◆今日も下落傾向のランド円。ここまでの推移をおさらい
今日の欧州市場はではアップダウンの無い、一方的な下落相場となりました。これは昼間から続く円高・諸通貨横ばいの流れを受け…た訳ではありません。ドル高はランド円にとってマイナス要素だったでしょうが、現在は円安・諸通貨安となっており、必ずしもランド円にとってマイナスとは言い切れない部分があります。
一方で、株価はじり安、債券利回りは急落と、概況は少しずつリスク回避に動き始めています。株価のじり安なら今までもあった傾向ですので、いくらでも持ち直しはできたでしょうが、債券利回りがこれ程下落するとリスクを意識せざるを得ない状況になっているのは間違いないと考えます。
連日書いている現在の下落について、本下落か、調整下落かの見極めは大詰めに迫っています。というのも、直近上昇幅のフィボナッチ・リトレイスメントの節目限界点である78.6は7.513円であり、この点を越えると、めぼしい反発点は上昇波動始点であった5.609円になってしまいます。
勿論ここまででも反発する可能性はありますが、波動上(理論上)は下抜けする確率がかなり高まってきます。
さて、ここまでの推移を今一度おさらいしておきたいと思います。週間記事内にて、ここまでの波動推移も書いていますので、そちらも併せてご覧頂ければ幸いです。
◆6.094円からの下落トレンドについての見解:直近の下値目処は?
タイトル通り、今回の下落トレンドについてまとめておきます。ここまでの推移に於ける波動カウントは見方もやや異なる方がいると思いますが、あくまで洋傑の見解としてご覧頂きますようお願いします。
●6.094円始点の下落トレンド波動
①1波動目:6.094円→5.986円(0.108円)
②2波動目:5.986円→6.038円(0.052円)
※2/1のフィボナッチ:48.1
③3波動目:6.038円→進行中
・3-1波動:6.038円→5.919円(0.119円)
・3-2波動:5.919円→5.989円(0.070円)
※2/1のフィボナッチ:58.8
・3-3波動:5.998円→5.805円(0.184円)
※3/1のフィボナッチ:1.546倍
・3-4波動:5.805円→5.860円(0.055円)
※直近下落幅に対する戻り:23.8
・3-5波動:5.860円→進行中
となります。
今日の推移に於いては上記に於ける3-5波動の終点、という事になりそうですが、それはどこになるかを考える際に、
ⓐ1波動の○○倍
ⓑ直近上昇幅(5.609円→6.094円)のフィボナッチ・リトレイスメント
のいずれか、ないしどちらもという事になります。
こういった場合には、比較的①②どちらも満たした位置があれば、意識されやすいとしたものです。ひとまず列記すると、
ⓐ1波動の○○倍
2.618倍:5.756円→通過済
3.000倍:5.714円
3.618倍:5.648円
4.000倍:5.606円
4.618倍:5.540円
ⓑ直近上昇幅(5.609円→6.094円)のフィボナッチ・リトレイスメント
F61.8:5.795円→通過済
F76.2:5.725円
F78.6:5.713円
となります。
両方の見解の一致点としては5.71円前後という事になり、この辺りは相当意識されると考えられます。今日の反発点としては一番可能性が高いでしょう。
ですが、このラインを越えた場合には4.000倍・4.618倍とも節目としてはかなりジャストミートな位置です。4.000倍の5.606円は上昇始点5.609円の近似値であり、4.618倍の5.540円は5.609円で反発するまでの洋傑見込みに於いて、反発点として意識していた地点です。
可能性としては5.71円が最も高いにしても、流れ次第ではこの2パターンも十分あり得ます。
その判断基準は、諸指標やテクニカル・オシレータではなく、ファンダメンタルズになるかも知れません。今夜発表される南ア小売売上高や米小売売上高、米鉱業製造等、この結果によって諸指標がリスク回避を強めれば、米国時間に於いて下抜けも見えてきます。
可能性論ばかり書きましたが、洋傑は最低でも5.71円、個人的直観も含めれは(先日来のテクニカル・オシレータ・ファンダ観点から)下抜けを見込んでいます。下抜け予想は直感に近いので、自信はありませんが。
ともあれ、数日来捨てきれない推論を信じても良いタイミングかも知れません。
◆追記分:米国市場開場後の推移について
その後の推移によって22:00前に5.716円の安値を付けました。これは想定していた反転ポイントであり、相場は反転上昇に移った可能性があります。ですが洋傑はまだ下げる可能性があると見ています。
理由はファンダメンタルズの側面から考えています。米国時間前に発表された米小売売上高は想定より悪くなり、米NY連銀製造業景気指数は想定より遥かに悪い結果となっています。また、22:15に発表された米鉱業製造も悪く、概況に対してマイナス要因となると見ています。
現時点で明確な動向には表れていませんが、恐らく米国市場中に於いて債券利回りや株価に現れる可能性はあると見ていますが、どれ程の規模になるかは不明瞭です。
ランド円についての米国市場動向推測としては、やはり相場下押しを考えています。夜半までは上昇優勢かもしれませんが、現状に於いてランド円が本格的的に上昇する展開にはならないと考えます。恐らく上昇して今晩は5.79円までと推測していますが、米国市場は最近動向を書くことが少なかったので、あまり自信はありません。
仮に上昇したとして5.79円程度、反転する場合には状況によりますが、今一度の下値更新はあるかもしれません。但しそのまま下値更新が続くかどうかは微妙なところであり、案外朝には行って来い、という展開もあり得ます。
今晩の推移展望としてはレンジが5.68円~5.79円、動意方向性は再度下落→反発、と考えています。
(*'ω'*)アタルトイイナ