洋傑のつぶやき(2021年1月2週ランド円推移展望)

 本記事は洋傑の個人的見解要素が強い内容となっています。その点を予めご理解の上、ご覧ください。

◆先週までの振り返り:株価他、諸指標は好調ながらもランド円は急降下

 

 先週のランド円は株高や先進国債券売り、銅価格を中心とした先物市場の堅調(こちらは指標毎に見解分かれる)もあり、ランド円は底堅く…なりませんでした。ここにきて他通貨ペアに先駆けた急落相場となっています。本当にこれ程弱いランド円は久々に見た気がします。

 

 理由は色々あるでしょうが、それは概況も同じであり、ここにきて下がったのはファンダ面の材料が揃った状況に於いて南アフリカ債利回り推移が一定の方向を示した点、それにテクニカル面での下落材料が整った、正にすべてのピースが揃った状況に於いて発生した「必然の下げ」だったのかもしれませんね。

 …ここまでそろわないと下がらないのも変態通貨ならでは、といったところでしょうか。

 

 ですので、先週推移は概ねテクニカル優勢に動いた局面が多かったように感じます。逆に諸指標推移を鵜呑みにトレードするとかなり厳しい結果になりそうだったことも含め、トレードの難しさを痛感・再認識した次第です。

 

 ランド円は7.08円から一気に6.7円前後まで急落、週間での推移値幅は上下40pips相当に及ぶ乱高下となっています。一度変動が大きくなると、今後しばらくは値動きも激しくなりそうです。急な相場変動には警戒がいつも以上に必要です。

 

 それらを含め、次週の展望を書いていきたいと思います。 

◆次週のランド円推移推測:テクニカルは判断の分水嶺。諸指標推移が重要か

 

 テクニカルについては前回記事に直近までの考察・見解をまとめています。

 

■前回記事はこちら(ランド円テクニカル分析)

 

 見解は下落3波動が終わって4波動に入っているか、そのまま3波動継続かの判断ポイントに差し掛かっています。先週の推移ではそのラインに達するまでに反落する局面が何度が続いていますが、この辺がどうなるかは週明け初動からの諸指標推移や、南アフリカ債券市場の動向に大きく左右されそうです。

 

 3波動継続となれば再度6.710円割れを起こしたのちに6.6円前後までは最低でも下押しする事が想定される一方、4波動に入った場合は逆に上昇局面に入る事が考えられます。中短期推移ではいずれも下向きであると思われますが、短期推移では上下分かれる格好になりそうです。

 

 そして前回テクニカル分析記事で間違っている点があります。それは想定していた下落3波動内における4波動目始点(6.816円)を今回の上昇で越えている点です。この事により推定される事は以下の通りです。

①現在の上昇は推定3-3波動が継続している一時的な反発の可能性

②現在の上昇は推定3-2波動目

③現在の上昇は推定4波動目

 

 つまり、6.710円で3波動が終了しているか、3波動内の内部波動、いずれかになるという事です。

 その辺は随時推移を見定めながら日々の記事で書いていきたいと思いますが、現時点では6.83円-6.85円が見極めラインとして機能する可能性が高く、その動向は明日の諸指標推移に依る部分が大きいと言えます。

 

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 では諸指標推移はどうでしょうか。先週推移から見た洋傑見解(推移分析・今後の見通し)は以下の通りです。

 (あくまで個人的な見方です…)

 

◆株価推移:上昇推移・傾向維持

 株価推移は欧米・日本株とも顕著な上昇傾向となりました。市場に不安要素は多分にありますが、実際の株価推移は依然として勢いがあり、まだ下がるような気配は見受けられません。まあ下がるときはいつも急ですし、現状推移が一番当てにならないのも株価指標の特徴だと思いますが、現時点ではその気配は感じません。

 

◆通貨動向:横ばい推移・相場強弱反転?

 通貨動向は株価推移とは大きく異なり、これまで支配的だったドル安・諸通貨高が大きく変わりそうな気配があります。即ち欧州通貨や円は下落に、ドルは上昇に反転しそうな気配が濃厚です。まだ明確なラインを越えたとは思いませんが、週明け以降も流れが続くならトレンド転換を考えた方がよさそうです。

 ただ、オセアニア通貨は依然強く、あくまで先進国通貨動向が変わりそうな範囲に留まっています。

 

◆債券利回り動向:上昇推移・傾向維持

 債券推移も株価同様に上昇が顕著です。こちらも欧米・日本とも一貫した上昇傾向であり、この辺から見て考える分にはまだ大きな株価後退は直近では起きないのではないか、と思えてしまいます。ネガティブ材料は多分にあるのですがね…

 

◆先物動向:金銀下落+他横ばい・傾向不明瞭

 先物推移は底堅いものの、ドルと相反傾向にある金価格、原材料としての側面はありながらも最近の推移は金動向に準じている銀価格は明確な下落傾向です。金推移はドルとの強弱を考慮しても下落傾向であると考えており、相対的なリスクが下がっている、もしくは他の金融資産(仮想通貨)に資金が流れている事が推測されます。

 一方で先物推移は金銀に連動して後半下がったものの、まだトレンド転換と言えるほどではなく先行きは不明瞭です。

 

◆南アフリカ債利回り:上昇傾向・傾向不明瞭

 南アフリカ債は先週は上昇傾向を維持したままクローズしましたが、終盤は上値が非常に重い展開となりました。実際はランド円推移と連動したとはいいがたいものがありましたが…

 今後の推移は上値が重くなっている点も含め不明瞭です。

◆ランド円レンジ推測:6.45円ー6.99円

 

 以上の内容とまとめると、

 

ⓐ諸指標推移は株高・先進国債券売りと相場上昇傾向の材料が以前として強い反面、先物推移や南アフリカ債利回りの先行き不透明感、通貨動向の反転が見られる点から、ランド円にとっては上下しやすく不安定な地合いだと推測する。動向は変わりやすい可能性が高い。

 

ⓑテクニカル面では5.607円を始点とした、コロナッショック後の調整上昇相場が終わったと考えており、直近最高値7.145円を越える展開はないと考える。現状推移は一旦の反発局面か再度の下押しかの短期的な見極めラインに位置していると考えるが、仮に上昇したとしても一時的であり、6.99円までに反落する展開であると考える。

 

 となります。

 要は週明けの推移次第で見極めるしかないと言えますが、株価や債券動向を見る分には4波動目に入った可能性がやはり高いのでは、と洋傑は見ています。まあ昨日まで逆に下がる可能性の方が高いのではと考えていたので、まだまだ決心できる段階ではありません。

 

 ただ概況は依然として強いので、余程強いネガティブニュースが流れないとランド円はじりじりと上がりそうな気がします。仮に上昇したとしても下落2波動目始点である6.990円を越える位置までは上がらないと思っています。個人的には6.90円前後で反落するのではと考えていますので、一応高値目処は6.99円とします。

 

 逆に下値目処は最も下がった位置として6.45円を推測しましたが、この辺の詳細な内容はテクニカル記事にでも書きたいと思います。此処で書くと果てしなく長くなりそうなので。6.45円はマックスの下値と考えており、実際は6.58-6.65円前後で収まるのではと推測します。

◆洋傑のトレード戦術:

 

 洋傑は中短期的に下落傾向であるという見解は変えていませんので、基本はショートしかしないつもりですが、週明けから上昇するようであれば静観、6.90円前後から徐々に売り建てしていきたいと思っています。

 あまりスキャルピングはするつもりがありませんので、焦らず待ちたいと思います。

 (*'ω'*)