洋傑のつぶやき(徒然記事)

◆米国市場も初動と後半で流れが変わりやすい

 

 23:05現在、ランド円は6.93円前後を推移しています。

 今日の欧州時間はランド円のじり安推移とその後に発表された南アフリカGDPの予想より低い結果などで最大6.89円まで下押ししました。概況もやや下向きに変わりつつある…と言いながら、昼間からなかなかリスクオフには陥らない、微妙な推移が続いています。株価・指数・債券とも決め手に欠ける動きである点については、ここ数日とは異なり、相場に落ち着きが戻りつつある兆候なのでしょうか。

 

 さて、米国市場を前に、幾つか洋傑の見解と見込みを書いておきたいと思います。

 まず米国市場初動推移としては、買い優勢から始まるのではないかと考えています。よって、ランド円も初動は上昇する展開が考えられます。これは直近の債券動向から考えた私見ですので、あまり自信はありませんが。

 その後23:45に米ISMニューヨーク景況感指数が発表されますが、結果はさほど影響しないと思われますので、やはりその後も株価推移に相場は左右されると思います。

 

 さて概況見込みはそこそこに、ランド円の今晩推移について書いていきたいと思います。

 今のところ、ランド円はじり安推移が続いているものの、都度ショートカバーが入っては上昇と、値動きが大きいながらも下げ幅は限定的と言えます。今は再び上昇傾向となっており、米国市場初動はこの流れを引き継いで6.97円前後まで上昇すると洋傑は考えています。

 

 エリオット波動での詳しい根拠は後ほど更新しますが、今は取り急ぎ今後の推移展望を簡潔に書いておきます。

◆ランド円は6.89円を一旦の反発点として、6.97円-7.00円まで再度上昇

◆その後再度反転して一気に下落、直近最安値近くまで下落

 といった流れを考えています。

 

 現在の上昇が反転下落する考えは、エリオット波動以外にも、今日の南アフリカGDPの悪さがあります。想像以上に悪かったこの指標結果は、確実に今日の相場展開に影響を及ぼすと考えていますので、夜半まで上昇しても、やはりその後は反転下落する可能性が高いと考えます。

 米国市場は株価でなく、米国債利回り推移を見計らって流れを見るのが、今晩は良いと考えます。

◆エリオット波動に於ける、現在推移推論

  

 この記事を書く前に、米国が急きょ利下げを敢行しました。この事によりランド円は一気に7.066円まで上昇しました。これにより、今日の高値を少しですが更新しています。

 このまま上昇…となるかどうかは、この7.066円で留まった意味を探る必要があります。この高値7.066円の位置は、下落4波動の上昇リトレイスで計算すると、フィボナッチ・リトレイスメント28.7となります。

 

 エリオット波動に於ける重要なフィボナッチは23.8・38.2・50.0・61.8・76.2・78.6ですが、洋傑は経験則で左記に加えて28.6と32.8もランド円トレードに於いては留まる位置であると考えています。よって、基本的な方向性に変わりはありません。多少上値を更新はしましたが、7.066円が直近の高値目処であると考えます。

 

 何故洋傑が今回7.066円以上上昇しないと考えるかについては、大きく2つあります。まず一つ目は上述のフィボナッチとして(洋傑個人は)非常にキリがよい値であると考えている点、もう一つは現在波動が下落トレンド4波動目であるから、と言えます。

 より厳密に書けば、4波動目は非常に複雑な推移を示すことが多く、展開として一直線な上昇・下落とはなりずらい傾向があります。エリオット波動で言えば、フラット調整やトライアングル調整など、かなり上下に振れてからその後のトレンドへ進む流れとなりますが、加えてその期間も比較的長めであるという、日々推移が異なる複雑な流れになりやすいです。

 

 そう考えると、今回の上昇劇によって一気にリトレイス38.2をクリアしてその後の5波動目に入る流れに「すんなりと」なるとは思えません。よって、今一度の下げの後、再上昇して38.2前後のリトレイスを行うと考えています。

 その仮定で考得た場合、ここで一気に上昇してしまうと再度の上昇時の高値目処が難しくなってしまう、といった部分から一旦の目途としては機能しやすいと考えているからです。

 

 しかし、諸指標推移でみた場合には何とも不穏です。ドルが利下げによって大幅に売られると、資源国・新興国通貨は軒並みインデックスが異常上昇しました。同時に円高も急激に進んでいます。債券利回りは(利下げした米国債を除いても)下落傾向であり、リスクは上昇している反面、利下げによる株高も生じており、相場は好悪織り交ざった複雑な内容で推移しています。

 そのような不安定地合いの概況と、4波動目という複雑な推移をするランド円と、不安定な要素が合致している点に於いては、やはり一旦はランド円が下がる方向に振れるのではないかと考えます。