洋傑のつぶやき(変態通貨の行って来い相場)

◆概況下押しの中、ひとり上昇するランド円…

 

※本記事内容は洋傑の個人的な見解に基づく展望を書いております。あくまで個人的見解であり、明確な先行きを示唆する内容では無い点をご理解の上、ご覧ください。

 

 欧州時間帯にランド円は上昇しました。5.96円まで下押しした朝から少しずつ回復基調に入り、欧州時間になって上下を繰り返しながらランド円は遂に6.07円まで上がりましたが、その後は再び下押しして現在は6.03円前後といったところでしょうか。かなりアップダウンを伴いながらも徐々に上げている印象を受けます。

 

 ランド円は上昇していますが、概況は芳しくありません。円インデックスは下落しているものの、節目のポイントは上抜けしており、今後タイミングは不明瞭ながらもクロス円の上値抑制となる可能性は非常に高いと言えます。加えてドルインデックスもそのまま上昇しています。欧州時間には一旦下落すると見ていた(ユーロが上昇すると見ていた為)洋傑の推測は外れており、これもランド円の上値抑制となっています。今日のアップダウンはこの影響もあるでしょう。

 

 また概況の悪さは通貨インデックスだけではありません。株価も東京時間につけた高値をピークに下げ基調であり、日経先物は再び18500円台に戻っています。今日は大きな跳ねもなく下げもなく、株価は比較的膠着状態と言えます。

 また、先進国債利回りに於いては、米国債利回り・ドイツ債利回りとも下落傾向です。ドイツ債も節目ポイントを下抜けしており、概況推移は洋傑推測を大きくかい離した状況になっています。

 

 それにもかかわらず、ランド円はじり高推移です。これは南アフリカ債利回りが大きく関与していると洋傑は考えています。

 

◆ようやく戻ってきた南ア債利回りとランド円の相反性

 

 南アフリカ債利回りは欧州時間初動に於いて急上昇しました。これはある程度想定内の動きであり、事実ランド円はこれに反応していません。しかしながら午後記事で書いた通り、初動以後の推移はランド円に影響を与えていると洋傑は見ています。

 

 初動以後の推移は概ね下落傾向を維持しており、その流れは今も維持されています。この傾向が大きく変わらない以上、今日のランド円は概況によって大きく上下しても、最終的には上昇すると考えます。

 …ようやく南ア債利回りが本来の指標力を取り戻しつつあるように感じます。ここまではムーディーズ格付けによる債券投げ売りも都度発生していた為、本来の指標としての能力を喪失していました。いま現在のこの流れは、今後のランド円推移を見定める上で非常に良いと考えます。

 

 さて、ランド円はじり高推移ですが、このまま上昇するでしょうか。個人的には今一度の下げがあるように感じています。理由は概況の重さとテクニカルから見ての推測ですが、後者はチャート形成上、M字になった方がより上昇しやすい為、恐らくそうなるのでは、と考えているだけで確証はありません。

 ただ、現在のランド円は概況推移よりテクニカルより南ア債利回りが強く作用していると考えており、この推移が上昇に切り替わらない以上はランド円の下値も一定の底堅さを維持すると思います。

 

 そして何より、南アフリカ債利回りに於いては格下げ前の水準にほぼ戻りました。これはランド円においても同様の展開になるかも知れないサインとして今後意識すべき動きであると考えます。

 

 今晩は6.00円を想定底値に、先週クローズ値6.12円までは戻る展開を推測します。