洋傑の個人的ランド円展望(2020年3月11日)

◆2020年3月11日(欧州オープン~米国オープン)の個人的推移展望

 

 今日の東京市場は債券利回り下落から端を発した株安で円高が連動し、ランド円は下落傾向となっています。やはり株価は昨晩付けた高値が20000円を越えられなかった事によって東京市場も下落傾向となっています。但し、これも想定の範囲内である18800円以上では収まっており、大きな意味での膠着相場、と洋傑は考えています。

 

 諸指標推移は今のところ概ね昼間書いた通りの内容であると考えています。そこから大きな変動はまだ発生していないと個人的には考えていますので、詳細は割愛しますが、あくまで昨晩の上昇に対しての戻り売りがメインであり、傾向としてリスクオフではない、というのが洋傑の見解です。

 地合いはリスクオンでもオフでもない持ち合い相場と見ていますので、今後の推移については債券を見定めた上で仕掛けるのが良いと思っています。

 

 イベント面では18:30発表の英GDPでしょうか。良い内容なら一気に今までの下げをカバーしてくる流れになるでしょうし、悪ければさらに下落、場合によっては18800円を割る事もあるかも知れませんので、こちらは要警戒です。

 

 エリオット波動の観点からの見解は、朝の内容から然程変化はありません。現在は大きなフラット調整相場にあると見ており、今後の推移としては6.42円前後まで下押しする可能性が最も高いと考えています。その後は再度上昇すると見ていますが、その際の上値目処は…

◆直近の下落幅に対してのフィボナッチ・リトレイスメント

 ①F76.2:0.800円(6.815円)

 ②F78.6:0.825円(6.840円)

 の節目までは上昇すると思われます。また、その他にも今までの急落相場前の兆候としてよく出ていたトライアングル修正になる可能性もあります。その際は現在までの推移から上向きの三角持ち合いになる事も考えられますので、今日の下値が大きく下がるかどうかをしっかり見定める必要もあります。

 

 検証中指標分析の見解では、今後週末前~週明けまでのスパンでのランド円上昇が示唆されています。上述のエリオット波動の観点から、もし仮にこれがフラット調整であった場合、相場の終期は比較的近い可能性が高く、上記①②のラインまで到達後、ないし直近高値付近で留まった場合には反落に警戒が必要です。今まで二回も急落で決着しているだけに、6.67円以上は危険ラインと言えます

 

 

 ここまでの内容をまとめると以下の通りです。

①基本的に持ち合い相場予想。日経先物で19000円前後からは相場反発の可能性高

②波動構成はフラット調整orトライアングル修正の可能性高

③上値抵抗としては6.82円・6.84円が反応しやすいが、6.67円前後で再び止まったら反落に警戒

④検証法での見解では2~4日程度の上昇相場の示唆。時期的にはまだ上昇傾向が続く可能性大

 

 

  上記の分析を踏まえ、今日初動(東京市場)に於ける洋傑のランド円展望を以下のように考えます。

◆ランド円レンジ(米国オープン→米国クローズまで)

 6.35円ー6.85円

◆ランド円推移動向

 初動は下落傾向。日経先物が19000円前後から反発予想。

 

◆2020年3月11日(東京市場オープン~クローズ)の個人的推移展望

 

 昨晩は想定以上の下げの後、想定通りの戻りが発生しました。株価は異常上昇して一時19000円を切っていた相場は再び2万円直前まで上昇しました。それに連動するように円売りが発生してクロス円は総じて上昇となっています。ランド円に関しても一時6.42円まで値戻していましたが、再び6.78円まで上昇しています。

 

※週間展望についてはこちら

※週間展望に於ける、エリオット波動観点の推移展望はこちら

※週間展望に於ける、検証中指標分析法観点の推移展望はこちら

 

※本記事内容は洋傑の個人的な見解に基づく展望を書いております。あくまで個人的見解であり、明確な先行きを示唆する内容では無い点をご理解の上、ご覧ください。

 

 今朝の展開はズバリ、持ち合い相場になると見ています。

 

 株価推移は不明瞭です。昨晩一時的に日経先物が20000円にまで上昇しましたが、上値試しは結果として失敗している感があります。現時点の株価(先物)下落も利益確定売りの要素が強く、リスクオフという訳ではないと思いますが、再び20000円からは離れつつあります。利益確定売りの下げ、という事であれば、昨晩の下値18800円から高値19900円の間で今日の東京市場は上下するように考えています。

 通貨インデックスも円安でクロス円が上昇下だけであり、諸通貨は値戻していません。むしろ先日の米国市場開場前から比べれば下がっています。こちらも現在は円次第といった感じであり、流れ次第でかなりの上下があるように見えます。

 債券動向も通貨・株価同様に不安定です。結果として再び上昇した事で株高・円安になった側面は強いでしょうが、昨晩の急落劇が発生した事で、昨日の東京市場でみられたような安定上昇は見込めなくなりました。むしろ不安定に急激な推移を伴って上昇するといった傾向になるかも知れません。

 

 資金流動をみても、ドルと円が相当の上下を繰り返し、その他の通貨は低調です。株価推移はこれに大きく反映されやすく、結果的にクロス円も「跳ねたり落ちたり」を繰り返しやすいです。

 

 一方で、昨晩のランド円推移を見ていてある程度見えているのが、昨晩高値が、米国市場開場前の高値に並んで反落している点です。概況も行って来いですが、ランド円も同様の流れになっています。また、チャートで見れば直近高値の方が高いように見えますが、

◆米国市場開場前高値:6.678円

◆直近高値:6.675円

 となっており、直近の方が値が低いです。これはエリオット波動に於けるフラット調整の可能性があります。もしそうであればランド円は再度の行ってこいを伴い、6.4円付近まで下落する可能性が高いです。

 

 また、検証中指標分析法に於ける観点から見ても、今後の上昇ペースは緩やかに、尚且つ横ばいの示唆が出ています。それを考えると現在の諸指標の持ち合い相場、ランド円のフラット調整の可能性にも一定の理論補強ができます。

 

 このように今日の東京市場におけるランド円展開は、昨日同様に概況に左右される可能性が非常に高く、債券・株価推移に準じた流れになりつつも、ランド円チャート推移からフラット調整で下落する(故に下落反発後、再度高値更新の可能性が高い)と見ています。

 

 ここまでの内容をまとめると以下の通りです。

①株価は調整売りの局面予想。債券が上昇傾向となった場合には20000円越えの可能性もあり、警戒

②債券・株価は広い意味で方向性に欠け、資金流動は円中心・諸通貨は低調で円次第か

③ランド円はチャート推移からフラット調整の可能性アリ

④検証中指標分析も上昇は限定的な局面(ただし上昇トレンド中)

 

  上記の分析を踏まえ、今日初動(東京市場)に於ける洋傑のランド円展望を以下のように考えます。

◆東京市場でのランド円推移展望

 ランド円:6.39円ー6.80円

◆狭レンジ見込み

 ランド円:6.39円ー6.00円

 

 今日の東京市場も推移先行指標と警戒指標は債券(特に米国債)です。