洋傑のつぶやき(瀬戸際)

◆朝の急落劇から一転上昇したランド円。このまま上抜けする?

 

 今日のランド円は朝方付けた5.609円を底に反発して、欧州時間一気に上昇しました。それによって5.63円前後でくすぶっていたランド円は一挙5.80円まで上昇しています。短時間で急激な上昇となりました。

 このままランド円は上昇して5.8円を抜けるでしょうか。洋傑はそこまですんなり上昇はしないと考えています。理由は幾つかあります。

 

①株価推移

 今日の日経先物は堅調な推移を示しました。欧州時間に上昇を継続したのは午後記事の展望範囲内でしたが、その上昇がかなり急激なものとなりました。18200円前後だった株価が18700円まで上昇しています。これは上値抵抗ラインに差し掛かるレベルです。事実、18700円手前で株価はやや値を下げて18600円前後で推移しています。

 まだ今一度の上昇はあるかも知れませんが、18800円を越える可能性は、今晩に於いては低いと考えます。

 

②テクニカル推移

 これは体感的な意見ですが、現在の上昇が「あまりにも急激であった為に」少々気になって調べてみたところ、6.477円を始点とする下落トレンド(洋傑の見立てにおける下落5-3波動)に於いてのW字が完成しています。また、今回の上昇が急激かつ急速という、急落前の現象と酷似しています。これは確証のある内容ではありませんが、今までの経験則に於いてある程度自信を持っています。

 

③エリオット波動の観点

 これは朝・昼記事に書いた通りです。まだランド円の下げ幅は想定ライン上限である5.45円まで到達しておらず、今井ぢとの下落はある可能性が高いです。その時期までは正確に把握できないものの、まだ下落余地と下落の必然性は波動上ある、と言えます。

 

④南アフリカ債利回り

 今現在は短期の上昇トレンドにありますが、その上昇ライン下限で反発した気配があります。その点から欧州中盤以降、ないし米国時間にこの推移が反転上昇してランド円の上値抑制に寄与すると考えます。

 

 理由は以上となりますが、やや理論的には弱い感があります。まだ上昇トレンドの最中ですし、円やドルの推移にまだ大きな変動はみられません。債券動向も依然として上向きであり、概況は株高・円安・債券売り・は継続しています。これらを考えるとまだトレンド転換の判断は早いと言わざるを得ず、反転を見込んでの仕掛けは非常にリスキーです。

 加えて、エリオット波動的にも今回の上昇がどこからの下落幅に対して機能しているかが判別できない点に於いても不安要素はあります。

 

 しかし洋傑は5.8円で反落を推測します。これ以上の上昇になった場合には5.85円が一つの節目になるでしょうが、最大でもその辺が反転の節目になるだろうと考えます。

 

 相場の反転時期にその流れを読むのは非常に勇気が要ります。今日の朝もそうでした。この局面において果たして反転するか、状況を見守りたいと思います。