洋傑のつぶやき(調整波動か否か・第2夜)

◆南アの緊急利下げによって暴落したランド円。今後の推移に影響は?

 

 今日の欧州市場はでは一波乱ありました。南アの緊急利下げです。これによりランド円は急落して節目を次々を割り続けて5.86円まで下がりました。現在は一旦反発して5.9円を少し割った位置にて推移しています。

 洋傑は今日の展望にて、ランド円下落を推測していました。結果としてはこの緊急利下げもあってランド円は下落し、展望は当たった訳ですが、今後の推移について、昨晩以上に分からなくなってきた感があります。

 

 昨晩記事に於いては、主にテクニカル・オシレータの観点から、トレンド自体が変わっていく可能性について書きました。詳細は昨晩記事に書いていますが、昨晩段階に於いてもRSIにおけるダイバージェンス発生や、エリオット波動から見ても十分すぎるほど、洋傑の推論に於ける下落5-3-4波動は上昇している点などから、「今回の6.094円始点の下落は調整下落の下げではなく、5-3-5波動に入った本下落である」との仮説を立てた訳ですが、ここにきてファンダメンタルズの観点からも下げる余地が出てきたと言えます。

 

 今日の南ア政策金利の緊急利下げによってランド円が急落した事が、今後の推移に与える影響は間違いなくあると考えています。これは今までの格付けを意識した見方(利下げ→経済状況緩和期待→格下げ回避期待)に市場がならず、利下げ→売りに単純シフトしやすい土壌を作りやすくしています。それに加えて、ここで不意の利下げに対する意図などを考えると、どう考えてもネガティブな発想しか出ないのが実情ではないでしょうか。

 南アは長期間抱える案件として「ESCOM」「SAA」「土地収用問題」があり、ここにきて「新型コロナ」が追加されています。先日の格下げも経済状況が改善されるどころか悪化の一途をたどっている事の証左でしょう。

 そして、今回の利下げは間違いなく新型コロナウイルスによる経済的ダメージに対する施策であると思います。更に、この対策によって状況改善がされる、といったポジティブな受け取り方はされにくく、むしろ深刻さを伝える事態になるのではないか、というのが洋傑の見解です。

 

 昨日から指摘していたテクニカル・オシレータ観点からの本下落の可能性指摘に加え、今回の一件によってファンダメンタルズの観点からも同様の可能性が出てきました。あくまで推測ですが、このまま再度安値更新も可能性が高まっているのは間違いないと思います。

 

 勿論反論点もあります。

 既に何度も記載した通り、5.609円からの上昇過程によって、ある程度明確な5波動構成が確認できます。これにより、5.609円始点の上昇が「調整波動」なら、この5波動はジグザグ修正の証左となります。何故なら、調整波動のa波に於いて5波動となるのはジグザグ修正のみであり、そうでないなら、これは大きなトレンド転換による上昇1波動目となります。現時点に於いて、洋傑はこの見立てをしていませんので、一旦推論から除外します。

 

 上記ジグザグ修正であるならば、今回の下落は前回安値である5.609円を割る事無く反発する事になりますが、その反転ポイントとしては、

●直近の上昇幅:5.609円→6.094円(0.485円)
 F23.8:5.979円→通過済
 F38.2:5.909円→通過済
 F50.0:5.852円→19:25時点での反発ポイント(ジャスト)
 F61.8:5.795円
 F76.2:5.725円

 

 が、推測されます。ジグザグ修正に限って言えば、始点5.609円寸前まで下げる展開もあり得ますので、上記ポイントと始点付近が意識されるでしょう。

 現在は50.0で止まっていますが、今日の利下げを受けた暴落では抜ける可能性が高いと考えます。5.7円までで反発しなければ、一昨日書いた記事の展開になる事も考えられます。

 

 上記記事「捨てきれない推論」は是非今一度ご覧ください。仮に下抜けた場合を想定した理屈建てはしているつもりです。

 

 正直、ジグザグ修正とと考えて失敗した経験がある(6.015円からの反発をそう考えて破たんした経験がこの前あります)洋傑は、現状のテクニカル・オシレータ・ファンダの整った現状に於いては可能性として「70%」と考えています。

 :;(∩´﹏`∩);:サガッテホシイヨウナ ソウデモナイヨウナ