洋傑の個人的ランド円展望(2020年5月4日)

 

◆週間展望はこちら

◆先週までの推移考察と今後の推移展望記事

◆エリオット波動の観点からのランド円推移展望記事

 

◆洋傑の主観に基づいた4月5週-5月1週展望(偏見解)

 

※本記事内容は洋傑の個人的な見解に基づく展望を書いております。あくまで個人的見解であり、明確な先行きを示唆する内容では無い点をご理解の上、ご覧ください。

◆欧州時間-米国時間(15:00-翌クローズ)推移展望:諸指標+波動見解

 

 今日のランド円は朝から下落優勢に推移しましたが、10:00前後から流れが変わり、相場持ち直しになりました。結果的にランド円は5.68円から5.63円まで下落したものの、5.65円まで上昇しています。…まあ、値幅はあまり大きくないです。

 洋傑は株価が大幅安で動いたので、フラッシュクラッシュもあり得ると思ったのですが、そういった事態に陥る事もなく現在も安定した動きとなっています。

 

 この流れを受けて欧州時間以後はどのように推移するか、洋傑なりの見解をまとめたいと思います。

 

 

◆諸指標推移

 株価推移は大きな下落となりました。初動から日経先物で150円以上の下げから始まりましたが、最大で19062円まで下落した後は安定して反発しています。ひとまずは初動からの下落幅(19568円→19062円・506円)のフィボナッチ・リトレイスメント50.0にあたる19315円近辺(19322円)で収まっていますが、もう一段程上昇する可能性は十分にあります。

 チャート推移から見る分には行って来いを狙う動きがある一方で、基本的な傾向は軟調であり、19200円~19400円の間で売買攻防が発生する可能性が高いと考えています。現状の推移だけでは今後の動向を推し量るのは困難です。

 

 通貨インデックスはドル高・円高・ユーロ安・オセアニア通貨高となっています。資源国通貨が上昇している点に於いて、一定の投機需要もあるように見受けられますが、ドル高につられた動き(資源国通貨は全てドル関連)とも判断でき、判断が分かれる部分です。円が上昇している点から考えれば、やはりリスク上昇と取るべきでしょうか。

 同時に欧州通貨が下がっている点も重要です。現在のところ株安と相反してドル・円が上昇、株価と比例して資源国通貨が推移している点を考えると、やはり欧州通貨は今後も軟調推移になる可能性が高いように感じます。そうなった場合、相反的にドルが上昇しますので、ランドにとっては上値の重い展開が考えられます。

 

 債券はまだ動いていませんので、ここは週間展望に準じた動きを推測しています。即ちドイツ債利回り下落優勢であり、概況にとっては下げ要素が強いように感じます。

 

 リスク指標は原油横ばい・金上昇です。潜在リスクはやや上昇していると考えます。

 

 南ア債利回りは前営業日急落→急伸の行って来いとなっています。ECB総裁発言前から利回りは急速に上昇に傾いていましたので、前営業日夜半には上昇にかわっていたと思いますが、ヘッドラインによって相場が変わったため、展開が早まったと個人的には見ています。

 今日の推移は利回り上昇でスタートする可能性が高いと見ています。問題はその後の推移でしょう。そのまま上昇を続けるかは20年債利回り11.860を越えるかどうかでしょう。

 個人的には上抜け上昇を推測します。

 

 

 以上の点から、今後の動意見込みは各個以下の通りです。

①株価:下落→持ち直しの展開に。今後の推移は不明瞭

②通貨:ドル高・円高継続か。欧州通貨は軟調見込み。資源国は株価次第

③債券:ドイツ債含め、利回り下落予想。

④リスク指標:やや上昇傾向

⑤南ア債利回り:初動上昇・以後の展開は不明瞭ながらも上昇継続予想。

 

 トータルで見ると、株価手動の推移故に不明瞭な部分が大きいながらも、債券推移や通貨インデックス、リスク指標動向から下落が優勢であると考えます。

 

 

◆経済指標

 今日は南アの製造業PMIと欧州各国の製造業PMI発表があり、この結果次第で上下の流れが変わりやすいと言えます。今日の経済指標結果には要警戒です。

 

 

◆テクニカル(エリオット波動)・オシレータ

 波動推論は6.094円を始点とする下落3波動目(3波動目始点:5.920円)であると仮定しております。よって多少の値戻しがあってもまだ下値は更新すると見ています。要は一旦の反発があるかどうか、今日そのタイミングが来るかどうかでしょう。

 平均足は陽線に切り替わりそうな雰囲気がありますので、欧州時間にあまり上昇するよう(5銭程度以上)なら、相場が一旦反転する危険性もあり、欧州序盤は見定めが重要でしょう。

 

 一方で今日の下値反発が5.63円と、ちょっと微妙な位置です。今一度の下値試しはあると見ており、要はそこで抜けるか反発するかの判断になると考えます。

◆欧州時間-米国時間(15:00-翌クローズ)推移展望:レンジ及びトレード戦術

 

◆東京時間-米国時間ランド円推移展望

1)レンジ:5.50円ー5.75円

2)方向性:初動推移次第。再度の下値試しで抜けるかどうかがポイント。方向性不明瞭

3)その他:特になし

 

 

◆洋傑の偏見解

 展望は上下レンジ判断のみに留まり、方向性は指標動向とチャート推移次第としていますが、個人的には下がると考えています。これは南アフリカ債の動向が”おそらく”下げると見ているからですので、あまり自信はありませんが。今までの推移は確かに下落優勢です。ただ、株価が逆三尊形成の気配がある点が気になりますので、慎重に見る必要があるでしょう。

 

 また、その他にも株価推移が下げると個人的には考えています。展望での判断は不明瞭としましたが、やはり今日の地合いを考えた場合、上昇余地があるようには感じられません。米中対立も激しさを増していますし、あまり買いの要素はないと考えます。各国のPMI結果によって変動はあるでしょうが、最終的には下向きに戻るのでは、と考えているのも下落を考える理由としてあります。

 

 上下判断で悩んではいますが、結果的に下げるなら、アップダウンという形ではなく、一気に下がる展開もあり得ます。

 

 

◆洋傑のトレード戦術

 南アフリカ債利回りが上昇顕著と判断したタイミングで売り建てします。あまり「ここで売る」といったポイントはありません。