント50.0である7.480円です。この点が意識されているという事は、7.756円を始点とした下落トレンドが意識されているという可能性が高いという事です。

 

 その場合、下落トレンド内波動構成は以下の推測となります。

①1波動目:7.826円→7.453円

②2波動目:7.453円→7.756円

③3波動内1波動目:7.756円→7.532円(0.224円)

④3波動内2波動目:7.532円→7.676円(0.144円)

⑤3波動内3波動目:7.676円→7.205円(0.471円)

⑥3波動内4波動目:7.205円→7.478円(0.273円)

 …となり、エリオット波動に於ける波動構成ルールを逸脱していない内容となります。フィボナッチの観点からも、この可能性が現時点で最も高い内容だと言えます。

 

 以上の内容から、洋傑は検証なども含め、現時点では3波動目内5波動目が発生している前提で、明日の週間展望を記載するつもりです。

 

 余談ですが、この仮説に基づいて考えた場合、3波動内5波動目は以下のパターンが考えられます。

①3波動内1波動目と同数値の下げ幅:0.224円

 →推定下値目処:7.254円

②3波動内3波動目の0.618倍の下げ幅:0.291円

 →推定下値目処:7.187円

③3波動内4波動目と1波動目(7.756円)差を0.382倍とした、残りの値幅:0.449

 →推定下値目処:7.029円

 となります。明日はこの点も含め、下値目処を探ります。

 

 長文となりました。読みにくい部分もあり誠に申し訳ございません。

 (*´ω`*)