洋傑の個人的ランド円展望(2020年3月3週)

 

 今週も週間展望をできるだけコンパクトにまとめて見やすくするようにする関係上、先週までの推移考察や今後の動向展望、エリオット波動観点・検証中指標分析法の推移展望は別記事にてまとめました。このページにもリンクは貼っておきますので、別途ご覧ください。

 また、ここの分析内容も下記リンク記事に書いていますので、詳細は割愛します。この記事では昨日から新規に入った情報や、以下の3記事の上で感じることなどをまず記載し、その上でまとめとして週間展望を列記します。この記事自体は(情報や所感部分を除き)極めてシンプルにまとめましたので、結論だけ気になる方は下まで飛ばしてください(笑)。

 

 3月3週も始まる前から概況が不穏です。週末にサンデーダウが大幅に下落しており、最大時は1200ドルもマイナスになっていました。理由としてはあまりこれと言った材料が無いように感じるのですが、ビル・ゲイツの取締役退任や米国非常事態宣言(これはクローズ前の発表ですが)などが影響しているのでしょうか、結果として株価暴落に近い終末推移です。

 最もこのサンデーダウ、その後持ち直して元値に、なんてこともありますので何とも言えませんが、今回の下げ値が下げ値だけに、この値が完全に戻るといった事は、現時点では考えにくいと思っています。よって週明けは下窓が極めて可能性として高いと言えます。

 

 もっとも、エミンさんはビットコイン(今の仮想通貨はリスク資産で動いている?)で見るべきとも言っており、そのビットコインは殆ど横ばいです。この辺に一定の期待は持っていますが、現時点では週明け下窓が可能性として高いです。

 

 さて、週明け初動は下窓として、その後の週間展望についてはどうなるでしょうか。その辺について昨日ないし本日記事の観点(概況+諸指標推移・エリオット波動・検証中指標分析)から、次週の展望を考えてみたいと思います。

 

 

◆先週までの推移考察と今後の推移展望記事

◆エリオット波動の観点からのランド円推移展望記事

◆検証中指標分析法の観点からのランド円推移展望記事

 

※本記事内容は洋傑の個人的な見解に基づく展望を書いております。あくまで個人的見解であり、明確な先行きを示唆する内容では無い点をご理解の上、ご覧ください。

◆週間ランド円展望:6.02円~6.95円/今週も上下の激しい展開か

 

  上記の分析を踏まえ、次週に於ける洋傑のランド円展望を以下のように考えます。

◆ランド円レンジ(広):5.67円ー7.44円

◆ランド円レンジ(狭):6.02円ー6.95円

◆ランド円の方向性:週初動(窓)は下落のち上昇。その後は上下しながらも6.80円以上は上昇後、再度下落

 

◆週前半レンジ:6.28円ー6.95円

◆週中盤レンジ:5.67円ー6.95円

◆週後半レンジ:6.00円ー7.44円

 

 まず諸指標推移に於いては、週末推移(サンデーダウ)が非常に不穏であり、初動に於いて下窓の可能性が高いが、一方で諸指標推移は顕著な上昇傾向(リスク後退)を示唆しており、株価推移に於いてクロス円も相当のアップダウンを伴いながら、基本的には上向きに推移すると考える。

 リスク後退の根拠としては①先進国債券利回りの顕著な上昇傾向 ②円インデックスの短期上昇トレンドの下抜け気配 ③潜在リスクの金価格が下落傾向 などの点から推測。先週一週間で一定の流れができているのは事実であり、一時的な下落になったとしても、先週以上のショートカバーが入ると考えており、結果としては始値より高値に収まる可能性がある。

 

 エリオット波動では現在ジグザグ修正が発生している可能性が高いと推測しており、今後もまだその流れは継続すると考える。現時点でもジグザグc波は3波動までしか発生しておらず、今後も大きな上昇を伴わない限り、ジグザグ修正は終わらない可能性が高いと考える。

 但し、ランド円チャートに於いてはこのジグザグが綺麗に出る事自体が珍しいため、今後あっさりと波動が破たんする可能性もある。破綻の目処としては今の上昇が切れて前回下値6.274円を割る展開。そうなった場合にはトレンドが再度変わった可能性が高くなり、今後の展望自体を見直す必要がある。

 初動の下落が早々に反発するなら、そのままの上昇が継続する可能性が高い。その際は最大で7.44円程度までの上昇はあり得る。また、相場が反転する時期は6.80円以上を想定しており、その際の最大下落幅は現時点で5.67円程度であると推測する。

 

 検証中指標分析法による観点からは、今後かなりトレンドが切り替わる流れが示唆されており、ムーディーズ格付けまでの流れから逆算する方法を採った場合、火曜日までの上昇、週末までの下落が示唆されている。但しこの検証法のデメリットとして、相場反転の時期がずれやすい特性がある為、初動の上昇(この検証法ではそう出ている。にわかには信じがたいが…)がそのまま週末まで続く可能性は十分あり得る。相場反転の見極めは慎重に行う事が重要であると考える。

 

 ランド円は週末までの先進国債券利回りの安定した上昇トレンドの構築や、金価格の下落に見られる潜在・顕在リスクの後退傾向に加え、円の短期上昇トレンドの下抜け気配による概況のリスク後退が伺える一方で、株価を代表例とした非常に振れやすい相場展開もあり、次週もアップダウンの大きい相場推移を推測する。

 また、南アフリカの地合いが非常に弱い中ではあるが、上記の概況の押し上げによって上昇する可能性はあり、週始めは(初動を除き)基本的に上昇しやすい流れを推測する。中盤以降は下げる可能性もあるが、相場反転の見極めは慎重に行う必要度が高く、想像以上に上昇する展開もあり得る。

 

 イベント面ではFOMCや南アフリカ政策金利が控えており、ランド円の振れ幅は週半ばに最高潮を迎える可能性が高いが、現時点では波動推移から流れを抑える方が良い、と個人的には考える。