洋傑のつぶやき(エリオット波動の観点から見る直近のランド円推移と展望)

◆まずは先週動向まとめ・今の波動ケースパターンの推測

 

 今回は3月21日時点までの下落トレンドについて、洋傑の見解から書きたいと思います。明日の週間展望にもこの内容は反映させますので、併せてご覧頂ければ幸いです。

 また、本記事はエリオット波動の観点に基づいての記事内容となりますが、「エリオット波動がよくわからない」という方は下記リンクの「エリオット波動売買戦略Blog」が非常に分かりやすい上に、こと細かく書かれているのでお勧めです。良かったら一度ご覧くださいませ。

 

 まず、直近のランド円推移について、今のランド円は以下のパターンがあると考えています。

①調整abc波動(ジグザグorフラット修正orトライアングル修正)途中

②下落5-3波動目(5-3-1波動目)

③上昇トレンド1波動目

 いずれも途中までは推移が同じでしょうから、今の時点で判別するのは難しいと思います。

 

 ひとまず、今後のエリオット波動の観点に基づく推移展望を書く前に、現在までの波動推移を書いておきたいと思います。

ⓐ下落1波動目:7.826円→7.453円(0.373円)

ⓑ下落2波動目:7.453円→7.756円(0.303円)

Ⓒ下落3波動目:7.756円→6.760円(0.996円)

ⓓ下落4波動目:6.760円→7.068円(0.308円)

ⓔ下落5(5-1?)波動目:7.065円→6.015円(1.050円)

ⓕ下落5-2波動目 or 調整上昇1波動目:6.015円→6.732円(0.717円)

※下落トレンド(直近まで):1.811円 

 

 この内、②③に関しては直近安値を更新するまでは基本的に①と同じ動きを示す上、仮に下抜けたとしてもまだ②一択となる訳ではなく、拡大フラット修正・ランニングフラット修正・ランニングトライアングル修正とまだ①でも展開の幅があり、まだまだ推移は混迷を極める局面であると言えます。先日のジグザグ修正が活きていればまだ推移は読みやすかったのですが、現時点ではごく短期のエリオット波動と諸指標推移から動きを探らないといけない段階であり、トレードに適した環境ではないと推測します。

 また、破たんしたジグザグ修正も一段大きなジグザグ修正として現れる可能性は否定できません。そういった意味でも現状は見定めの時期であり、トレードに持ち込むと損失する可能性が極めて高い局面であると考えます。

 

 いろいろ考えると沼にはまる局面です。ここはシンプルに考えてみたいと思います。

 

 まず現時点までの下落波動は、既に5波動が完成しています。そして、今までの推移を見るうえでも3波動目が延長波であったと考えています。「5波動目が3波動目を越えているから、5波動目が延長波では?」という御意見もあると思いますが、これは株価の急落によって生じたクラッシュ劇(2・3時間で70銭下げた)だったと考えると、一種の例外事項として考えれると思います。

 そう考えると、今の6.015円からの上昇は7.826円から始まった下落5波動の調整abc波であると推測されます。そうであった場合、少なくとも一定の期間を持った上昇波動にならないといけない事となり、まだそのa波すら完了していない可能性が高いと思われます。

 

 そう考えると、調整abc波動の終点としては、直近までの下落トレンド全体に対してのフィボナッチ・リトレイスメントが作用しやすいので、今回はそれに限定して書きます。

ⓐF38.2:6.706円→通過済

ⓑF50.0:6.920円

ⒸF61.8:7.134円

ⓓF76.2:7.394円

ⓔF78.6:7.438円

 となります。ここでネックなのが、既にⓐは通過している点と、割とその近似値で反転している点です。この推移が更に今後の推移を不明瞭にする一因となっています。

 

 以上の点から現時点の波動構成が3波動の連続になっている点や、現時点までの上昇波動が既に最低限のラインを通過している事によって、本記事内ですべての可能性を記載することは非常に困難です。また上述した5波動の延長自体も完全に否定できる段階ではありません。

 ひとまず可能性として高い下落トレンド(7.826円→6.015円)に対する調整abc波のパターンに限定して、今週起こりうる可能性を拾っていきたいと思います。

 

◆フラット調整関連(abc調整)

 現時点ではこの流れが最もあり得る展開であると考えていますが、同時に波動の許容範囲が広すぎるので、展開に大きな変動が考えられます。即ち、変動が大きすぎて現時点ではどの程度の規模になるかわからない、ということです。

 まずフラット調整ですが、現在の高値6.732円がa波として完了するなら、今後の下落は6.02円~6.10円程度まで下がることが考えられます。その後は再び6.7円を超えた前後で反転、という流れになります。

 拡大フラットないしランニングフラットは6.015円を一度割り込む展開になることが想定されます。よって一時的には下値更新となりますが、再度急上昇する流れとなる点は、むしろフラットより危険な推移であると思います。仮に現状高値6.732円がa波であるなら、次の展開はおなじ3波動で上昇幅(0.717円)の1.238倍ないし1.382倍の下値更新となり、今後想定される下値は5.844円ないし5.741円となります。

 しかしいずれも初動が3波動なので「なんとでもできる」波動構成です。まだ6.732円がa波完了とは断言できない点は注意が必要です。

 

◆トライアングル調整関連(abc調整)

 フラット調整の次に考えられる展開です。こちらも許容範囲が非常に広くなるので、途中まではフラットとの見分けすらつかない状況となります。

 6.732円が調整a波完了であると仮定するなら、通常のトライアングルであればフラット同様に6.02円~6.10円程度で反発する可能性が高いです。その後は再度上昇して6.60円程度での反転でしょうか。そういった流れを繰り返しながら相場を収束させていく展開が推測されます。

 ランニングトライアングルも拡大フラットないしランニングフラットと同様の推移となることが考えられます。その推移が収束型になる点のみ異なる点においては、暫くフラットとの差はわからないと言えます。

 

◆ジグザグ調整(abc調整)

 現時点での可能性はやや低いと思われます。仮にこれであった場合にはより大きな上昇を伴わないと(おそらく7円は超えないと厳しい)成立せず、今のところはその展開も難しいかもしれません。

 仮にこの展開になる場合には、現時点の3-3波動(仮)が1波動としてカウントされることになるので、今後にまとまった上昇波動が来ることが想定されます。波動破たんは6.015円を割った場合です。

 

 繰り返しになりますが、先週から見込んでいた波動(ジグザグ修正)が破たんしたことにより、相場はかなり複雑かつ変動可能なものに変容しています。今後の推移も短期波動で見るに留め、大勢は1週ほど見たのちに決めるべき局面であると考えます。よってトレードは非常に危険です。

 

 以上、エリオット波動観点からの推論記事でした。