◆以上に重い上値は株価が主原因の可能性。…ランド円は下抜ける?
異常に上値が重い状況が続いています。欧州時間初動に南アフリカ債まで異常下落した事によって、ランド円相場は一気に上昇する素地が整いました。結果、一時的な下げ→バウンドして急上昇といった流れにはなりました。
しかしここで株価が値下がりしました。この事により相場展開は不安定となり、ランド円も再度値下がりしています。その間に南アフリカ債利回りまで上昇して元値まで行って来いと、せっかくよかった地合いを株価の重さが台無しにしています。
株価が重いのもうなずける内容は十分あります。特に欧州時間に発表されたZEW指数は異常も異常の結果(まあ、コロナでそうなる事はある程度織り込まれていたのか、下げ幅は限定的ですが)で、これが更に株価を重くしています。
一方で良い知らせも。米国が新たな景気刺激策を検討中との報道も流れ、これにより売買拮抗の膠着(地合いが株価によって不安定なため、かなりのアップダウンがありますが)が続いている状況です。
ランド円も概況の影響を受けて南アフリカ債利回りが異常下落から戻っています(涙)。これによって今までにあった上昇推進剤が一つ欠けており、今後の推移に暗雲が立ち込めているのも事実です。
その上で、今後ランド円は下抜けてしまうのか否か、またその理由根拠などを書き綴りたいと思います。
本日の展望については朝記事にて書いています。概要はそちらをご確認ください。
※本記事内容は洋傑の個人的な見解に基づく展望を書いております。あくまで個人的見解であり、明確な先行きを示唆する内容では無い点をご理解の上、ご覧ください。
ランド円関連コラム
◆洋傑見解:下抜け(6.36円割れ)は可能性として低いと考えます。
まあ上述の通りです。洋得は下抜けするとは考えていませんし、その可能性は低いと見ています。勿論それを補強するだけの理由は存在します。
①先進国債利回り推移は堅調
今日は一貫して先進国債利回りが上昇傾向です。これが今日の強気相場の大きな支え手になっているのは事実であり、この流れはまだ変わっていません。よって今までの堅調は大きく崩れる事は無いと見ています。欧州時間のメイン指標となるドイツ債に関しても今なお上昇傾向ですので、米国時間にこの動きが急変、となる事は(不意のニュースが入らない限り)可能性として低いと考えます。
逆に債券動向が変わったら危険ですので、定点観測は必要でしょう。
②円安・諸通貨安がクロス円の値下がり理由
欧州時間のクロス円下落原因が円高…でない事実、皆様お気づきでしょうか?実は諸通貨安が原因です。ですので流れがこのまま続けば、基本的にクロス円は下落しずらい状況ではあります。
ですが…米小売り売上高が悪い結果でした。この事によって円が上昇する気配があるのは大きな懸念です。このまま然程上昇しない(0.009420辺りまでが許容範囲でしょうか)ようであれば、円安傾向は続き、クロス円は上昇する事にもなると考えます。
③株価もダウが比較的強い→米国時間に利あり?
今日は日本株より米国株が強いです。よってこれは米国時間に大きなプラス要素となります。 勿論変動しやすい指標ではありますので、参考程度かも知れませんが、決して悪い事ではありません。
④南アフリカ債利回り推移は”変わりやすい”
これはおまけ要素です(笑)。変わりやすい指標ですので、概況が上向けば、一気に変わり身するのも南アフリカ債です。
以上の理由からランド円が下抜けする可能性は低いと見ています。勿論絶対ではありませんし、不意のネガティブニュースによって一気に急落、といったケースまでは想定できません。但し、そういった不意のニュースが入らない以上は、諸指標推移に依って相場は変動する側面が非常に強いですので、上述の理由は(④を除き)一定の信憑性を持ちます。
さあ米国時間も目前です。洋傑のこの見込みはどうなる…
あ、トレードはしていませんよ(笑)。
(*´ω`*)