◆ADP雇用統計を前に、下落を始めたランド円
今日のランド円は初動に3銭程下げた後、急上昇しました。特に指標に動きがあった訳ではなく、ある種唐突ともいえる上昇でしたが、昨晩の推移から洋傑はテクニカルに準じた推移であると考えていました。実際、ランド円はフィボナッチ・リトレイスメント72.3で反転しており、直近下落幅に準じた上昇であったと言えます。
この推移によって、大きな2波動目が終わった事となり、ここからいよいよ本下落の3波動目となる事が推測されます。下げはこれからが本番とも言え、大きく期待する部分でもあります。
既に昨晩記事に於いて、今回の上昇が長く続いた膠着相場の最終上昇局面である可能性が高いことを書きました。洋傑はもう少し上昇することを考えていましたが、ランド円推移は南アフリカ債利回りの異常下落をも突っぱねるように推定トライアングルc波(5.610円→5.920円・0.310円)のフィボナッチ61.8近似値である5.827円で留まって下落しました。
この推移からも、今回のトライアングルが相当意識されている証拠であり、今後昨晩高値を越える展開に非常になりづらい事を示していると、洋傑は考えます。
しかしながら、今後のイベントとして米ADP雇用統計を控えています。この結果がランド円にどのように響いてくるか、現時点の推移から考えていきたいと思います。
◆ADP雇用統計の結果に伴うランド円推移展望
現在までの推移に於いて、避難通貨であるドル・円とも上昇傾向を維持しています。ADP雇用統計前の警戒ムードは高まっていると判断できる状況と見れる一方、株価推移はあまり織り込んでいる気配は見受けられません。債券推移は横ばいであり、これらを総合的に見る分には、あまりリスクを織り込んでいる気配を感じません。
このことから洋傑は、発表後の推移について以下のように考えます。
①ADP雇用統計結果が予想より良い
これはその良さの範疇にもよりますが、初動に於いて円安は一定進むでしょう。ドルは依然として高いか、上昇する事が推測され、これにより瞬間的にはドル高・円安が発生するでしょう。諸通貨に於いても上昇する事があるかもしれず、ランド円相場に於いても一時的な上昇がある可能性が高いです。
ただし、結果の良し悪しにかかわらず、恐らくかなり悪い結果である事は間違いないと思いますので、時間をおいて値戻しすると考えます。諸通貨動向はドル高・円高・諸通貨安となり、株価も下がる事で行って来い以上の下げになると考えます。
②ADP雇用統計結果が予想通り
可能性としては最も低いでしょうが、ジャストであった場合、恐らく初動はドル安・円高・諸通貨安に、暫く時間をおいてからドル高に切り替わっていく展開を考えます。この場合、ランド円は初動は不安定に、次第に下落幅を広げる展開を考えます。
③ADP雇用統計結果が予想より悪い
株安・ドル安・円高・諸通貨安・債券買いが発生して、初動は別として、ランド円は下げる展開となるでしょう。ドルが急速に下がればランド円の上昇にもなりますが、ランド自体が弱い推移ですので、上昇は限定的になると考えます。
ランド円推移はテクニカルの観点から、場合によっては今一度大きな上昇を描きW字形成後急落する展開もあり得ます。ただ、先日推移から方向性の対局は下落であり、相場上抜けの可能性は低いと推測します。
すべての展開に於いても一時的な上昇はあれど、最終的には行って来い以上の展開になると推測します。初動はドルの推移が読みづらく、同時にランド円推移も不明瞭になりがちです。勢いよく上昇すれば、最大高値で5.800円はあると考えます。
(=_=)ドキドキ