洋傑の個人的ランド円展望(2020年3月5週ー4月1週)

 

 今週も週間展望をできるだけコンパクトにまとめて見やすくするようにする関係上、先週までの推移考察や今後の動向展望、エリオット波動観点・検証中指標分析法の推移展望は別記事にてまとめました。このページにもリンクは貼っておきますので、別途ご覧ください。

 また、ここの分析内容も下記リンク記事に書いていますので、詳細は割愛します。この記事では昨日から新規に入った情報や、以下の3記事の上で感じることなどをまず記載し、その上でまとめとして週間展望を列記します。この記事自体は(情報や所感部分を除き)極めてシンプルにまとめましたので、結論だけ気になる方は下まで飛ばしてください(笑)。

 

 3月5週も始まる前から不安要素満載です。皆さま既にご存知のムーディース格下げによるランド円暴落懸念が燻る中、サンデーダウも300ドル程度の下げとなっています。ただ、サンデーダウの300ドル程度は週初動前に全戻しするケースも多く、この程度であれば概況の然程の下押しは無いと考えられるほか、格下げリスクは既に相場に織り込まれている(この点については昨日の記事内にて詳細を記載しています)可能性もある点、そして何より時間外推移に於いてランド円に格下げによる下げが全く見られない点が。週明け初動を不明瞭にしています。

 時間外チャートは基本的に週初動に暴落したとしても動いていないケースが殆どですが、今回の内容はやや重要度が異なります。仮に動きがなくとも、これ程の内容であれば(特にクローズ後に出た内容ですので)多少なりとも変動が出ても不思議はないと思います。その一点に於いて週明け動向が見えづらいと言えます。

 

 まあ基本的には下窓、と考えるのが自然ですので、本記事ではその前提で書きます。

 

 その後の週間展望についてはどうなるでしょうか。その辺について昨日ないし本日記事の観点(概況+諸指標推移・エリオット波動・検証中指標分析)から、次週の展望を考えてみたいと思います。

 

◆先週までの推移考察と今後の推移展望記事

◆エリオット波動の観点からのランド円推移展望記事

◆検証中指標分析法の観点からのランド円推移展望記事

 

※本記事内容は洋傑の個人的な見解に基づく展望を書いております。あくまで個人的見解であり、明確な先行きを示唆する内容では無い点をご理解の上、ご覧ください。

◆週間ランド円展望:5.70円~6.95円/今週も上下の激しい展開か

 

  上記の分析を踏まえ、次週に於ける洋傑のランド円展望を以下のように考えます。

◆ランド円レンジ(広):5.70円ー6.50円

◆ランド円の方向性:週初動を除き20銭程度のレンジ推移・その後急落→急反発

 

◆週前半レンジ:5.84円ー6.50円

◆週中盤レンジ:5.84円ー6.50円

◆週後半レンジ:5.70円ー6.30円

 

 まず諸指標推移に於いては、株価に於ける下落反動節目までの上昇に至ってない点や債券利回りに於ける推移から今一度の上昇はテクニカルの観点から可能性が高く、日経先物19800円ラインまでの上昇はあると推測する。一方でドルインデックスの上昇幅に対してのリトレイスポイントとして現在までの下落幅が意識されやすい点、円インデックスが下落トレンド上限に差しかかかっている事に加え、その反落抵抗は強くないと考える為、週前半~終盤にかけては基本的にドル高・円高に傾く可能性が高いと考える。

 基本的にリスク指標(金・原油)が共に上昇する展開にならない限り、上記ドル・円推移になると考える。

 南アフリカ債利回りは初動に於いて債券売り(利回り上昇)は観測される可能性が高いものの、既にその原因たる格下げはなされており、その推移は初動のランド円推移に出る可能性が高いため、前半はその推移とランド円の相反性は依然として期待できないが、火曜日以降は機能を取り戻す可能性があり、後半に向けては活用できる余地がある。

 

 エリオット波動では6.015円までで下げ止まるフラット調整・トライアングル調整か、下抜ける拡大フラット調整・ランニング調整の二択になる可能性が高い。週初動に於いて6.015円を下抜けるかどうかが大きなポイントとなるが、仮に割り込まずに反発してもその後の推移には要警戒。基本的に直近高値6.477円を越えない限りはいつ下抜けても不思議はなく、そういう意味では常に下落リスクを抱えた状態になる展開が可能性として高い。

 但し、既に相当規模の格下げリスクの織り込みがなされている事が指標推移(南アフリカ債利回り)から推測できる現状に於いて、拡大フラットないしランニング調整以上の下げ(少し幅を持たせて5.70円)は無いと考えており、テクニカル的には左記ラインまで下げると急反発しやすいと推測する。

 

 検証中指標分析法による観点からは、今後の推移として週前半は持ち合い相場(膠着)となる示唆があるが、値幅については不明なため、一旦の反発ポイントを始点としつつもそこまで「行って来い」となる相場推移が考えられる。週後半まで持ち合いが続いた後に急落サインが出ている為、仮にランド円相場が一定のレンジで収まる展開になった場合、週後半の急落リスクには十分に警戒数必要があると考える。

 

 ランド円は諸指標推移に於ける株価の不安定推移や債券利回りの不穏さ、ドル・円推移のランド円に対する下押し圧力によって上値が重いながらも、一時的な概況上昇、週初動を除いた一定のショートカバ⁻への期待から上昇・下落要素の変わりやすい不安定相場を推測する。よって個人的には先週推移と同じく、一定のレンジ相場が続く可能性が高く、週初動を除き方向感の無い推移になる可能性がある。

 但し、上述の通り基本的には概況が一時的な推移を除きリスク上昇に傾いているのは数値傾向からも伺え、週初動を除いた一定のレンジ相場になったとしても最終的には下落に至ると考える。

 

 しかしながら、波動上はランド円の格下げリスク織り込み観測から、5.70円を割り込むまでの流れに至る可能性は低いと考えており、上記ラインまで下落した場合、急反発も考えられる。