遂に3月に突入しました。コロナ騒動ですっかり災害ムードの日本における初動の東京市場が、どのような推移になるか、この辺は非常に判断が難しい状況と言えますが、今現在までのサンデーダウを見る分に、週末クローズから約400~500ドル近い下げ幅になっており、200ドル程度なら明日のオープンまでに上昇、などという展開も無い訳ではありませんが、さすがにこれ程の規模になると、クロス円の下窓は避けられない状況と言えるでしょう。
むしろ焦点は下窓か否かではなく、その後の推移においてフラッシュクラッシュの可能性はあるか、又はランド円の下値掘り下げがあるかどうかになってくると思います。その辺も含めて、今週の週間展望をまとめていきたいと思います。
尚、今週も週間展望をできるだけコンパクトにまとめて見やすくするようにする関係上、先週までの推移考察やエリオット波動観点・検証中指標分析法の推移展望は別記事にてまとめました。このページにもリンクは貼っておきますので、別途ご覧ください。
※本記事内容は洋傑の個人的な見解に基づく展望を書いております。あくまで個人的見解であり、明確な先行きを示唆する内容では無い点をご理解の上、ご覧ください。
◆諸指標+南アフリカ債利回り推移分析
今週の諸指標推移は書き綴り式で記載します。
また、先週までの推移は上記リンク記事に記載していますので、そちらをご覧ください。
①株価(日経先物)
先週までの推移において、日経先物で(前々週クローズ値である23200円から見て)最大2700円近い下げ幅となりました。その後はクローズまでに米国FRBの金融緩和示唆報道によって一気に上昇して21200円前後でクローズしていますが、週末にあった様々なポジティブ・ネガティブニュースを含めて、サンデーダウが大幅値下げしている点から、週初動は下窓が優勢な状況と言えます。
先週までの展開に於いて、既に様々な抵抗ラインを打ち抜いて値を下げています。先週末に反発した20460円は下値の大きな抵抗ラインであり、20400円を抜けると次は20000円まで下押しする展開となってきます。日経先物に於ける直近の下値抵抗ラインとしては、
①20400円-20500円ライン
②20000円ライン
③18000円ライン
の3点に絞られていくでしょう。可能性としては低いと思いますが、この③ラインまで下抜けると、正直15000円まで目立った抵抗ラインが存在しません。そういう点に於いては、初動に下窓展開になる事によるフラッシュクラッシュが最大の懸念材料となり得ます。
週明けオープン以後の下窓によって①②ラインを下抜ける、といったケースになった場合には、フラッシュクラッシュは極めて高い確率で起きると考えています。
②通貨インデックス(ドル・円)
通貨インデックスに於いては、ドルは先行きが極めて不明瞭であると言えます。下値も上値も目立った抵抗帯が存在せず「どちらにでも動ける」状況と言えますが、ダウの推移を見る限りでは、やはり初動は下押しする可能性が高いように感じます。週を通してはそれこそ不明瞭ですが、今のところ下押しする可能性が高いように感じます。これについては先週推移に於いて、金価格が下落していたにもかかわらず、その相反関係にあるドルが一向に上昇しなかった事から推測しています。
円インデックスに関しては先週末に大きな上値抵抗帯0.009300で反転しています。ただ、上述の終末推移から週初動が株安で動く可能性が高い事を考えると、スタートでその抵抗帯一気に上抜ける展開もあり得ます。そうなると円の次の上値抵抗帯は0.009400まで存在せず、ここまで上昇する道筋を作ってしまいます。
③債券(日本債・米国債)利回り
債券動向は依然として下落傾向が顕著であり、株価以上に上値が重い印象を受けます。
次週に於いても債券利回りについては下値掘り下げ余地が残っている状況と言えます。既に過去最低水準である米国債は言うまでもなく、日本債利回りも▲0.200までは下押しすると見ています。よって、週前半はまだまだ下押しの可能性が大です。
ただ、利回りもそろそろ反発があっても良い時期であると見ており、日本債利回りが▲0.200までで食いとどまるかが、今後の相場反転の是非を見極めるポイントになりそうです。
よって、次週の諸指標推移について、洋傑は以下の展開を推測します。
ⓐ株価は20000円~21500円までのスパンで上下する展開を予想。基本的な方向性は下向き。反発の可能性もあるが、上値は限定的か。
ⓑ指数は円高推移。ドルについては不明瞭ながらも下向きか。資金動向は変動しやすい?
Ⓒ債券動向は下値傾向。反発できるかがポイント。
南アフリカ債利回りは中期の上昇トレンド下限が迫っていた中、一瞬下抜けしたものの、その動きに反応したのか、反転して一気に急上昇する形で推移しています。よって、南アフリカ債利回りの上昇トレンドは依然として継続しています。週末クローズに至るまで目立った下落をしていない点からも、次週も上昇しやすい地合いであると考えますが、上昇も相当規模でしたこともあり、いつ調整下落に入っても不思議はない状況ともいえ、「いつ下がるか」も当面お焦点であると思っています。
次週については、南アフリカ債利回りは基本的に上昇の流れを見ておりますが、上昇幅が大きい事から、どこかで下落が入る可能性も高い、地合いとしては不安定になる展開を考えます。
◆エリオット波動+検証中指標分析法の観点からの考察
詳細は上記リンクからご覧ください。
エリオット波動の観点から言えば、現在は以下のパターンが推測されます。
※下落3-5波動目途中(5波延長型衝撃波)
①下落3-5ー3波動目途中
②下落3-5ー4波動目途中
要は直近下値6.821円が3波動終点か、まだ続いているかの判断となりますが、週明けが下窓となった場合にはまだ①である可能性が高く、更に下値が伸びる事も考えられます。
また、検証中指標分析法での観点では、以下の動きが示唆されています。
①下落期間の終了間際or終了?(1~2日?)
②下落トレンドが終了後、2~3日の上下振れ期間(調整レンジ相場?)
③②終了後ごく短期間で急落後、2~3日程度の上昇期間
となっています。まだ下落期間が終了したと判断するには早い段階であり、この検証法における相場反転期間はよく解読を間違えることが多いので、トレンド転換の見極めを迫られる難しい週になりそうです。
これらの2指標を参考にした場合、洋傑は次週推移展望として以下の展開を推測します。
①第一段階:下落落ち着きの後、下落3-5-4波動の調整相場
②第二段階:下落3-5-5波動の急落後、下落4波動の上昇局面
◆週間ランド円展望:6.48円~7.20円/下落→上昇の激しい展開か
上記の分析を踏まえ、次週に於ける洋傑のランド円展望を以下のように考えます。
◆ランド円レンジ:6.48円ー7.20円
◆ランド円の方向性:週前半は下落傾向。後半は上昇傾向か?
まず、諸指標推移については週初動が下落スタートになる可能性が高い点から、依然として株価下落・円高が進む可能性が高く、その後の推移についても債券動向が不穏な為、上値の重い展開を推測する。基本的に方向性は下向き担いやすいが、時期的にも値幅的にもショートカバーが起きる可能性は非常に高く、かなりの上下を伴う相場展開を考える。
地合い反転のポイントは株価の20000円ラインでの反発があるかどうか、円インデックスでの0.009300ライン、日本債利回りでの▲0.200ラインであるが、これを越えた場合には更に一段下(ないし上)の18000円・0.009400・▲0.250が抵抗ラインとなる。しかし後者までいった場合には、反発も限定的になると考える。
エリオット波動では3-5波動途上であり、今後の推移としては今しばらく下値が強い期間があるとしても、今週いっぱいまでには反発の上昇トレンド(下落4波動目)が始まると考える。
ランド円は株安・円高による下落による下げ要素が大きく、その流れが変われば一気に上昇する局面も出て不思議はない。但し、あくまで現時点では下値が強く、洋傑の個人的見解では次第で過去最安値に匹敵するラインまで下押しする可能性は否定できない。
通常のスパンで考えれば下値は6.78円が一定機能すると思われるが、週初動で割り込んだ場合、上記下値まで下がる可能性は高まると考える。
週後半(遅ければこれは更に週を跨ぐ可能性もあるが)にランド円が上昇に転じれば、高値は7.00円ないし7.20円まで上昇する事もあり得る。
今週こそスイングで稼ぐ局面、かな。
(*´ω`*)