洋傑の個人的ランド円展望(2020年4月2週)

 

 今週も週間展望をできるだけコンパクトにまとめて見やすくするようにする関係上、先週までの推移考察や今後の動向展望、エリオット波動観点・検証中指標分析法の推移展望は別記事にてまとめました。このページにもリンクは貼っておきますので、別途ご覧ください。

 また、ここの分析内容も下記リンク記事に書いていますので、詳細は割愛します。この記事では昨日から新規に入った情報や、以下の3記事の上で感じることなどをまず記載し、その上でまとめとして週間展望を列記します。この記事自体は(情報や所感部分を除き)極めてシンプルにまとめましたので、結論だけ気になる方は下まで飛ばしてください(笑)。

 

 4月2週は今までの数週間と異なり、サンデーダウも平穏な推移となっています。このままの動きでいけば週明けの窓は開かない可能性が高いように感じますが、この辺はまだ何とも言えません。ただ、ここ数週間見られたような大きな窓は開かない可能性が高いと考えます。

 窓は開かないとしても、その後の推移は不穏要素が多く、東京市場開場後は下押し圧力に警戒が必要であると考えており、また週前半を通しても諸指標推移を見る限りは不安要素が多い局面であると見ています。その週初動で大きな下げが無ければ、後半は一定期待が持てる状況である点に於いて、今週は週前半が非常に重要であると考えます。

 

 また、エリオット波動に於いては節目を下抜けてまだ下げる余地がある反面、短期的には反動上昇もあるような不安定相場になる事は可能性としてあると思われる為、ひとまず節目まで下がるという点では方向性を持ちつつも、局面ごとの推移には慌てない事が重要であると考えています。

 

 それも含め、週間展望はどうなるでしょうか。その辺について昨日ないし本日記事の観点(概況+諸指標推移・エリオット波動・検証中指標分析)から、次週の展望を考えてみたいと思います。

 

◆先週までの推移考察と今後の推移展望記事

◆エリオット波動の観点からのランド円推移展望記事

◆検証中指標分析法の観点からのランド円推移展望記事

 

※本記事内容は洋傑の個人的な見解に基づく展望を書いております。あくまで個人的見解であり、明確な先行きを示唆する内容では無い点をご理解の上、ご覧ください。

◆週間ランド円展望:5.25円~6.10円/下値圧力は前半強く・後半は持ち直し?

 

  上記の分析を踏まえ、次週に於ける洋傑のランド円展望を以下のように考えます。

◆ランド円レンジ(広):5.25円ー6.10円

◆ランド円の方向性:週前半に下落局面、後半は相場持ち直し

 

◆週前半レンジ:5.25円ー6.00円

◆週中盤レンジ:5.35円ー6.10円

◆週後半レンジ:5.50円ー6.10円

 

 まず諸指標推移に於いては、先週末に発表されたマーケットPMIなどの指標が予想より良かったものの低い水準である点、雇用統計の異常な悪さなどから下押しする可能性が高く、この動きを暫くは引きずると推測する。具体的には日経先物で最大16000円程度までの下落はあると考えるが、最安値更新は下落に必要なだけの上昇を達成できていない部分から可能性は低いと考える。

 加えて、ドル高・諸通貨安の傾向が顕著であり、まだ暫く(少なくとも週前半は)続くと見ている点からも、週前半は上値の重い展開を推測する。ただ、顕在リスク指標である先進国債利回りは欧州・米国が上昇傾向に向かっている流れなどから特に欧州時間は買いが優勢になり、上向く展開などの時間帯別変動はあると思われる。

 これらの点から諸指標推移は前半こそ上値が重い印象が強いが、後半はチャートからみてユーロが持ち直す気配がある点や叙述の債券動向、株価の一旦の底打ち時期が重なると考えており、週後半は相場持ち直しを推測する。

 

 エリオット波動では先日の推移に於いて節目である5.741円を明確に下抜けた事により、更に下値を広げる懸念が強まっている局面であり、その目処は波動展開から5.27円~5.54円程度まで比較的範囲が広いものの、当面推移に於いてもそのあたりまでは下押しする可能性が高いと考える。

 一方で、波動観点(現在が3波動目である点)に於いて、その下落節目まで下がった後は一旦の上昇ないし膠着相場になると考えられる。それにより相場推移は下向きから膠着ないし上昇へ傾くことが推測されるが、先週推移から高値反発点となった6.10円を越える展開にはならないと考える。

 

 検証中指標分析法による観点からは、今後の推移として下落→上昇の流れが示唆されており、週間の動きはむしろ上向きである事が示されている。現状の諸指標ないし波動推移に於いてこの内容は想像しがたいものがあるが、下値節目まで下落しての反発、という考え方から推測すれば諸指標ないし波動とも推移が相関する事は可能であり、洋傑は上記下落からの上昇の流れを採ると考える。

 週間推移に於いても初動から前半は下落優勢、中盤から後半までは上昇優勢の展開を推測する。

 

 ランド円は諸指標推移に於ける株価下落への懸念やドル高・諸通貨安(円安<諸通貨安)の傾向から値を下げる展開が推測される一方で、後半は欧州通貨が強まる気配(欧州通貨インデックスのダブルトップでの反発)から、一定の相場持ち直し展開を推測する。

 顕在リスクである債券利回りが比較的傾向が良い(米国・ドイツ債利回りは上昇傾向)点も、週半ばから諸指標推移に好影響を与えると推測する。

 

 相場推移展望は下落→上昇であるが、下値については値幅が広がりやすく、警戒が必要。