洋傑の個人的ランド円展望(2020年4月20日)

 

◆週間展望はこちら

◆先週までの推移考察と今後の推移展望記事

◆エリオット波動の観点からのランド円推移展望記事

 

◆先週展望の結果検証

◆洋傑の主観に基づいた4月4週展望(偏見解)

 

※本記事内容は洋傑の個人的な見解に基づく展望を書いております。あくまで個人的見解であり、明確な先行きを示唆する内容では無い点をご理解の上、ご覧ください。

◆東京時間(9:00ー15:00)ランド円推移展望:

 

 今日初動のランド円はほぼ横ばいでスタートしています。サンデーダウも大きな変動が無く、それによって初動の日経先物もほぼ横ばいに…ならず、150円程下げましたが、然程大きな変動は生んでいません。今後の推移については諸指標動向とテクニカル・オシレータ判断で分かれそうな気がしますが、ひとまず検証を進めたいと思います。

 また、今後の推移については、基本的には週間展望に書いた通りですが、現状までの推移も織り込みつつ、週初めの簡潔スタイルで記載していきたいと思います。

 

◆諸指標推移

 まず諸指標推移ですが、株価は初動からやや値を下げてスタートとなりました。ただ、この動きは週明けの窓の位置づけで洋傑は考えており、一旦埋める可能性が高いと見ています。窓埋めのあとの推移が重要でしょうが、これについては明確な方向を示す事になるかは微妙であり、19500円~19700円程度の推移で方向感なく動く展開になると考えます。

 そもそも週明けですし、まだ主軸の欧州・米国の動向がはっきりしない中、明確な推移は出にくいと推測しています。

 ただ今日はゴトー日ですので、仲値前後のドル高と、日本市場後半の日銀買いによる株高局面はあると見ていますが、その後のトレンド形成に至らず行って来い展開を考えます。ジシンナイ

 

 通貨動向は朝からドル指数が動いていないので推測ですが、ドル高・諸通貨安の構図になっており、初動に於いては株価同様に少し値を下げてスタートした感があります。こちらは株価と異なり然程値が戻っていません。この辺は朝の初動に於いて大きく上昇スタートとなった原油高が影響しているかもしれません。金価格も下落しておりますが、こちらもドルとの相反作用で動いた感があり、ドルが相対的に高い状況=諸通貨安になっていることが推測されます。

 東京市場開場後の推移については、現状の値動きから大きく崩れることはないと考えていますが、じりじりと値を下げる展開になる可能性が高いように考えます。ただ、株価でも書いた通り、じり安→急伸→じり安の展開で方向感のないアップダウンはあっても不思議はありません。

 

 債券は今のところ方向感がありません。また、最近の債券はドイツ債利回り主体ですので、然程気にしなくても良いと考えます。

 

 リスク指標は金安・原油高で動いています。金はリスク後退というよりはドルとの相反作用と考えていますので動意はないと考えていますが、原油高は少なくともマイナス材料ではないと思いますので、潜在リスクは後退気味であると考えます。

 

 

 以上の点から、稼働している範囲の指標推移と、今後の動意は各個以下の通りです。

①株価:下落から持ち直しへ。今後は方向感なく上下する可能性

②通貨:ドル高?・円安・諸通貨安推移。クロス円はじり安になりやすくも、一定ラインで反発しながら膠着か

③債券:ほぼ横ばい。今後推移は不明瞭。

④リスク指標:金安・原油高から、リスクは後退模様

 

 トータルで見ると、諸指標で統一した動きが無く、東京市場は方向感を示すほどの大きな流れはないと考えながらも、仲値買いなどによる一時的なアップダウンは発生すると推測する。

 また、ランド円はドル建て通貨ペアである状況から、他のクロス円とは異なり、やや上向きに推移する可能性が高いと考える。

 

 

◆経済指標

 今日は東京時間に然程重要な指標発表はないと考えます。

 

 

◆テクニカル(エリオット波動)

 この辺は先日の記事において幾つかのパターンを提示していますので、そちらをご覧ください。

 いずれも一時的な上昇ありきの下落トレンド継続で統一しておりますので、現時点ではその上昇・反転期間という、非常に不安定な時期と捉えています。よって波動推移は不安定であり、統一性に欠ける動きになる可能性が高いです。

 一方で、テクニカル・オシレータの観点から見た場合、短時間チャートでのダイバージェンスは高い確率で発生しているので、直近のランド円は上昇する事が推測されます。

 

 

 以上の点から、洋傑の東京時間展望を以下の通りとします。

1)推移レンジ:5.70円-5.75円

2)方向性:小幅にアップダウンしながらもじり高推移。

3)その他:小幅推移になる可能性高(上下3銭程度)

◆欧州時間(15:00-22:30)推移展望:

 

 今日の東京時間のランド円は、初動に於ける株価下落を取り戻す展開となり、株価の底堅さを維持しながらも高値維持で推しています。また、当初見込んでいた通り、仲値買いによるドル高でランド円は一時7.548円まで上昇する局面もありました。ただ、トレンド形成に至るほどの動きにはなっておらず、10時以降は下落して、5.73-5.74円間で小幅に上下している膠着相場と言えます。
 個人的には今後も一時的な変動はあっても、欧州市場が開くまでは目立った推移も無いと考えています。
 しかし、諸指標推移は不穏さが少しずつ増している気配もあり、今後の推移については慎重に見る必要がある局面だと考えています。


◆諸指標推移
 株価は朝のオープン下窓を埋める形で推移し、その後逆に19760円の高値を付けました。これは仲値買いに伴う上昇でしょうが、ともあれ一時的には上昇しています。その後は値下がりして19600円台を維持していますが、然したる材料が無い中でもあり、方向性を作るほどの流れは見受けられません。
 今後の方向性については、株価単体で判断できる状況ではありませんが、チャート推移から見て当面は膠着する可能性が高いように考えています。

 通貨動向は現状ドル横ばい・円安・諸通貨横ばいであり、クロス円はやや上昇していますが、大きな変動はなく、殆ど膠着状況と言えます。これは週間展望にも書いた通り、ドル・円・諸通貨とも持ち合いの形は違えど膠着相場である事には変わりありません。今後の方向性についても週間展望に書いた通り、最終的にはドル高・諸通貨安に傾くと見ていますが、この推移が欧州市場で現れるかどうかは不明瞭です。
 むしろまだ上下する段階ではなく、この流れのまま欧州時間は大きな変動が無い可能性があります。

 債券利回りは米国債利回り下落・日本債利回り上昇と割れており、方向性がはっきりしません。今後のドイツ債利回りに則ったトレンド推移になる可能性が高いと思われますが、そのドイツ債利回り推移は下げ渋ってクローズしている部分もありますので、初動に於いてはやや上昇する気配がありますが、大きく動く展開は低いと見ています。
 米国債及び日本債が方向性を欠く中でドイツ債がはっきりした方向性を出す可能性は低いと考えており、米国市場までは比較的小幅に動くと見ています。

 リスク指標は金上昇・原油下落となっています。金は相反指標であるドルが横ばいの中で上昇している点から、リスクは上昇傾向と考えます。これは原油価格の下落傾向からも同様に考えます。

 南アフリカ債利回りは初動下落で動いています。週間展望では反発地点に達していると書きましたが、ひとまずは下落でスタートしながらもその後急伸と、方向性を見いだせる段階ではありません。


 以上の点から、稼働している範囲の指標推移と、今後の動意は各個以下の通りです。
①株価:持ち直し相場。今後の動向は膠着が最も可能性として高いが、不明瞭と言える範囲。
②通貨:各通貨インデックスは小幅な推移。今後に関しても動きが明確になるには米国市場までかかる可能性も
③債券:統一性なし。方向も不明瞭。
④リスク指標:金高・原油安から、リスクは上昇模様
⑤南ア債利回り:アップダウン。直近方向性は不明瞭

 トータルで見ると、概況が膠着に近い状況となる中でランド円は不安定推移をしながらも朝同様にじり高になると考えます。


◆経済指標
 今日は米国時間に主要な指標はありません。
 

◆テクニカル(エリオット波動)
 こちらも朝から大きくは変わっていませんので、方向性・見解は同じです。波動的には下落前の調整上昇の局面であると考えており、その反転下落がいつになるか、という部分であると考えていますが、まだ暫くは上昇すると考えており、現状が反転時期ではないと考えています。よってまだ上昇は続くと見ていますが、いつ下抜けても不思議はなく、不安定な地合いの中で伸びる展開が可能性として高いと考えます。


 以上の点から、洋傑の東京時間展望を以下の通りとします。
1)推移レンジ:5.68円-5.78円
2)方向性:不安定推移ながらも上昇傾向。
3)その他:上下幅は10銭程度にはなると推測
 

◆洋傑の偏見解
 正直この展望を書いている最中にランド円は下がっています。このまま下がる可能性が高まる中ながらも、やはり展望通り、まだ下落には早いというのが基本思考にあります。

 まず概況がまだ動きそうにありません。今日中には動くと思っていますが、それは米国時間前後であり、今ではないというのが洋傑の見方です。これは原油価格の動向を踏まえた上での推測です。東京時間に於いて原油は大きく下がったものの、概況に大きな変動は見られませんでした。ここ最近でも原油価格に反応しやすいのは米国時間が多かったので、それに基づく推測ではありますが、諸指標膠着もまだ続くと見ていますので、その辺の時間上の整合性が取れることが主な理由です。

 諸指標が大きく動かなければランド自体の指標である南ア債利回りに依った推移になるでしょうが、この辺は変動が大きくごく短期推移はなかなか推測できません。ただ、東京時間に上昇した点や、テクニカル的に見て、いくら最近のランドが弱くても調整上昇としては高値不足とみていますので、やはり今一度の上昇はあると考えます。

 想定より遅く相場は推移することが多いので、今日の欧州市場は上昇して5.75円-5.78円に、その後はやや値を下げる展開を推測しますが、現状の下落から見れば反転予測なので、正直不安です…
(´・ω・`)カナリジシンナイ