洋傑の個人的ランド円展望(2020年3月4週)

 

 今週も週間展望をできるだけコンパクトにまとめて見やすくするようにする関係上、先週までの推移考察や今後の動向展望、エリオット波動観点・検証中指標分析法の推移展望は別記事にてまとめました。このページにもリンクは貼っておきますので、別途ご覧ください。

 また、ここの分析内容も下記リンク記事に書いていますので、詳細は割愛します。この記事では昨日から新規に入った情報や、以下の3記事の上で感じることなどをまず記載し、その上でまとめとして週間展望を列記します。この記事自体は(情報や所感部分を除き)極めてシンプルにまとめましたので、結論だけ気になる方は下まで飛ばしてください(笑)。

 

 3月4週も始まる前から概況が不穏です。週末にサンデーダウが大幅に下落しており、最大時は500ドルもマイナスになっていました。理由としては北朝鮮の飛翔体発射やニューヨーク州における外出禁止令などが影響しているのでしょうか、結果として株価暴落に近い週末推移です。毎週毎週懲りもせずに下がるものです。もう何回目でしょうか。

 経緯はどうであれ、結果として株価は再び下げスタートになる可能性が高く、クロス円も下窓スタートとなりそうですが…

 

 さて、週明け初動は下窓として、その後の週間展望についてはどうなるでしょうか。その辺について昨日ないし本日記事の観点(概況+諸指標推移・エリオット波動・検証中指標分析)から、次週の展望を考えてみたいと思います。

 

◆先週までの推移考察と今後の推移展望記事

◆エリオット波動の観点からのランド円推移展望記事

◆検証中指標分析法の観点からのランド円推移展望記事

 

※本記事内容は洋傑の個人的な見解に基づく展望を書いております。あくまで個人的見解であり、明確な先行きを示唆する内容では無い点をご理解の上、ご覧ください。

◆週間ランド円展望:5.70円~6.95円/今週も上下の激しい展開か

 

  上記の分析を踏まえ、次週に於ける洋傑のランド円展望を以下のように考えます。

◆ランド円レンジ(広):5.70円ー6.95円

◆ランド円の方向性:週初動(窓)は下落のち上昇。その後は不安定推移ながらも後半は上昇傾向

 

◆週前半レンジ:5.70円ー6.40円

◆週中盤レンジ:5.84円ー6.73円

◆週後半レンジ:6.00円ー6.95円

 

 まず諸指標推移に於いては、週末推移(サンデーダウ)が非常に不穏であり、初動に於いて下窓の可能性が高いが、一方で株価がいったん下げ止まる位置にある可能性(リーマン後の上昇幅に対してのフィボナッチ・リトレイスメント50.0の節目が間近である点、日経の下げ渋り気配など)が高い点や、通貨売りが一服して一旦の買戻しの気配がある点、また顕在リスク指標である債券利回りが上昇傾向(但しこれは先週のリスク上昇からの債券利回り上昇があった点から、まだ信ぴょう性が低い)である点などから上昇も期待できる要素がある事から、推移は不安定ながらも週をかけて上昇傾向に傾くと推測する。

 また、南アフリカ債利回りも異常上昇で過去10年スパンで最高利回りを更新しており、一旦の戻りがある可能性への期待値から、初動の下窓・その後の不安定推移の期間の後にランド円上昇に転じる可能性はあると考える。

 

 エリオット波動では先週推移によってジグザグ修正が破たんした事により、推移は非常に不明瞭になっている局面であり、まだ推移はかなりの振れ幅があると推測する。ただ、7.826円から6.015円までに於いてエリオット波動に於ける5波動構成は完成しており、今の推移はその反動上昇(調整abc波)である可能性は高い。

 調整abc波である場合、その推移はジグザグ修正・フラット修正・トライアングル修正のいずれになる可能性が高く、特に現時点の推移や概況動向を鑑みるにフラット修正の可能性が最も高い。その際でも推移は下値で5.70~6.10円と広範であり、まだ今後の動き次第の部分が大きい。この辺はしっかりと見定める必要がある。

 

 検証中指標分析法による観点からは、今後の推移として週前半は下落、その後は上昇といった動きが示唆されている。特に前半の下落相場はかなり不安定推移になることも示唆されており、前半相場はアップダウンの大きい推移となる可能性が高い。対して後半相場は顕著かつ継続した上昇傾向となっており、一度時間足でプラスが継続した場合には上昇相場へのトレンド転換に対して警戒が必要。

 

 ランド円は先週までの諸指標総売りから回復しつつあった概況が、週末変動によって再び悪化する危険な地合いの中、株価がフィボナッチ・リトレイスメント50.0前後で反発するかが前半相場のカギになる可能性が高く、その推移には最大限の警戒が必要だと推測する。

 また、株価が下げ渋るようであれば、諸通貨高が顕著になる展開が可能性として高まり、その後概況は持ち直しも期待される為、株価・通貨インデックス推移を中心に次週は相場を見定める重要性が高い。 

 波動的にはかなりの振れ幅が出る可能性がエリオット波動の観点、また検証中指標分析法の観点からも見受けられるが、基本的には下落トレンドからの調整波動である可能性が高い現状に於いては、売り戦術よりは買い戦術の方がリスクは低いと、個人的には考える。