洋傑の個人的ランド円展望(2020年3月2週)

 

 今週も週間展望をできるだけコンパクトにまとめて見やすくするようにする関係上、先週までの推移考察や今後の動向展望、エリオット波動観点・検証中指標分析法の推移展望は別記事にてまとめました。このページにもリンクは貼っておきますので、別途ご覧ください。

 また、ここの分析内容も下記リンク記事に書いていますので、詳細は割愛します。この記事では昨日から新規に入った情報や、以下の3記事の上で感じることなどをまず記載し、その上でまとめとして週間展望を列記します。この記事自体は(情報や所感部分を除き)極めてシンプルにまとめましたので、結論だけ気になる方は下まで飛ばしてください(笑)。

 

 3月も2週目を終了して後半戦に突入です。そろそろムーディーズ格付けが気にされる時期になってきており、南アフリカでもコロナ感染者が出た事で、更に状況は悪化しそうな気配です。

 加えて、世界情勢も世界同時株安・円高・債券の異常買い・金価格の上昇一途と、完全にリスクオフの地合いです。ランド円にとってはFRBの緊急利下げによるドル安に拍車がかかっている点は上昇要因ですが、それ以上に円高が進んでいるので、一向に上昇する気配ありません。しいて良材料を挙げるなら資源国通貨が買われている事位です。

 

 加えて、ここで新たなネガティブニュースが飛び込んできました。ニューヨーク市の非常事態宣言です。それと併せて(影響度は未知数ですが)レバノンデフォルトのニュースも入ってきています。サンデーダウも土曜日から更に値を下げて500ドル近い下げ幅になっています。これは先週の下げ幅とほぼ同じ額であり、恐らく週明けは下窓必至となります。

 また一方で、最近は週明けオープンの展開とは真逆の推移になるケースが続いていますので、仮にここで窓が開いてもその後の動きに影響するかは分かりません。週明けが意外と一週間で最もリスキーと言えます。

 

 個人的には検証中指標分析の観点から、早々の反発はあると見ていますが、現状の指標動向を見る分にはその兆候を見つけることが困難です。もしチャンスがあるなら、先週・先々週同様の初動下落からの反発しかないと見ています。

 

◆先週までの推移考察と今後の推移展望記事

◆エリオット波動の観点からのランド円推移展望記事

◆検証中指標分析法の観点からのランド円推移展望記事

 

※本記事内容は洋傑の個人的な見解に基づく展望を書いております。あくまで個人的見解であり、明確な先行きを示唆する内容では無い点をご理解の上、ご覧ください。

◆週間ランド円展望:6.44円~7.05円/上下の激しい展開か

 

  上記の分析を踏まえ、次週に於ける洋傑のランド円展望を以下のように考えます。

◆ランド円レンジ(広):5.82円ー7.27円

◆ランド円レンジ(狭):6.44円ー7.05円

◆ランド円の方向性:週初動は下落傾向。前?~後半は上昇傾向

 

 まず諸指標推移に於いては、リスクは潜在・顕在部分とも上昇している事が債券や金価格で伺え、この動向が反転しない以上は相場反転も難しい地合いにある。加えて、週末クローズ後に入ったネガティブニュース(NY非常事態宣言+レバノンデフォルト)により、週初動は株価を中心に大きく値を下げる可能性が極めて高い。最悪フラッシュクラッシュなり株価暴落の危険性が高く、警戒が必要。

 株価下落・下値更新はある可能性が極めて高いが、19000円(広義では18800円程度?)を割り込んでの暴落展開については、現時点ではまだ可能性は低いと考えるが、債券動向次第ではあり得るので、米国債利回りの下値更新(オープン後の初動は除く)に注意。

 ただし、この流れが一週間を通して継続する流れには一定の疑念もあり、直近推移以外は見通しが非常に不明瞭。よって、一定のショートカバーが発生する事も考えると、相当のアップダウンがある相場展開を推測する。

 

 エリオット波動では下落4波動目か5波動目かの見極めラインが6.62円~6.64円程度の下値で反発するか、割り込むかで判断できると考えているが、現状を鑑みる限り、一旦下抜けして5波動目に入る展開が可能性として高い。但し、5波動目も5波動で展開されると推測するなら、再度の下値更新が5-1波動目となる展開が想像され、再度の上昇(5-2波動)が起きると考える。その際の上昇幅は、前回の高値7.065円を越えない範囲であると推測する。

 初動の下落で反発するなら、まだ4波動目である可能性も残る。その際は最大で7.25円程度までの上昇はあり得る。

 

 ランド円は週末までの債券利回り下落の影響や、週明け初動に想定される株安・円高によって下落圧力が高まり、値下がりする展開が考えられるが、今までにもあった週明け初動下落に対するショートカバーへの期待、検証中指標分析での上昇展開時期が近い点などから、反転上昇の可能性も一定存在する状況である。

 もし初動でのリスクオフが解消されない場合には相当の下落が想定される。その際の下値目処は最大で5.82円を推測するが、フラッシュクラッシュが発生しなければ6.44円から6.59円までの範疇で反発すると考える。高値目処は6.62円までで反発すれば7.25円までの上昇はあり得るが、概ね7.05円までで収まると考える。

 

 いずれにしても下落一辺倒の展開とはならず、一定の反発があると考える。