洋傑の個人的ランド円展望(2020年4月22日)

 

◆週間展望はこちら

◆先週までの推移考察と今後の推移展望記事

◆エリオット波動の観点からのランド円推移展望記事

 

◆先週展望の結果検証

◆洋傑の主観に基づいた4月4週展望(偏見解)

 

※本記事内容は洋傑の個人的な見解に基づく展望を書いております。あくまで個人的見解であり、明確な先行きを示唆する内容では無い点をご理解の上、ご覧ください。

◆欧州時間(15:00-22:30)推移展望:

 

 今日の東京時間のランド円はかなり緩慢推移となり、これを書いている13:00段階では初動から上下2銭も動いていないという、正に凪相場と言えます。諸指標も殆ど動いていない為、故に時間外のランド円は動きが無い、といった事なのでしょう。

 今書いている前後にランド円がやや下げていますが、これが本下落となるかどうかは不明瞭であり、まだ動きが出るかどうかの判断材料にはならないと見ています。

 

 

◆諸指標推移

 株価はじり安推移となり一時は19000円を割る局面がありましたが、大きな値崩れは起こしていません。この段階に至って尚相場が崩れない点が洋傑は解せないと思っています。今までであれば株価推移が崩れればクロス円に、諸指標に影響が出るケースが殆どであったが故に、今の推移は不可解だと思っています。

 今後の推移はやはり下向きが強いと思っていますが、朝に期待した下落W字の最後の上昇局面(19200円~19400円)が達成されずに現在に至っている点から、今一度の上げはある可能性があると思いますが、朝の推移のようにじり安で動くことも想定されますので

 

 通貨動向は朝からドルじり高・円じり安・欧州通貨じり安・資源国通貨じり高と、久しぶりにバラバラの推移となっています。いや、バラバラというよりは「膠着している」と判断した方が良いかも知れません。いずれの通貨インデックスも微々たる推移であり方向感がありません。

 今後の推移についても朝記事で書いた通り、円や諸通貨が下抜けの気配が強い(円は一時的な上昇はあっても不思議はありませんが)ものの、ドルは依然として膠着相場から抜けた気配がなく、この辺が欧州時間に於いても概況が動かない可能性を残す要因として考えています。

 

 債券推移は日本債・米国債利回りとも下落傾向となっています。まだ最近の指標推移として最も信憑性の高いドイツ債利回りが動いていませんので不確定要素はありますが、日米債の流れを引き継ぐ可能性がやや高いように考えていますので、債券利回り推移としては下落優勢に動くと見ています。

 

 リスク指標は金上昇・原油下落となっており、現状のドル推移を見ても潜在リスクは上昇傾向であると見ています。今後の推移についても、原油が余程上昇して10ドルは越えてこないと、金価格も下落する可能性は低いと見ています。

 

 南アフリカ債利回りは昨日上昇傾向であったものの、終盤は頭打ちになっており、今後の推移については不明瞭で先行きが見えづらいと考えています。

 ただ、今までの推移を見る分には幾分利回り上昇が可能性として高いと見ており、今後の推移も初動はどうであれ、上向くと推測します。

 

 

 以上の点から、稼働している範囲の指標推移と、今後の動意は各個以下の通りです。

①株価:じり安推移。今後の方向性も下押しが強いと考えるが、欧州時間はじり安継続?

②通貨:ドル高・円安・諸通貨上下分かれる。。ドル推移からまだ膠着は続くか

③債券:利回り下落傾向。今後の推移も下押し優勢か

④リスク指標:リスク上昇の判断

⑤南アフリカ債:初動は不明瞭。方向性としては上昇優勢も、アップダウンを伴う可能性アリ

 

 トータルで見ると、概況は下押し圧力があるものの、大きな相場変動を伴うかは未知数であり、クロス円は東京時間同様に緩慢推移になる可能性がある。

 一方で、南ア債利回りはその指標特性が故に上下激しく動く可能性があり、クロス円推移とは別にでアップダウンする可能性が高い。これはランド円推移にも大きな影響を与えると考える。

 

 

◆経済指標

 今日は17:00に南アCPIが発表となります。但し、この結果が相場の上下に関して強く影響する内容では無いと考えます。

 

 

◆テクニカル(エリオット波動)

 朝記事に高値抵抗ラインは書きましたが、そのいずれのラインもタッチすることなく、現在に至っています。これは膠着相場であった事も強く関係しているとは思いますが、やはりこれまでの推移を見る限り、ランドは弱いイメージがあります。まあこれだけの材料で判断するのは危険であるとは思いますが。

 

 朝記事に書いた通り、既に5.795円からの下落トレンドに於いて、そのフィボナッチ・リトレイスメントの最低達成ライン(大きな波動を伴うなら50.0以上は原則必須)を越えている点から、既に下げても良い段階には至っています。現に朝までのチャート推移は三角持ち合いになっており、現状はそのラインを下抜けた感もあります。

 仮にまだ上昇するようであれば、朝書いた5.69~5.70ラインと5.73~5.76円ラインのいずれかまで上昇する事はあり得ますが、上記の通り三角持ち合いを形成した点から、このまま下げる可能性もあり、ここは判断が難しいと思います。

 

 また、下値については直近最安値ないし昨日安値の5.61円~5.62円ライン、昨日の夜記事で書いた5.52円~5.56円ラインが抵抗としてあると見ております。

 

 

◆欧州時間ランド円推移展望

1)レンジ:5.52円ー5.76円

2)方向性:下落優勢。概況が動かないようならアップダウンを伴いながら推移(上昇→下落)

3)その他:米国市場開場前には一度最安値にタッチ・下抜けする可能性あり。

 

 

◆洋傑の偏見解

 方向性はやはり下向きですね。展望内でも書いていますが、やはり今日のランド推移が弱いように感じます。展望ではアップダウンと書きましたが、既にトライアングル修正もかかっている点などから、偏った見方をすればそのまま下げるのではと考えています。

 この辺は南アフリカ債利回り次第と考えますが、この辺も大きな反転ポイントに入った可能性はあります。昨晩は結局はっきりした推移には至りませんでしたが、今日明確になるのでは、と信じています。

 

 方向性は下向き・高値は想定で5.70円と見ていますが、この辺はあまり自信がありません。ランドが弱い仮定で進めていますので、南ア債利回りが下落すればもっと高値があっても不思議はありません…が、やはり5.70円程度としておきます。

 安値は5.609円にタッチするまでは下がると見ていますが、それ以下まで下がると考えています。

 

 想定レンジは5.52円ー5.70円です。

◆東京時間(9:00ー15:00)ランド円推移展望:

 

 昨晩のランド円は欧州時間の下落を幾分持ち直す推移となりました。基本的には上昇し優勢であり、ランド円は欧州時間安値5.617円が底値に、一時5.710円まで押し戻す(殆ど行って来い相場)展開となっています。

 ランド円の推移はごく短期の三角持ち合いに入っており、今後の推移は東京市場後半~欧州時間辺りではっきりする可能性が高いように感じています。

 

◆諸指標推移

 株価はダウが横ばい推移の中、日経先物は下落する展開となりました。これは米国の新型コロナ追加経済対策に加えて、原油安への対応に好感をもたれた米国市場と、そうでない日本市場の差と考えていますニホンタイサクヨワイ。しかし、対策支援が発表されたにもかかわらず米国株は概ね横ばい推移であり、日経に関しては下げが強まっています。

 日経の下げは既に上方収束型トライアングルを下抜けている感が強く、未だに広い意味の膠着を脱してはいませんが、チャート推移は下落W字の最終段階の「上げ」待ちのように見受けられます。19200円~19400円に急伸する局面が発生した場合、上昇というよりはその後の急落に警戒が必要であると考えます。

 

 通貨インデックスも同様に、円・諸通貨が三角持ち合い下限を一時割っており、現在も膠着状態ながらも下抜け懸念が強まっているような状況です。ドルはまだ上も下も抜けてない状況です。

 円は今までの推移から直近の下落幅に対しての43.0程度の戻りであり、やや上昇幅にかける流れとなっていますので、今一度の上昇がある可能性がある一方、諸通貨は基本的に今後下抜け傾向が強まる流れと、これまで類似した方向性であったために、今後の推移が割れているのは不明瞭さを物語る内容と言えます。昨日は一時的に円高・諸通貨安が進みましたが、この流れを引き継げるかどうかが今日のポイントになると思われます。

 ドルはいまだ膠着を抜けていません。この点から、通貨動向単体で見た場合には大きな相場推移は東京時間には進みづらく、米国市場まで待つ展開になる可能性があります。

 

 債券は引き続き膠着から抜けていませんが、今週の推移に於いて下落W字が形成されつつあります。今一度の上昇があった後に下落、といった流れを作る可能性が高いですが…東京市場では未稼働ですので、米国債と日本債動向に頼る事になりそうです。

 その両債券利回りですが、初動は上昇する可能性がやや高いように感じます。昨日推移が上昇傾向で終わった事も大きいです。

 

 リスク指標は金高・原油下落で進んでいます。ドルが米国時間は上下しながらも横ばいでしたので、リスクは上昇していると考えるのが自然であると考えます。

 

 

 以上の点から、昨日米国時間の指標推移と、今後の動意見込みは各個以下の通りです。

①株価:下落相場も未だに大きな変動なし。急伸あれば急落の可能性アリ

②通貨:ドル横ばい・円横ばい・諸通貨高。今後は円上昇の気配高ながらも、通貨急変は米国時間か

③債券:ほぼ横ばい。今後推移は不明瞭。

④リスク指標:金高・原油安から、リスクは上昇模様

 

 トータルで見ると、今後の方向性に統一した見解が無いながらも、リスク上昇は見受けられるため、クロス円は上値の重い展開が推測される。

 

 

◆経済指標

 今日は東京時間に重要な発表はないと考えています。

 

 

◆テクニカル(エリオット波動)

 大きな流れは上記リンクからご覧ください。今は調整トレンド転換期の終期と考えており、基本的には下落して5.55円までは下がる見込みで進んでいます。

 

 ひとまずの流れを見る分には、直近の高値と安値(5.795円→5.617円・0.178円)のフィボナッチ・リトレイスメントで推し量る方法と、チャート推移から見定める方法で、高値目処は幾つか推測されます。

○高値安値の戻り値幅から試算

 ①F50.0:5.706円→昨日通過済(5.710円)

 ②F61.8:5.727円

 ③F76.2:5.752円

 ④F78.6:5.756円

 

 また、現状までのチャート推移からの試算でいえば、現状の下落ライン上限は ⑤5.710円前後 ⑥5.690円前後 が考えられます。また、見方によっては下落W字が完成しているとも言えますので、⑥そのまま下がる というのもありそうです。

 いずれにせよ、今後の推移としては上記の5.55円を目指す下落で統一していますので、①~⑥までのラインでの反転にはなると考えています。

 

 下値は昨日付けた安値を抜けるほどの大きなトレンドが形成されるかは東京時間では微妙であり、ひとまずは5.62円までで収まると考えています。

 

 

 以上の点から、洋傑の東京時間展望を以下の通りとします。

1)推移レンジ:5.62円-5.76円

2)方向性:不安定推移。後半にかけて下げる可能性は強まるか

3)その他:株価推移に警戒。急上昇は急落の危険あり

 

 

◆洋傑の偏見解
 正直昨日あれほど上昇するとは計算外でした。結局5.65円売りは刈られてしまい、5.75円ポジションのみで相場を静観しています。

 今後の推移については展望程曖昧には見ておらず、やはり下向き優勢かな、というのが本音です。ただ展望にも書いた通り、こちらも方向としては下向きなんでしょうが、今現在で方向性が短期でまとまっていません。そういった意味で東京市場は「膠着」するのではなく、「アップダウンする」動きになる可能性が高いです。

 具体的には株価を書いた通り、一時上昇→急落が東京市場で起きても不思議はなく、洋傑はその展開を考えています。案外、開場前に伸びて開場後に急落、もしくはそのまま…と推測しており、やはり方向は最終的には下向きです。

 

 既に急落に必要なリトレイス50.0は昨日達成しており(5.710円)、いつ下げても良い段階に達しています。ランド円も既に三角持ち合いに入っていますが、上昇しても5.70円程度で、基本的には①「上昇→急落」②「そのままじり安→急落」のパターンで推測しています。

 

 洋傑の偏見解では東京時間レンジを5.61円-5.71円とし、初動は不明瞭ながらも、最終的には5.65円以下になると考えます。