洋傑のつぶやき(2021年3月5日・ランド円単日展望)

 本記事は洋傑個人の分析と見解に基づいた内容となっており、ランド円推移に対する個人的推測となります。

 予めご理解の上、ご覧頂くようお願いします。

◆はじめに

 

 本記事は単日展望である特性上、精度は週間展望やテクニカル分析には劣ると思いますが、直近の推移を織り込んだ分析と判断で考えていきたいと思います。

 週間展望及びテクニカル考察は以下のリンクからご覧になれます。基本的にはこの内容を踏襲した前提で進めていきますので、おおよその流れは下記リンクから確認いただけると幸いです。

 

※ランド円週間推移・テクニカル分析

※ランド円週間展望

 また、これまでの週間展望記事の精度が比較的良いので、基本は分析内容を踏襲してこちらも進めます。また単日展望である関係上、諸指標推移の一部簡略化とテクニカル考察は基本週間記事を前提とします。

 

 諸指標推移について分析判断などの基本事項は上記リンクに記載しておりますのでそちらかご覧ください。

 

 では始めましょう。

◆諸指標推移判断・トレンド考察・総合判断

※指標動向については数値判断から動向考察に切り替えます。

 

 昨日はパウエル議長発言によって一気にドル高と米国債利回り上昇が進んで、概況はリスクオフ一色となりました。それまでの直近推移が相場持ち直しに傾いていただけに反動は大きく、ランド円も7.159円まで上昇していた推移が一気に7.027円まで急落する展開となっています。

 

 その後の東京市場に於いても株安は継続しており、債券利回り上昇による株安圧力が依然として強い状況です。

 その他の指標推移を見ても現状は下向きです。先物も金銀などの金融資源が軟調であり、原油やアルミも同様ですが、唯一銅価格が大幅高になっている点には注意を払う必要がありそうです。

 また、南アフリカ債利回りは上昇優位な状況が続いており、こちらもランド円の下落圧力として強く機能する可能性があります。加えて通貨動向もドル高が進んでおり、新興国からの資金流出は根強い印象です。

 

 一方で上昇要素としては上述した銅価格のほか、ここ数日来の「諸指標急変」に頼る部分が大きく、現時点の諸指標推移に於いてはあまり上昇要素がありません。冷静に現状分析をすれば下落優勢な状況は明らかです。

 

 総合的には下落優勢であると考えますが、上述の通りここ数日の動向不安定な動きから比較的諸指標推移よりはテクニカルが優勢に動きそうな気がします。

 

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 次にテクニカル考察です。

 テクニカル推移は昨日動向によってある程度の推移推測ができる段階に至っています。これはあくまでテクニカル上の話であり、諸指標推移の急変などのファンダ要素が出てくれば崩れる恐れがある点は事前にご理解願います。

 

 さて、昨日記事でも書いた通り、昨日の最初の下落波動はトレンドラインから判断すると3波動構成であり、3波動トレンド内で一度の上昇と下落があった展開「5波動もどき」だったと考えています。

■1波動目(a波):7.191円→7.151円(0.040円)

■2波動目(b波):7.191円→7.187円(0.036円)

■3波動目(c波):7.187円→7.080円(0.107円)

■4波動目(c波):7.080円→7.120円(0.040円)

■5波動目(c波):7.120円→7.079円(0.041円)

 

 また、その後の上昇(7.159円までの上昇)に於いても推移は3波動構成であり、この推移から見れば一連の下落波動は3-3波動形態で下落している事が分かります。

 通常本下落であれば5波動で下がる事が多いので、この推移から推測する分には「フラット調整(3-3-5)」になる可能性が現時点では高いように思っています。

 

 肝心の7.159円からの下落トレンドですが、こちらも現時点では3波動形態までしか確認できていません。

■1波動目:7.159円→7.120円(0.039円)

■2波動目:7.120円→7.152円(0.033円)

■3波動目:7.152円→7.026円(0.126円)

 ※3波動/1波動=3.230(≒3.236)

 

 仮に今回の下落がフラット調整であるなら、最後の下落は5波動構成になる必要があり、その点から推測すると以後の推移は以下の流れを踏むと見ています。

①7.026円を底に7.06円-7.10円レンジまで上昇

②反落して7.026円以下、7.014円以上の位置で反発

③再度の上昇トレンドへ

 

 そう考えると時間的には欧州時間序盤で上昇して欧州市場が開いた前後から下落→安値更新(>7.014円)、再度の反発という流れを採るはずです。

 

 サクッと書きましたが案外難しい推移です。下がって7.014-7.026円レンジで反発は状況から見てもかなり難しく、少し間違えば下抜けする可能性大です。テクニカル優勢に流れれば巧くいくでしょうが、かなり微妙なところです。

 

◆ランド円レンジ推測:7.00円ー7.20円

 

◆今日の方向性及び推移推測・見極めラインなど

 ※指標判断およびテクニカル考察を総合して記載しています。

 

 方向性は…前半は不明瞭・後半上昇と見ています。下がるのが早ければその分反発は早いと見ています。

 方向性の根拠としてはテクニカルに強く依存しています。諸指標推移から見れば明らかに下げ目線である状況ですので、現状で反発する可能性に賭けるのは期待論でしかありません。ただここ数日の不安定かつ変わりやすい相場推移を見る限りでは、諸指標推移からの相場推測に対する信頼性が著しく下がっているのも事実です。よってテクニカル視点優越な推測をしています。

 

 そのテクニカルに於ける反発の根拠としては7.191円からの下落推移が3-3波動形態で進んでいる点から、7.159円からの下落トレンドが5波動を描いた上でその下値が7.014円以上で反発する事が条件となっており、現時点の推移からみるとかなりリスクの高い推移推測と言えます。

 真下には6.657円からの上昇トレンドも控えており、6.99円を割るとこのラインを割ってしまいます。そうなってくると6.657円から7.348円の上昇が3波動形態となり、今後の最高値更新に向けた推移が楔形収束になる、非常に望まない推移となってしまう可能性が高くなります(あくまで最高値更新はあると思います)。

 

 見極めラインとしては上値が7.10円と7.13円。前者ラインを越えると7.159円からの下落トレンドラインを抜ける事になりますので相場上抜けの可能性が高まり、後者ラインを抜けると上昇へと勢いづきやすいと思います。

 下値の見極めラインは7.014円と7.005円、6.99円。いずれも近いレンジですが、7.014円はこれまでの上昇波動が崩れる意味で実質的な見極めラインとして機能すると思います。7.005円まで崩れると6.657円からの波動カウントが3波動で終了となりますので、恐らく今後の推移がエンディング・ダイアゴナル・トライアングルになるのでは、と見ています。

 

 諸指標推移から見れば下げが強いのが実情です。それを一定考慮すると7.00円割れの可能性はかなり高いように感じますが、今日はやや勝負心も含め、狭いレンジで臨みます。

 

 

■個人的トレード戦術

 スキャルピングはかなりリスクが高いと思いますので、あくまで中短期目線でロング。7.02-7.05円で仕込んで暫くは様子を見たいと思っています。

 ごく短期で見た場合には7.005円が損切利目安となると思われます。それを下抜けると6.657円からの上昇トレンドラインを割る事になり、目先の推移は下向きになりがちです。再度浮上するとは思いますが、再度戻ってくる時期が見えない点や週末を考えると、一旦の仕切りは必要だと考えます。

 

 今日はギリギリレンジを攻めてみました。どうなる…

 (;一_一)ジシンナイナー