洋傑のつぶやき(2021年3月4日・ランド円単日展望)

 本記事は洋傑個人の分析と見解に基づいた内容となっており、ランド円推移に対する個人的推測となります。

 予めご理解の上、ご覧頂くようお願いします。

◆はじめに

 

 本記事は単日展望である特性上、精度は週間展望やテクニカル分析には劣ると思いますが、直近の推移を織り込んだ分析と判断で考えていきたいと思います。

 週間展望及びテクニカル考察は以下のリンクからご覧になれます。基本的にはこの内容を踏襲した前提で進めていきますので、おおよその流れは下記リンクから確認いただけると幸いです。

 

※ランド円週間推移・テクニカル分析

※ランド円週間展望

 また、これまでの週間展望記事の精度が比較的良いので、基本は分析内容を踏襲してこちらも進めます。また単日展望である関係上、諸指標推移の一部簡略化とテクニカル考察は基本週間記事を前提とします。

 

 諸指標推移について分析判断などの基本事項は上記リンクに記載しておりますのでそちらかご覧ください。

 

 では始めましょう。

◆諸指標推移判断・トレンド考察・総合判断

※指標動向については数値判断から動向考察に切り替えます。

 

 昨日はADP雇用統計によって一気にリスクオフのムードが高まりました。具体的には株安と債券売り・先物安が連動していましたので、やはり上記の通りリスクオフと言えるムードでした。ランド円も一気に値を下げて、一時は7.08円まで下押しする局面もありました。

 その後は反発していたものの、東京市場に於いても債券売り・株安の状況が継続して日経先物は29000円を割りこむ展開となっています。リスク回避の売りが加速している印象です。

 

 ここのところ債券利回りが上昇すると株安になる傾向が続いています。通常は安全資産として買われる債券の売りによってリスク後退が伺えるのですが、今は利回り上昇による経済活動抑制への懸念などもあるのでしょうか、比較的真逆の動意が多いように思います。

 

 また、先物推移も非常に不安定です。現在は原油を除いて軒並み下げている状況ですが、金や銀などの金融資産の側面がある指標は大きな節目に下値が接しています。これを割り込むようであれば中期的なトレンドの転換(下落)になる恐れもあり、今日明日の推移での注目ポイントとなりそうです。

 先物推移は諸指標に先行する部分も多いので、金銀動向で相場の先読みができるかも知れません。

 

 南アフリカ債利回り推移も上昇優位に動いており、目先は下げ圧力が強い状況だと思います。 

 

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 次にテクニカル考察です。

 テクニカルは非常に”まずい”状態になった可能性があります。というのも、一時は上抜けていた7.348円からの上昇トレンドを再度割っただけでなく、下抜け後はそのラインで跳ね返されて上昇できていません。また7.014円からの上昇トレンドラインを僅かですが下抜けた気配があります。

 

 つまり、現在の推移は7.348円からの下落トレンドを抜けた状況と、7.014円からの上昇トレンドを抜けた状況が重なっており、目先の推移が非常に不明瞭になった、という事になります。加えてその両方の現象が殆ど時間差なく発生した事も今後の推移を更に不明瞭にしていると言えます。

 

 7.014円ないし7.005円を割ると下げが強まる可能性がある状況ですが、ひとまず7.191円からの下落トレンドを見てみたいと思います。

■1波動目:7.191円→7.151円(0.040円)

■2波動目:7.151円→7.187円(0.036円)

■3波動目:7.187円→7.079円?(0.108円)

 ※3波動/1波動=2.700(≒2.764?)

 

 今の推移はまだ3波動ラインを上抜けた局面が無い為、継続している可能性が高いですが、下値が非常に曖昧な位置です。まだ幾分の下げはあると見るべきだと思います。3波動の下げ目処としては7.04円~7.07円辺りではないかと思われます。まあこの辺は諸指標推移次第といったところでしょうか。

 

 

 既に1波動と3波動値幅比が1.618倍を超えていますので、5波動目まではあると考えるべき局面です。よって再度反発しても一段下がる展開は考えておく必要があります。

 

 現状を下落3波動目と考えるなら、今日の推移は多少の下落→反発→反落、再度の下値押し→反発といった感じだと推測されます。

 

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 以上、個人的テクニカル考察及び諸指標推移をまとめると、

 

ⓐ諸指標推移は株安・債券売りの傾向を維持したまま推移しており、リスクオフの地合いが強い。傾向が変わる気配はまだないものの、先物推移は反発節目にある指標がある点から、反発の可能性も残る状況であると推測する。基本的な方向性は下向きであり、反転するにしても米国時間までは大きな方向転換する可能性は低いと考える。

 

ⓑテクニカル見解は上昇・下落の中短期トレンドをいずれも抜けた状況であり、目先の推移が非常に不安定であることが推測される。また下落波動推移から直近トレンドが変わりやすいと思われ、よって方向性も比較的変わりやすいと考える。

 

 となります。

 

◆ランド円レンジ推測:7.00円ー7.20円

 

◆今日の方向性及び推移推測・見極めラインなど

 ※指標判断およびテクニカル考察を総合して記載しています。

 

 方向性は…膠着というか、7.07-7.10円を基軸に上下する展開だと思っています。この辺は上記の通りテクニカル考察から推測している部分となりますが、概況が下げの強い状況であれば7.04円前後まで下がってから反発、概況が改善するようであれば7.08円前後から反発してごく短い上昇があると推測されます。

 

 最近の諸指標推移はかなり変わりやすいので、この辺は見て量るべき状態であると思っています。

 問題は一旦の反発局面に於ける高値位置です。3波延長型衝撃波であれば4波動の反発が大体1波動と同じ程度の値幅になると個人的に見ています(≒0.040円)。ただ、この値幅がそれを大きく越えるようであれば、最後の下げ(5波動)が大きくなる5波延長型衝撃波になる可能性が出てくるため危険です。

 

 また、反発上昇がもし推定2波動目である7.151円を越えるようであれば逆に上昇に切り替わる事が推測されますので、現時点ではまだ可能性として低いものの、もし最初の上昇で抜けるようなら再度のトレンド転換が見えてきます。

 

 見極めポイントとしては上値は7.09円前後と7.15円-7.17円ライン。前者は越えると下落3波動が終了した可能性が高く(と書いている間に抜けました)、4波動目に入った事が推測されます。後者は実質的な下落トレンド(7.187円~)が終了した可能性が高まり、相場上昇に傾くポイントであると思います。

 また、最初の上昇が7.12円前後で止まれば下落は浅く、7.15円までで反落するようなら下落は深くなりそうです。

 

 下値の見極めポイントは目先の位置ではなく、7.005円~7.014円となります。

 この位置を下抜けると週間テクニカル考察にも書いた通り、今後の推移が上昇から下落目線に変わる為、かなり重要ではありますが、それだけに抵抗も相当強いと思われます。

 

 

■個人的トレード戦術

 前半は7.12円~7.15円まででショート、7.17円を越えたら損切り。後半は7.02-7.07円でロング、7.005円を割ったら損切りで臨みたいと思います(余力があれば)。