本記事は洋傑個人の分析と見解に基づいた内容となっており、ランド円推移に対する個人的推測となります。
予めご理解の上、ご覧頂くようお願いします。
◆はじめに
本記事は単日展望である特性上、精度は週間展望やテクニカル分析には劣ると思いますが、直近の推移を織り込んだ分析と判断で考えていきたいと思います。
週間展望及びテクニカル考察は以下のリンクからご覧になれます。基本的にはこの内容を踏襲した前提で進めていきますので、おおよその流れは下記リンクから確認いただけると幸いです。
また、これまでの週間展望記事の精度が比較的良いので、基本は分析内容を踏襲してこちらも進めます。また単日展望である関係上、諸指標推移の一部簡略化とテクニカル考察は基本週間記事を前提とします。
諸指標推移について分析判断などの基本事項は上記リンクに記載しておりますのでそちらかご覧ください。
では始めましょう。
◆諸指標推移判断・トレンド考察・総合判断
※指標動向については数値判断から動向考察に切り替えます。
今日はオープンから株価の大幅高によってクロス円も軒並み上昇を示しました。東京市場前半についても同様でしたが、米国債・日本債利回りの「上昇」と共に株価は頭打ちとなり反落する展開となっています。既に始値に近い位置まで下押ししている日経を始め、中国株などはマイナスに転じている状況です。
諸指標推移は軒並み朝の上昇ムードから下げていますが、下落というよりは落ち着いたような印象であり、殆どの指標がプラス状況を維持しています。朝からマイナスだった銅価格だけは下げ幅を広げていますが…。そういった意味では現在の推移は朝からの窓埋め、といった側面も垣間見えます。
とはいえ、そう決めつけるのも早計で危険ですので、一応各指標の分析判断をしていきたいと思います。
株価は日本株>欧州株>米国株>中国株といった印象でしょうか。米株でもナスダックなどは下げ幅を広げていますが、概ね印象としては上記の内容で良いのではないでしょうか。今回の反落推移も中国株が先行している感が強く、その中国市場のピークである(と洋傑が考えている)11:00-15:00を過ぎれば状況の緩和・反転ある程度期待できます。
但し、欧州株(洋傑はDAXを中心に見ています)が下落傾向を変えなければむしろランド円の下落も加速する可能性が高く、15:00前後の推移には注意する必要があると考えます。
債券動向は今日の相場をけん引している指標です。よって株価以上にこの推移が動向を左右する可能性が高いと個人的には見ています。現状推移は上昇を続けていますが、この流れが変わるか維持するかは不明瞭な部分が大きく、随時観察する必要があります。
通貨動向は株価推移同様に株高→ドル安・諸通貨高/株安→ドル高・諸通貨安で推移しており、株価動向次第でこの流れが二分化されるだけ、と捉えておけば良いと思います。あまりこの指標に執着せずとも全体推移はつかめそうです。
商品先物推移は原油高を筆頭に金融資源・産業資源とも概ね上昇傾向ですが、銅価格のみ軟調推移です。ただ、南アに影響度が大きいプラチナ・アルミなどが強い点はポジティブに、銅の軟調や原油高はネガティブに作用思想であり、総合的には中立な状況です。
今日のキモになる可能性が高い南ア債利回りは推移が見えづらい部分がありますが、個人的には下落する可能性が高いように思っていますので、そうなればランド円にとっては上昇要素となり得ます。この辺も随時状況を見ながら判断する必要がありそうです。
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次にテクニカル考察です。
テクニカル的には週間考察でも書いた通り、大きく見た場合の今後の見通しがかなり不明瞭な部分が大きいです。よってあまり大きな部分で見ても仕方ない要素が多いですので、今日は先週末からの推移に絞ってみてみました。
まず7.013円を始点とした上昇トレンドは7.081円をピークに5波動が終了しています。綺麗な3波延長型衝撃波となっており、現在は7.081円を始点とした下落トレンドにあると見ています。この下落トレンドが「5波動」となるか「5波動もどき」になるかが、今後の推移を見極めるポイントとなりそうです。
現在の推移は5波動もどきの動きになっているように感じますが、まだはっきりしません。あまり細かい内容を書いても文字では難解になりやすいので、簡潔に書くと、
①下値が7.04円までで止まる→上昇相場へ変わる可能性大
②下値が7.04円を割り込む→7.005円攻防再燃。上下推移はかなり不明瞭
のいずれかになりそうです。
高値抵抗も幾つかあると思いますが、今日の見極めはむしろ下値にありそうです。
◆ランド円レンジ推測:6.92円ー7.18円
◆今日の方向性及び推移推測・見極めラインなど
※指標判断およびテクニカル考察を総合して記載しています。
方向性は…中道的視点では中立・個人的視点では上昇を考えています。一つに絞りたいのはやまやまですが、決心がつかないほど微妙な地合いです。丁度相場が東京市場中盤から変わり始めているのもありますが、最近の相場推移は非常に流れが変わりやすいのが悩みの種です。
諸指標推移は債券動向を大きな指針として株価が後追い推移、通貨動意が続くといった感じであり、この点に関しては変わる事が無いように思います。よって債券推移を注視するのが非常に重要であるという点は間違いありません。商品先物推移も気になる部分はありますが、今日は米国債利回りと南ア債利回りが相場を先行する可能性大な為、2点に絞ります。
米国債はあまり洋傑も分析しているわけではありませんが、個人的見解では反落する可能性が高いように思います。また南ア債利回り推移も反落する可能性がやや高いと見ており、この辺は勘の部分が大きいものの、下げる可能性がいずれもやや高いと推測しています。
またテクニカル推移はごく短期動意で上昇優位、中短期目線ではほぼ中立と、状況を見ると諸指標動意が優越しそうな地合いであると考えるため、諸指標推移基軸で推測を建てました。
これらの理由から今日のランド円は上昇する可能性がやや高いと思います。
ただ、個人的見解要素が大きい為、大まかには見極めラインでの判断が不可欠です。
見極めラインは下値だけとなります。上述の7.04円と7.013円、そして7.005円です。
7.04円迄で反発するようであれば、今日は上昇優位な相場が推測できます。それを割ると7.013円と7.005円が今日の下値攻防の舞台となりますが、これを割るようであれば今日は6.9円前後まで下がる可能性が高いですし、相場推移も下落優勢になりやすいと見ています。
7.04円までで反発するようなら、7.10円まではすんなりと上がるのではないかと思います。
■個人的トレード戦術
今日はロングホールドで臨みますが、7.005円を割るようならいったん切ります。
個人的に上昇すると見ているためショートはしませんが、7.00円を割るようなら短期ショートも良いかもしれません。