洋傑のつぶやき(諸指標分析とテクニカル考察と)

 本記事は洋傑個人の分析と見解に基づいた内容となっており、ランド円推移に対する個人的推測となります。

 予めご理解の上、ご覧頂くようお願いします。

◆最近のランド円展望は諸指標推移とテクニカルのバランス推測

 

 先々週位から展望記事の内容を少しずつ変えてきています。本当にこれは数年来の悩みでもあるのですが、展望記事を書いている上で、時期によってはテクニカルだけで大丈夫な時期もあれば、諸指標推移しか殆ど機能しない時期もあり、その度に片方の分析に傾注するケースが続いていました。

 

 それで良い時は良いのでしょうが、実際には継続できた試しがありません。というか、その手法で取り組むと内容が固定化する為、記事内容もつまならいものになっていく傾向があるようにも思えます。そうやって何度も手法とバランスを変えながら数年ランド円展望を書いてきましたが、やはりどうやっても片方の手法で乗り切れるほどランド円は簡単な通貨ペアではない、という事実を受け止められるようになってきました。

 

 今日はそういった内容の記事を書いていきたいと思います。

◆諸指標分析における特徴や感じること

 

①株価(基本先物)

 洋傑は主に日経先物とダウ先物・独DAXを中心に観察していますが、基本的には同じ傾向を示すことが多いのが株価ですよね。まあ時間帯によって主要株式市場の推移がランド円にも強く影響するのは言うまでもありません。今の時間(欧州時間)で言えば独DAXとなります。

 推移が為替にも一定ダイレクトに響いてくる為注意してみていますが、どうしても「現在進行形」の指標であるので、先読みには使えず、かといってその時間の推移すらコロコロ変わる事があるので使うにはかなり精神を消耗します(笑)。

 

 ひとまずは現在の分析法である「一定期間で分割して、直前までの推移で判断する」が最も効果的な指標だと思っています。

 

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②債券(利回り)

 主に洋傑が先行指標として捉えている指標です。原則は日本・アメリカ・ドイツの債券(10年利回り)を観察しています。

 割と推移が後々に影響する時期と、株価同様に現在進行形になる時期と分かれるのでその辺の傾向を毎回捉えておく必要があるように思います。今は…先行指標ですかね。ここ数年見ていて思うのが「先行指標→現在進行形→遅行指標→」といった感じに”現状動向と時間差がある”だけのようにも思えています。

 

 株価動向と推移が分かれる事も多いので、一辺倒な見解にならないストッパー的な位置で見ています。

 

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③通貨動向(インデックス)

 南アフリカ債利回り同様に他の指標とは分けて捉えています。主にはドル・円・ユーロ・豪ドルなど。

 ランド円はドル建て通貨ペアである特性上、ドルと円の影響を強く受けますので、特にドル・円は注視しています。ドルや円はリスク度合いを測る上で一つのものさしとして、ユーロはドルとの強弱(同じ先進国通貨である関係上、どちらに資金が流れているか)、豪ドルはリスクオンの度合を見る上で観察しています。

 

 株価と為替は推移が合わない時もあるので、ある意味冷静に見ることができる重要指標だと思います。

 

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④商品先物(commodity)

 ランドの強さを計る上で重要に考えている指標です。主には金・銀・銅・プラチナ・アルミ・原油など。

 南アフリカは資源国の側面もあるので、関係してそうな原料系は注意してみています。最近はトレードしている関係から、この指標の重要度に気づくことが多いです。一見関係ないように見えて、地合いを見る分にはかなり有用です。

 

 為替以上に他指標と推移が合わない時が多いので、ある意味の反対指標として重要だと思います。

 

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⑤南アフリカ債(利回り

 こちらも商品先物同様にランド単体の強さを計る上で重要視している指標です。最初の暗中模索状態から最低限の推移を押さえる事ができるようになったのも、この指標があったからだと思います。主には20年・10年・2年債を長期・中期・短期として捉えてみています。

 

 作用性が非常に強く、先物程曖昧ではなく諸指標程判断が難しい訳でもない為、ある時期に限って言えば「これだけ見ていれば大丈夫」と言える時もある程です。それだけ南ア債利回り推移は強烈な動向左右指標です。

 ただ、推移が全く作用しない時や、諸指標と割れた時は状況によって勝ったり負けたりと、タイミングを選ばないと大成功どころか大失敗になりかねない危険なブツでもあります。

 

 諸指標推移はこんな感じですかね。

◆テクニカル考察に於けるメリット・デメリット

 

 テクニカルに関してはランド円はかなり綺麗に作用する事が多い通貨ペアであるように感じます。せっかくなので今回は個別に分けて書いてみたいと思います。

 

①エリオット波動

 波動構成やカウントなどはかなり使えます。その構成を掴むには時間がかかるかも知れませんが、これが無いとランド円は南アフリカ債利回り波に羅針盤を失うように思います。特に機能しやすいのは衝撃波と調整波の区分けや値幅比辺りではないかと思います。

 衝撃波は基本的に「3波動目が0-2チャネルラインを抜ける」「3波動目が1波動目と1.618倍以上」で成り立ち、それによって5波動目が生じるか否かの判断ができますが、通貨ペアによってはこれが機能しづらいものも多くあります。その点ランド円はほぼこのルールを破る事が無いように思います。

 また3波動と1波動の値幅比、5波動と1波動の値幅比など、かなり整合性が採れるのもこの通貨の特徴ではないでしょうか。この整合性がとれないところで「カウントが間違っている?」「まだ伸びる?」等の推測も可能です。加えてこれはまだ検証中ですが、「1波動値幅と4波動値幅がかなり近似値になる」傾向もあるように推測しています。

 

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②トレンドライン

 最近個人的にアツイのはこれですね。これはエリオット波動を一定理解したうえでないと見わけできない部分も多いですが、このラインを割ったタイミングでトレンド転換を見ています。これを活用するようになってから展望精度が上がったように思いますし、波動カウントを間違う事が少なくなったように思います。

 長期推移でも短期推移でも活用できる部分はエリオット波動波に頼りにしています。

 

 これからも展望記事を精進していきます。

 (*'ω'*)