洋傑のつぶやき(徒然記事)

◆伸び悩む概況の中、高値維持のランド円

 

 今日のランド円は前半に概況推移と連動した下落になりました。株価や債券動向は朝記事の展望通りに下向きとなり、日経先物は20700円から20500円まで下押しする局面がありました。しかし株価はその後は下げ渋り、欧州時間になってやや持ち直す状況になってきています。

 主な要因は債券利回り(先進国)の一時持ち直しであると考えています。欧州時間になってから初動こそ債券買いが優勢でしたが、欧州時間中盤に入り、債券買いが一服してやや持ち直しています。これにより株価も持ち直している、という、債券利回りと株価動向は安定した相関関係となっています。

 

 一方で通貨インデックスは朝記事には「ドル高・円高・諸通貨不明瞭」で推測していた動向が「ドル高・円安・諸通貨安」で推移しています。この動向でまとめると、洋傑の考えていた地合いよりも更にリスクは上昇している可能性があります。円推移が2月初旬のような避難通貨として機能しずらくなっている部分については、まだ検証段階であり正確な見解がありません。

 いずれにせよ、今後の概況推移は依然として下向きが優勢です。原油や金推移はまだ上向きと言えますが、今日限定で言えば影響は限定的かも知れません。もしくは米国市場で意識され買い戻されるかのいずれかでしょう。欧州時間は上値の重い状況が継続するのでは、と洋傑は考えます。

◆短期波動的にも、テクニカルも、指標動向でもランド円は下向きか

 

 概況推移はやや下向きと書きましたが、ランド円推移は欧州時間の株価持ち直しに乗じて直近最高値をマークしました。これは概況推移の方向性には従いながら、エリオット波動に則った動きをしたといえるものでした。

 今回の5.700円を始点とした推進波動は5波動が今回の高値によって完成しています。また波動推移に於ける「0-2チャネル」「1-3チャネル」「2-4チャネル」が綺麗に生きた推移となっており、そういったテクニカル観点から見ても現状小推移までで推進波5波動は完成しています。そして先ほどから顕著になってきた南アフリカ債利回り推移の上昇です。テクニカルとそれを含んだエリオット波動、概況推移、南ア債利回り推移と、ランド円下落に方向性がまとまっていますので、今後の推移としては高い確率で下落となるでしょう。

 

 今夜発表される南アフリカ政策金利発表に於いても既に利下げ観測されている関係上、相場織り込みは済んだと考えるべきであり、相場には下向きに作用しやすいと考えます。

 

 下値目処は一旦5.900円までで下げ止まると思いますが、今後の推移はもう少し見てみないと何とも言えません。基本的には6.1円を目指す推移ではあるものの、途中経緯が複雑であるが故にその推移が簡単に到達する可能性は低く、今後についてもアップダウンがある相場展開と方向性が掴みづらい状況が続くと見ています。

◆今晩の推移はどうなる?

 

 ひとまずは下落相場になるでしょうが、米国時間に持ち直しも考えられます。その際の高値はそれまでの下げ幅によって5.96円~6.00円程度と比較的広いレジスタンスラインとなりそうです。概況推移が持ち直すようであればそれだけ高値になるでしょうが、今日の最高値を越える展開にはならないと見ています。上昇しても6.0円辺りまでというのが洋傑の見解です。

 

 実際概況推移はどうでしょうか。案外持ち直す要素は幾つかあります。原油価格や金価格あたりがそうですが、相場に直接与える影響度はさほど高くなく、大きな持ち直し→株価高値更新とはなりずらいでしょう。となると、ランド円相場は大きく下げる展開も考えられます。

 

 方向性としては米国市場(22:30以後)は ①一時持ち直しパターン(レンジ:5.90円→5.96円~6.00円・その後再度下落で5.90円程度)か、②下落継続パターン(レンジ:5.90円→5.94円~5.96円・その後再度下落で5.85円~5.90円)の展開を考えます。

 5.90円は相当堅いサポートラインです。これを割るだけの材料はあるものの、どこまで下がるかは今後の指標動向次第であると洋傑は考えます。

(´・ω・`)

◆追記分

 

 南アフリカ政策金利の発表後、ランド円は急上昇しました。これはGDPが上方修正されたことによる上昇、と洋傑は見ていますが、そもそもこのGDP上方修正自体、相当の眉唾ものである事は言うまでもないと思います。現状の停電が頻発している状況に加え、往年の課題であるESCOMやSAAなども解決していません。この状況で改善する発表内容は怪しいとしか言えない内容と考えています。

 

 そして、今日の高値は急伸によって一時6.150円まで上昇しています。この値は7.065円から始まる、洋傑の考える推定5波動内の3波動の構成である…

①1波動目:6.732円→6.156円

②2波動目:6.156円→6.477円

③3波動目:6.477円→5.607円

④4波動目:5.607円→6.150円?

 となっており、一応まだ波動構成を崩してはいませんが、殆ど同じ位置まで来ている事から、今後再度の上昇をするようなら、そもそもの先着を見直さないといけない状況になっています。

 

 現状は一旦下がっていますが、今後の状況は未だに予断を許さない状況です。

 

 今夜の推移を見て、明日以降再び考えてみたいと思います。